徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    応用毒性学

科目番号00003担当教員名鈴木 真也単位1単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次1年
授業概要
【授業概要】
肥満とメタボリックシンドロームの疫学的関連性を例示するとともに、脂肪細胞分化の分子機構と脂肪組織の病的変化(肥満病態)を概説する。脂肪組織の炎症性変化とインスリン耐性誘導、血管病変の誘導などの細胞生物学的事象を解説する。脂肪細胞及び前駆脂肪細胞の生体からの単離、培養及び前駆脂肪細胞の培養液中での分化肥大化法にも触れ、in vitroでの実験的肥満解析の実態を解説する。さらに、脂肪細胞分化やアディポサイトカインを標的とした抗肥満・抗糖尿病治療薬の創製例とその戦略を提示し、病態解析から創薬への応用例を概観する。

【到達目標】
(1) 肥満に関連した病態群(メタボリックシンドローム)の発症動向の概要及びその主たる要因が肥満であることの根拠になる報告例を列挙し、説明できる。
(2) 肥満の生理、病理を脂肪組織レベルおよび脂肪細胞レベルの細胞生物学的事象として概説できる。
(3) 脂肪細胞を用いた実験方法を列挙し、代表的な肥満に関連した英文論文内容を説明できる。
(4) 肥満に関連した病態の発症機構の不明な点、治療の標的となりうる分子群を列挙し、抗肥満・抗糖尿病治療薬の創製戦略を考察できる。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】肥満に関連した病態群(メタボリックシンドローム)の発症動向及び主要な疫学的要因解析報告の概要を列挙し、解説する。講義、演習形式 
【2】脂肪組織の構造、脂肪組織を構成する細胞群とその機能の概要を解説する。  
【3】脂肪組織の発生、生理的な肥大化および病的肥大化に至る変化とその要因について概説する。  
【4】病的肥満の細胞生物学:アディポサイトカインの機能について解説する。  
【5】脂肪組織の病的肥大化と糖尿病、梗塞性疾患、高血圧症発症の関連性について解説する。  
【6】脂肪組織機能の解析法1:脂肪組織移植による脂肪組織機能の解析報告例について例示し、分泌器官としての脂肪組織機能を理解する。  
【7】脂肪組織機能の解析法2:脂肪組織よりの脂肪細胞、脂肪前駆細胞、間葉系幹細胞の単離法および培養法の実際、および報告例について例示する。  
【8】単離脂肪細胞、脂肪前駆細胞、間葉系幹細胞を用いた、脂肪細胞機能、脂肪細胞分化機構の解析例を例示し、脂肪細胞分化および脂肪細胞機能に関わる制御分子、細胞生物学的制御機構について解説する。  
【9】脂肪細胞とアディポカインを標的にした抗肥満/糖尿病治療戦略に関する考え方を解説する。糖尿病治療薬ピオグリタゾンの創薬例を解説する。  
【10】演習1脂肪細胞分化あるいは肥満制御に関する論文紹介演習。個別に論文紹介をしてもらう。  
【11】演習2 論文紹介  
【12】演習3 論文紹介  
【13】演習4 論文紹介  
【14】演習5 論文紹介  
【15】まとめ。講義内容に関するミニテストを行い、さらにその解説を行うことで、知識、疑問点の整理を行う。  
評価方法
論文抄読演習の討論内容及び試験点数などを総合的に評価する。
教科書
必要に応じて、プリントなどを配布
参考図書
備考