徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    倫理学A

科目番号33156担当教員名酒井 ツギ子単位2単位
科目群一般必修・選択選択開講期前期 対象年次1年2年
授業概要
(授業目的・方針 等)
倫理学についての基本的・本質的認識を深め、人間の社会生活にとっての倫理の重要性を理解することを目的とする。そのために、倫理原理の正当性を哲学的に吟味し、それが行動原理となりうる理由を検討する。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】倫理学とは何か(倫理学の定義と根拠;日本の倫理観の歴史と文化の課題)  
【2】倫理学の基本とその成立過程の考察(古代ギリシャの倫理哲学)  
【3】人間の生き方と人間形成としての倫理:人間と人柄(エートス)、エートスと行為、人間らしく生きるとは、存在と善さの関係  
【4】人柄はいかに形成されるか(よい習慣形成とは、習慣とアレテー(徳)について)  
【5】行為と自律(行為で問われる倫理的問題とは。倫理の対象となる行動とはいかなることか。話すこと、見ること、呼吸すること、眠ることと倫理。  
【6】他者とともにある存在。共同体の成員としての人間の幸福の追求とは。(いじめ、復讐、許し、愛)  
【7】倫理学の展開(カントが与えた倫理学への影響)。カントの人格論。人格と役割、義務。  
【8】自然人格と人為人格(政治倫理と国民の義務)。代理人格としての政治家と主権者としての国民の関係。  
【9】見ること(観察)と作ること(科学と倫理)、できること、作ること、作ってはならないこと(原爆、クローン人間の問題、その他)  
【10】慣習と共同体(共同体の決まりこと、慣習と文化):資格、制度、慣習と倫理  
【11】義務に基づく行為(義務と責任)人格と「定言命法」「仮言命法」  
【12】価値と選択(価値観はいかに作られるのか)生命倫理と人工妊娠中絶について  
【13】主体性と間人格関係。理性的存在者としての自己と他者。結婚と選択。男女平等と人権、セクハラ、D V.問題  
【14】現代社会の倫理的課題の考察(環境保全、戦争と平和、医療倫理、生命倫理、青少年犯罪など等)  
【15】ポストモダンの価値葛藤と自己決定  
評価方法
定期試験および授業でのコミュニケーション
教科書
宇都宮芳明・熊谷純彦『倫理学を学ぶ人のために』世界思想社
参考図書
カント『道徳形而上学の基礎づけ』以文社
加茂直樹『生命倫理と現代社会』世界思想社
その他適宜指定
備考
出席を重視する