徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    日本文化特講A(Japanese Culture A (Advanced Course)) 

科目番号11535担当教員名佐々木 亨単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次3年
授業概要
「鉢かづき」は御伽草子のみならず、赤本『はちかつきひめ』としても普及した。両者を比較すると筋の違いが認められる。また赤本の挿絵には、画工による創意工夫も多々確認できる。両者を鑑賞しつつ、作品中に込められた主題の変遷を辿る。同時に版本に記された字体にも親しんでもらう。
到達目標
時代とともに変化する主題の在り方を理解し、併せて変体仮名で記載された表記に関心を持ち、日本文化における特質の一端を考察のうえ、みずからの言葉で纏め上げることができる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】作品の概要
実母との死別する場面までの読解
赤本一オの翻字
講義と質疑応答予習 全集本『御伽草子集』76~79頁2行目の本文解読
復習 赤本一オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【2】継母の奸計によって放逐される場面までの読解
赤本一オの校訂確認と一ウ・二オの翻字
同上予習 同『御伽草子集』79頁3行目~82頁最終行の本文解読
復習 赤本一ウ・二オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【3】風呂焚き女に落とされる場面までの読解
赤本一ウ・二オの校訂確認と二ウ・三オの翻字
同上予習 同『御伽草子集』83~85頁最終行の本文解読
復習 赤本二ウ・三オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【4】宰相と邂逅する場面までの読解
赤本二ウ・三オの校訂確認と三ウ・四オの翻字
教場レポート①の課題提示
同上予習 同『御伽草子集』86~88頁1行目の本文解読
復習 赤本三ウ・四オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【5】宰相がかき口説く場面までの読解
教場レポート①
同上予習 同『御伽草子集』88頁2行目~89頁最終行の本文解読とレポート①の下書き
復習 赤本で複数場面を集約的に描く意味を究明する。
共に授業時間数を要す
【6】宰相が形見の品を贈る場面までの読解
赤本三ウ・四オの校訂確認と四ウ・五オの翻字
レポート①の返却と講評
同上予習 同『御伽草子集』90~92頁1行目の本文解読
復習 赤本四ウ・五オの本文校訂、レポート①の推敲
共に授業時間数を要す
【7】宰相が姫にのめり込む場面までの読解
赤本四ウ・五オの校訂確認と五ウ、六オの翻字 
同上予習 同『御伽草子集』92頁2行目~95頁最終行の本文解読
復習 赤本五ウ、六オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【8】鉢が落ちる場面までの読解
赤本五ウ、六オの校訂確認と六ウ・七オの翻字
同上予習 同『御伽草子集』96~98頁14行目の本文解読
復習 赤本六ウ・七オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【9】嫁比べが始まる場面までの読解
赤本六ウ・七オの校訂確認と七ウ、八オの翻字
教場レポート②の課題提示
同上予習 同『御伽草子集』98頁15行目~101頁1行目の本文解読
復習 赤本七ウ・八オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【10】姫が入場する場面までの読解
教場レポート②
同上予習 同『御伽草子集』101頁2行目~103頁1行目の本文解読とレポート②の下書き
復習 鉢が落ちる意味を姫の側と守護する側の両面から明らかにする。
共に授業時間数を要す
【11】姫が歌を所望される場面までの読解
赤本七ウ・八オの校訂確認と八ウ、九オの翻字
レポート②の返却と講評
同上予習 同『御伽草子集』103頁2行目~105頁1行目の本文解読
復習 赤本八ウ・九オの本文校訂、レポート②の推敲
共に授業時間数を要す
【12】さねたかが長谷寺に参詣する場面までの読解
赤本八ウ・九オの校訂確認と九ウ、十オの翻字
同上予習 同『御伽草子集』105頁2行目~107頁11行目の本文解読
復習 赤本九ウ・十オの本文校訂
共に授業時間数を要す
【13】長谷観音の御利益を強調する場面までの読解
赤本九ウ・十オの校訂確認と十ウの翻字
教場レポート③の課題提示
同上予習 同『御伽草子集』107頁12行目~109頁9行目の本文解読
復習 赤本十ウの本文校訂
共に授業時間数を要す
【14】赤本が示唆する挿絵の意味について
赤本十ウの校訂確認
教場レポート③
同上予習 レポート③の下書き
復習 赤本全丁の本文校訂を完成させる。
共に授業時間数を要す
【15】主題を中心としたまとめ
レポート③の返却と講評
講義予習 御伽草子と赤本の主題の差異について纏める。
復習 レポート③の推敲
共に授業時間数を要す
評価方法
三回の教場レポートの累計  
レポートの実施日は変更することもある。
教場レポートの講評等は上記授業計画欄参照のこと。
教科書
プリントを配布する。但し現代語訳は伴っていないので、各自日本古典文学全集『御伽草子集』「鉢かづき」(76~109頁)を複写しておくこと。
参考図書
日本古典文学全集『御伽草子集』
『近世子どもの絵本集 江戸篇』
備考
質問等は木曜日Ⅴ限目、611研究室にて受け付ける。
実務経験なし。
科目ナンバー 4ARS302L
クラスコード n3tnga3