徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    日本文学講読Ａ�� (Japanese Literature A��)

科目番号11165担当教員名下田　祐輔単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次1年〜
授業概要
俳句と短歌は、古典から近現代に至るまで長く親しまれている日本の短詩型文学であるが、特に俳句は極限まで切り詰められた言葉が織りなす豊かな表現世界を魅力として、今日世界的にも知られる。わが国には、連歌・俳諧という、共同（座）で一つの韻文学作品を織りなす独特の文学ジャンルがあり、俳句はそれを母体として生まれた。
この講義では、俳句(発句)が成立するまでの史的経緯を概観し、それが俳句(発句)にどのような特質を齎したかということについて理解を深める。さらに、今日最もよく知られる近世期の俳人である、芭蕉と蕪村に焦点を当て、両者をいろいろな視点から比較しながら、その人と作品の特質を探究する。
到達目標
連歌・俳諧の基本的な特徴・様式・作法を理解すること。俳句の史的展開や表現の深化についての知識を身につけるとともに、句の解釈の方法について理解を深め、それに基づく作品の解釈や考察を自らの言葉で述べられること。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】はじめに講義予習　知っている俳句・好きな俳句を書き出してみる。
復習　選んだ俳句について、その良さを自分の言葉で記してみる。計90分　
【2】座の文学と俳句講義予習　配付資料をよく読み、不明な語句の意味等を調べておく。
復習　作品の解釈等の注意点について確認する。計90分　
【3】句を「付ける」ことの意味と意義講義予習 配付資料所掲の『沙石集』の文章を熟読し、不明な語句等を調べておく。
復習 講義で取り上げた付合の解釈を自分の言葉でまとめる。計90分
【4】連歌の起源と成立講義予習 配付資料所掲の二条良基『筑波問答』・源俊頼『俊頼髄脳』の文章を熟読し、不明な語句等を調べておく。
復習 講義で取り上げた作品の解釈を自分の言葉でまとめる。計90分
【5】短連歌から長連歌へ講義予習 配付資料所掲の短連歌・長連歌の作品を熟読し、不明な語句等を調べておく。
復習 講義で取り上げた作品の解釈を自分の言葉でまとめる。計90分
【6】連歌の成熟―宗祇らの百韻を読む―講義予習　「水無瀬三吟」「湯山三吟」について、概説及び注釈を読んでおく。
復習　作品の特徴について自分の言葉でまとめる。計90分
【7】連歌と俳諧講義予習 「俳諧」という語の示す意味を調べる。
復習　俳諧が正統連歌から派生し独立していく過程をまとめる。計90分
【8】俳諧の深化―芭蕉門の歌仙を読む―講義予習　『猿蓑』第二歌仙「市中は」の巻について、概説及び注釈を読んでおく。
復習　作品の特徴について自分の言葉でまとめる。計90分
【9】俳句の表現(1) 音律と切れ字講義予習　切れ字にはどのようなものがあるかを調べておく。
復習　切れ字が効果的に用いられている俳句を列挙し、その働きを自分の言葉で説明する。計90分
【10】俳句の表現(2) 季語講義予習　歳時記とはどのようなものか、図書館で実際に見ておく。
復習　季語が効果的に用いられている俳句を列挙し、その働きを自分の言葉で説明する。計90分
【11】俳句の表現(3) 言葉の選択講義予習　俳句を作ってみる。
復習　俳句に用いる語を変更することでどのように句の良さが変わるかを自分の言葉で説明する。計90分
【12】芭蕉と蕪村―俳諧の系譜上の関わりについて―講義予習 芭蕉と蕪村について略歴を調べる。
復習 芭蕉と蕪村の俳系上の関わりについてまとめる。計90分
【13】芭蕉と蕪村の俳号をめぐって講義予習 芭蕉という植物と和歌での詠まれ方について調べておく。陶淵明「帰去来辞」について調べておく。
復習 芭蕉『笈の小文』巻頭を解釈し、まとめる。蕪村「春風馬堤曲」を解釈し、まとめる。計90分
【14】芭蕉と蕪村の「みち」講義予習 芭蕉と蕪村の「みち」を題材とした発句について調べておく。
復習 芭蕉と蕪村の作品における「みち」とは何かについての考察をまとめる。計90分
【15】芭蕉と蕪村の「ふるさと」講義予習 芭蕉と蕪村それぞれの出身地、及び「故郷」を題材とした発句について調べておく。
復習 芭蕉の旅と「故郷」との関わり、蕪村の境涯と「故郷」との関わりについての考察をまとめる。計90分
評価方法
随時の課題(30%)、及び学期末試験(70%)による。
Google Classroomにて課題・試験の解説を行う。
教科書
プリントを配布する。
参考図書
授業時に指示する。
備考
【オフィスアワー】質問等は主として水曜�弦峪�に614研究室にて受け付ける。
【科目ナンバー】4ANB103L
【実務経験】なし