徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    人間と文学

科目番号00103担当教員名中山 弘明単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次4年
授業概要
(授業目的・方針 等)
日本の戦後文学を、主に〈実験〉という視点から読んでいく。未曾有の世界大戦は、文学のみならず人間の意識と日常に大きな変容をもたらした。ここでは、文学だけに問題を限定せず、二十世紀が生み出した様々な表現の可能性を俎上にのせる。例えばシュールレアリズムや表現主義。寺山修司などの「実験的な映像」。流行や様々の現代アートの冒険なども具体的に交差させていく。もちろん文学をないがしろにするのではない。文学と同時代の政治や風俗、流行や映像をからませながら、表現することの可能性や限界について考えていくということである。受講者が、自発的に様々な芸術表現に関心のアンテナをはっていくことで、現代アートを捉える感覚を身に付けることを目標にする。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】芸術における「実験(前衛)」とは何か。(美術や音楽を例として)  
【2】内田百間『夕べの雲』の夢と笑い  
【3】鈴木清順『ツィゴイネルワイゼン』の映像表現  
【4】石川淳『アルプスの少女』における童話と革命  
【5】稲垣足穂における機械と未来派  
【6】安部公房『棒』とアバンギャルド  
【7】実験音楽と実験映画  
【8】藤枝静男『一家団欒』と超私小説  
【9】筒井康隆・半村良におけるホラーと偽史  
【10】渋澤龍彦『ダイダロス』の迷宮と球体志向  
【11】寺山修司と天井桟敷(演劇と実験)  
【12】高橋源一郎とポップアート  
【13】笙野頼子とジェンダーの実験  
【14】島田雅彦と越境  
【15】まとめ  
評価方法
学年末のテストと課題レポートに出席状況。
教科書
『戦後短編小説再発見⑩ 表現の冒険』(講談社文芸文庫) 毎時使用する。
参考図書
「実験文学」リストを使って作品を読んでもらう。
備考