徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    化学反応論

科目番号54863担当教員名福山 愛保単位1単位
科目群専門必修・選択必修開講期後期 対象年次2年
授業概要
【授業概要】前期で学んだ熱力学は最初と最後の物理的状態から物質の変化を理解する理論で,変化の途中過程,すなわち時間に関する情報を全く欠いている。それに較べて化学反応速度論は時間を中心軸に置き,物質が刻々と変化する過程を理解する現象論的学問で,薬学には重要の理論である。医薬品の合成最適化,安定性の検定,投与後の体内動態の解析などに速度論が不可欠である。本講義では化学反応過程を理解するための基礎となる化学反応速度式の誘導,および反応速度に影響を与える諸因子に関する知識を修得する。
【到達目標】薬物安定性と薬物動態の理解に必要な化学反応速度論が使えるようになる。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】溶液の濃度計算ができる。  
【2】物質の溶解と速度についての理論を理解する。  
【3】界面の性質と界面張力に関する基礎を理解する。  
【4】コロイドの性質と代表的な分散系とその特徴を理解する。  
【5】界面吸着とはなにか、熱力学の概念から理解する。  
【6】吸着等温式の種類と適用範囲を理解する。  
【7】反応次数と速度定数の意味を理解する。  
【8】化学反応速度式を誘導でき,時間における濃度変化が計算できる。  
【9】ゼロ次,一次,二次反応過程の特徴を理解する。  
【10】縣濁剤の分解反応を例として,代表的な擬一次反応を理解する。  
【11】代表的な複合反応である可逆反応,平行反応,連続反応の特徴を理解し,各々の速度式が誘導できる。  
【12】反応速度に影響を与える因子:温度と反応速度との関係式(Arrheniusの式)を理解し,薬物の安定性と温度の関係を理解する。  
【13】反応速度に影響を与える因子:酸塩基と反応速度の関係式が誘導でき,溶液の pH と反応速度の関係を理解する。  
【14】反応速度に影響を与える因子:溶液のイオン強度の意味と定義を理解し,計算できる。溶液のイオン強度と反応速度の関係を理解する。  
【15】酵素触媒反応を理解し,酵素反応の速度式Michaelis-Menten の式が誘導できる。  
評価方法
試験とレポート
教科書
石田寿昌 編  ベーシック薬学教科書シリーズ3物理化学 (化学同人)補助教材としてプリントを配布する
参考図書
桐野 豊 編 基礎薬学物理化学(廣川書店) バーロー著 物理化学上 (東京化学同人) 
備考