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	徳島文理大学短期大学部

【科目名】日本文学史BⅡ (The History of Japanese Literature BⅡ)

科目番号	10625	担当教員名	佐々木　亨	単位	2単位

科目群	専門	必修・選択	選択	開講期	後期	対象年次	2年

授業概要
(授業目的・方針等) 【概要】近世散文の文学史を、出版文化という側面を中心に講ずる。個人の作者としては井原西鶴と上田秋成を採り上げ、その生涯と代表作について述べる。さらにジャンルの多様化した理由についても考える。
到達目標
近世散文の展開と特質に関心を持ち、文化史と絡めつつ即断を避けながら理解し、その特徴の一端をみずからの言葉で、必要十分にして簡潔に纏め上げることができる。

授業計画		授業形態	授業時間外学習
【1】	ガイダンス近世期の特徴	講義	予習　テキスト168～169頁復習　文学史上の時代区分と特徴である四点の確認共に授業時間数を要す。
【2】	出版文化を巡って作家の登場	同上	予習　テキスト170頁復習　印刷技術の名称を把握する。共に授業時間数を要す。
【3】	仮名草子について『御伽物語』巻一の十一　『浮世物語』「浮世といふ事」	同上	予習　指定された文献の複写と読解復習　テキスト173～175頁のまとめ共に授業時間数を要す。
【4】	井原西鶴の浮世草子１『好色一代男』の特徴と意義　「けした所が恋のはじまり」を中心に教場レポート①の課題提示	同上	予習　指定された文献の複写と読解復習　テキスト189～192頁のまとめ共に授業時間数を要す。
【5】	井原西鶴の浮世草子２『西鶴諸国はなし』の世界　「忍び扇の長歌」を中心に教場レポート①	同上	予習　テキスト173～175頁のまとめ　レポートの下書き復習　テキスト193～194頁のまとめ共に授業時間数を要す。
【6】	井原西鶴の浮世草子３『世間胸算用』巻三の三その一　主人公の夢の正体　教場レポート①の返却と講評	同上	予習　指定された文献の複写と読解復習　返却されたレポートの修正共に授業時間数を要す。
【7】	井原西鶴の浮世草子４『世間胸算用』巻三の三その二　テーマは愛情か	同上	予習　指定された文献の複写と読解復習　主人公の行動を辿りつつ愛情というテーマの妥当性を検証する。共に授業時間数を要す。
【8】	西鶴以後の浮世草子と前期読本の出現教場レポート②の課題提示	同上	予習　テキスト193～196、208、209、216～219頁を読んでおく。　復習　西鶴遺稿集の特徴とその意味、背景に窺える戦略について纏める。共に授業時間数を要す。
【9】	『雨月物語』「吉備津の釜」１吉備神社の文化圏について教場レポート②	同上	予習　指定された文献の複写と読解　レポートの下書き復習　作品に登場する三つの舞台について理解を深める。共に授業時間数を要す。
【10】	『雨月物語』「吉備津の釜」２香央氏を巡る問題教場レポート②の返却と講評	同上	予習　指定された文献の複写と読解復習　「鬼ノ城縁起」との接点を確認する。返却されたレポートの修正共に授業時間数を要す。
【11】	『雨月物語』「吉備津の釜」３古代吉備王国との関連	同上	予習　指定された文献の複写と読解　復習　プリントに拠り『古事記』等と作品本文との接点を確認する。共に授業時間数を要す。
【12】	『雨月物語』「吉備津の釜」４温羅伝説との接点	同上	予習　指定された文献の複写と読解復習　『日本伝奇伝説大事典』により温羅伝説を纏めておく。共に授業時間数を要す。
【13】	寛政の改革と新ジャンル続出との関係教場レポート③の課題提示	同上	予習　テキスト222～227頁を読んでおく。復習　改革前の作者層と以降の作者層の違いを纏めておく。共に授業時間数を要す。
【14】	貸本屋を巡る問題教場レポート③	同上	予習　テキスト228～236頁を読んでおく。レポートの下書き復習　書肆・貸本屋と作者との力関係を理解する。共に授業時間数を要す。
【15】	まとめ教場レポート③の返却と講評	同上	予習　近世文学の特性を纏める復習　返却されたレポートの修正共に授業時間数を要す。

評価方法
三回のレポートの累計レポートの実施日は変更する場合もある。教場レポートの講評等は上記授業計画欄参照のこと。
教科書
『日本古典文学史』乾安代他編暁印書館　1700円(税別)
参考図書
神保五彌編『近世日本文学史』(有斐閣双書) 神保五彌著『江戸戯作』(新潮古典文学アルバム24)

備考
質問等は水曜日Ⅴ限目、研究棟(7号館)6階611研究室にて受け付ける。実務経験なし。科目ナンバー　4ANB206L