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	徳島文理大学短期大学部

【科目名】日本文学講読ＤⅡ

科目番号	20532	担当教員名	中山　弘明	単位	2単位

科目群	専門	必修・選択	選択	開講期	後期	対象年次	2年

授業概要
日本の戦後文学を、主に〈実験〉という視点から読んでいく。未曾有の世界大戦は、文学のみならず人間の意識と日常に大きな変容をもたらした。ここでは文学だけに問題を限定せず、二十世紀が生み出した様々な表現の可能性を俎上にのせる。例えばシュルレアリズムや表現主義。寺山修司などの実験的な映像や演劇、流行や様々のアートの冒険なども交差させていく。もちろん文学をないがしろにするのではない。文学と同時代の政治や風俗、流行や映像をからませながら、表現することの可能性や限界を考えていくと言うことである。
到達目標
受講者が自発的に様々の芸術表現に関心をもちアンテナをはっていくことで、現代アートを捉える感覚をとぎすませ身につけていくことを目標とする。映像や美術にも積極的に触れてもらう。講義を中心としながらも随時、受講者の意見や知識も確認する。映画・映像・音楽などにも接する。また「実験文学リスト」の中から様々な作品を読んできて課題として提出してもらう。

授業計画		授業形態	授業時間外学習
【1】	芸術における「実験」「前衛」とは何か	講義形式	美術や音楽を例にする
【2】	内田百閒「夕べの雲」の夢と笑い	講義形式	内田作品を読む
【3】	鈴木清順「映画　ツィゴイネルワイゼン」の映像表現	講義とミニ作文	鈴木作品を見る
【4】	石川淳「アルプスの少女」における童話と革命	講義形式	石川作品を読む
【5】	稲垣足穂における機械と未来派	講義とミニ作文	稲垣作品を読む
【6】	安部公房「棒」とアバンギャルド	講義形式	安部作品を読む
【7】	実験音楽と実験映画	講義とミニ作文	「砂の女」を見る
【8】	藤枝静男「一家団欒」と超私小説	講義形式	藤枝作品を読む
【9】	筒井康隆・半村良におけるホラーと偽史	講義とミニ作文	筒井作品を読む
【10】	渋澤龍彦「ダイダロス」の迷宮と球体志向	講義形式	渋澤作品を読む
【11】	寺山修司と天井桟敷	講義とミニ作文	演劇の実験
【12】	高橋源一郎とポップアート	講義形式	高橋作品を読む
【13】	笙野頼子とジェンダーへの挑戦	講義とミニ作文	笙野作品を読む
【14】	島田雅彦と越境	講義形式	島田作品を読む
【15】	まとめ	講義形式

評価方法
学期末のテストと課題小レポートに出席状況を加味する
教科書
プリントを配布する
参考図書
毎時、指示する

備考
「実験文学」リストを使って様々な作品を読んでもらう美術館見学会もおこなう