徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    精密機械材料工学特別研究(Advanced Material Engineering)

科目番号10271担当教員名吉田 憲一単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次1,2,3年
授業概要
 低環境負荷時代への材料プロセスの革新をテーマに、物質の効率改善に資するための指標とこれからの材料研究で目指せねばならない問題を取り上げ、最近の研究成果をもとに、今後の展望を試みる。また、授業の初めに、あらかじめ渡しておいた英文論説の読み合わせを毎回行う。
到達目標
①知識 学部で機械材料の科目は1科目しかないため(工業材料)、材料の基礎が未習得であることを前提に、最近の動向を中心に話題提供する。
②関心・意欲「低環境負荷時代への材料プロセスの革新」を主題に、今までの概念では地球の資源を有効に使うことができないことを前提に話を進め、材料を身近に感じてもらう。
③技能 あらかじめ渡しておいた英文論説の読み合わせを毎回行うことにする。これは予習をしてもらうことと英文を身近に感じてもらう。
④思考・判断 国際的な視野に立って、機械材料の現状を的確に判断する能力を養う。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】材料と社会講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【2】材料から見た環境への安全対策講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【3】材料から見た失敗学の勧め講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語(関与物質総量)の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【4】失敗知識の体系化講義、資料を参考にして説明する。材料力学で習った断面2次モーメントの計算と近似解法について予習しておく。
【5】低環境負荷時代へのプロセス革新講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語(ファクタ)の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【6】エコマテリアルの展開講義、資料を参考にして説明する。鉄―炭素系2元系平衡状態図を調べておく。
【7】関与物質総量を使ってのリサイクルと物質軽量化の評価法。講義、資料を参考にして説明する。リサイクル材に混入する可能性のある不純物を挙げておく。
【8】機械技術者が材料の軽量化に関与できる例題を解説する。講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語(モルフォロジ―フリー)の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【9】ファクタの概念により適合設計を試みる。講義、資料を参考にして説明する。金型を使った加工法を調べておき、質問する。
【10】鉄鋼リサイクル原料の不純物無害化熱延プロセス講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語(素形材)の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【11】リサイクル材料のモルフォロジ―フリー微細粒化加工プロセス講義、資料を参考にして説明する。粉末冶金法と鋳造について調べておき、質問をする。
【12】リサイクル鉄鋼材料の不純物利用素形材化プロセス講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語(インプロセス制御)の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【13】微細組織インプロセス制御によるマグネシウム合金の高速柔軟加工講義、資料を参考にして説明する。超塑性加工について調べておき、質問をする。
【14】自動車材料を例に燃費向上の考え方を述べる。講義、資料を参考にして説明する。普段使わない用語(ライフサイクルアセスメント(評価))の意味をあらかじめ調べておき、質問をする。
【15】ライフサイクル評価を利用した鉄鋼材料をマグネシウム合金に代替した場合の排出二酸化炭素の低減に関する考え方。講義、資料を参考にして説明する。代替材料としてマグネシウム合金を選択した場合における排出二酸化炭素の低減を計算してもらい、レポート提出する。
評価方法
英文論説の読解、飲料缶の軽量化とリサイクルによる材料の有効利用に関するレポートおよび代替材料としてマグネシウム合金を使った場合における自動車の排出二酸化炭素の低減に関するレポートにより評価する。
教科書
あらかじめ手渡した英文論説および研究報告資料を使って講義を行う。
参考図書
備考
オフィスアワー:金曜日16:30~17:30 理工学部10号館3403室

実務経験:1975年4月~1987年3月 経済産業省産業総合技術研究所において材料評価技術研究に従事
     1987年4月~2013年3月 徳島大学工学部において材料力学関連の講義・研究に従事