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徳島文理大学短期大学部 |
科目番号 | 10125 | 担当教員名 | 山本 博文 | 単位 | 2単位 |
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科目群 | 専門 | 必修・選択 | 選択 | 開講期 | 前期 | 対象年次 | 1年2年 |
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授業概要 |
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【授業概要】 グリーン化学とは,これまでの化学工業における量産化プロセスの主流であった低コスト合成を最優先した方法論(安く大量に製品を造りだすことを重視した方法)を見直して,反応剤や原料等が無駄なく使われているかなどを評価の対象とし,合成中間体や副生成物等の安全性に配慮して可能な限り有害な廃棄物や重金属などを出さないことを第一の目標とした化学である.この概念は,アメリカが1995年に発表したThe Presidential Green Chemistry Challenge(環境汚染を予防するための計画)以降,注目されるようになり,今後の化学•医薬品生産における先導的指針として考えられている.本講義では,現在の医薬品合成において汎用性の高い分子変換法を学んだ後に,グリーンケミストリーを視野に入れた改良法(触媒反応)や再利用技術等を基礎から概説する.また,安全性に配慮した医薬品原料の設定や原子効率,E-ファクター等についても学ぶ. |
到達目標 |
【養成したい人材像と履修目標】 医療人としての側面をもつ薬学研究者の育成を大前提として,社会および環境に配慮した環境調和型の化学研究計画を独自に立案し遂行できる社会貢献性と国際競争力を兼ね備えた先導的人材の育成を目指す. |
授業計画 | 授業形態 | 授業時間外学習 | |
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【1】 | 均一系反応(1): 化学反応の二面性(有用性と問題点) | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【2】 | 均一系反応(2): 金属試薬の調製と基本的反応性 | 講義,演習 | 【予習】教材用配布プリントの予習 【復習】演習問題レポートの作成 |
【3】 | アトムエコノミー(1): 金属反応の汎用性とその応用(触媒反応) | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【4】 | アトムエコノミー(2): 金属反応の代替法(有機触媒反応) | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【5】 | 不均一系反応(1): 不均一系反応の分類と特徴 | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【6】 | 不均一系反応(2): 不均一系反応の調製(固定化,自己組織化) | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【7】 | 不均一系反応(3): 固定化(固相担持型)反応剤の用途と利点 | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【8】 | 不均一系反応(4): 固定化(固相担持型)反応剤の今後の展開 | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【9】 | 不均一系反応(5): 金属ナノパーティクル及びクラスターの調製 | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【10】 | 不均一系反応(6): 金属ナノパーティクル及びクラスターを用いた基本的反応 | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【11】 | グリーンプロセス(1): グリーンケミストリー論の概念と必要性 | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【12】 | グリーンプロセス(2): 原子効率からみた理想的な化学プロセス | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【13】 | グリーンプロセス(3): グリーン度評価および指標,エコ効率 | 講義 | 【予習】教材用配布プリントの予習 |
【14】 | ファインケミカル(1): グリーンプロセスにおける立体選択的反応(不斉反応) | 講義,演習 | 【予習】教材用配布プリントの予習 【復習】演習問題レポートの作成 |
【15】 | ファインケミカル(2): グリーンプロセスによる医薬品合成と今後の展望 | 講義,演習 | 【予習】教材用配布プリントの予習 【復習】演習問題レポートの作成 |
評価方法 |
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課題レポート(60%),討論(40%) |
教科書 |
プリントおよびパワーポイント |
参考図書 |
【教育資料・参考資料】プロセス化学の現場 日本プロセス化学会編 化学同人ISBN-10:4759812768,新版 新しい触媒化学 菊池英一ほか共著 三共出版 ISBN-10:478270688X,高分子の架橋・分解技術 ―グリーンケミストリーへの取組み― 角岡正弘,白井正充 シーエムシー出版 ISBN-10:4781300847. |
備考 |
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「有機金属化学」,「機能性分子合成化学」:これらの分野は本授業との関連性が高く,履修することで効果的に,これからの医薬品合成や反応化学を学ぶことができると考えられる. |