徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    社会学B

科目番号53159担当教員名阿部 頼孝単位2単位
科目群一般必修・選択選択開講期後期 対象年次1年2年
授業概要
二十一世紀を真に「人権の世紀」とするためには、何が必要とされているのだろうか。本講では、現代社会の社会的病理現象の一例として、「昭和前期における超国家主義・軍国主義の時代」を取り上げ、その歴史的背景や社会的、文化的土壌の問題点などを社会学的に分析することにより、今を生きる自分自身の問題として「生命の大切さ」や「人権の尊重」などについての理解を深める。また、本講ではNHKスペシャルや海外のドキュメンタリイー番組の視聴覚教材と文献・テキストをうまく組み合わせることにより、学習効果を上げるとともに受講生の皆さんに一緒に考えてもらうことを期待している。
到達目標
将来「薬剤師」として社会に出たときに必要とされる条件の一つは、「生命の大切さ」や「人権の尊重」に対する深い理解をしっかりと身につけていることであろう。本講では、このような観点から歴史上の問題点を検証しながら、「生命の大切さ」や「人権の尊重」の精神を涵養し、また自分自身の「一回限りの人生」「かけがえのない自分」ということについてもしっかりとを身に付けてもらいたいと考えている。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】世界大恐慌と満州事変・・・・・世界大恐慌下の日本経済と満州国の成立視聴覚教材とテキストによる講義 
【2】天皇機関説事件と国体明徴声明・・・・・軍部の発言力の増大と超国家主義へのプロローグ視聴覚教材とテキストによる講義NHKスペシャル『日本人はなぜ戦争へと向かったのか(2)巨大組織“陸軍”暴走のメカニズム』を鑑賞しての感想文の提出
【3】教育勅語と軍人勅諭・・・・・忠君愛国・忠孝一致、疑似宗教としての国体講義テキストの103ページから120ページまでの「天皇機関説事件と国体明徴声明」を予習してくること
【4】「人権」からみた明治憲法体制における家族国家観・・・・・家族国家観の構造とその問題点視聴覚教材とテキストによる講義NHKスペシャル『日本人はなぜ戦争へと向かったのか(3)“熱狂”はこうして作られた』を鑑賞しての感想文の提出
【5】治安維持法と国家総動員体制の確立・・・・・超国家主義・軍国主義への道講義テキストの120ページから128ページまでの「ファシズムと人権」を予習してくること
【6】日中戦争とアジア・太平洋戦争との関連性・・・・・なぜ戦争は回避できなかったのか講義テキストの128ページから154ページまでの「大東亜共栄圏と差別的民族観」を予習してくること
【7】「大東亜共栄圏」構想とその挫折・・・・・なぜ旧日本軍は現地住民の支持を獲得することができなかったか視聴覚教材とテキストによる講義NHKスペシャル「ドキュメント太平洋戦争〜レイテ・フィリピン」を鑑賞しての感想文の提出
【8】ポツダム宣言の受諾と戦後の民主化・・・・・天皇の人間宣言と日本国憲法の成立講義テキストの173ページから196ページまでの「戦後の民主化と日本国憲法の制定」を予習してくること
【9】日本国憲法の世界史的意義・・・・・国連憲章の精神と国際協調主義講義テキストの196ページから218ページまでの「日本国憲法制定の要因と各種の憲法草案」を予習してくること
【10】日本国憲法の基本原理(1)・・・・「国民主権」とはどのような概念か視聴覚教材とテキストによる講義NHKスペシャル『日本国憲法誕生』を鑑賞しての感想文の提出
【11】日本国憲法の基本原理(2)・・・・「基本的人権」とはどのような概念か講義テキストの226ページから284ページまでの「日本国憲法の基本原理と“人権”」を予習してくること
【12】世界人権宣言と国際人権規約・・・・・「人権の尊重」が国際平和の基礎を成す講義テキストの335ページから348ページまでの「人権保障の国際化」を予習してくること
【13】「人権教育のための国連10年」と同和問題・・・・・これからの人権教育の課題とは何か視聴覚教材とテキストによる講義人権問題啓発ビデオ『善良な人々』を鑑賞しての感想文の提出
【14】「人間の尊厳を求めて」・・・・・「人権という普遍的文化」を創造するためには何が必要か講義テキストの348ページから408ページまでの「国際的基準からみた現代日本の人権」を予習してくること
【15】まとめ・・・・・自分自身の課題として、「生命の尊重」や「人権問題」について考えてみよう。講義 
評価方法
論文形式による試験(テキストのみ持ち込み許可)
教科書
阿部頼孝著『現代社会と人権』、梓出版社(4,000円)
参考図書
備考