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徳島文理大学短期大学部 |
科目番号 | 30058 | 担当教員名 | 中山 弘明 | 単位 | 2単位 |
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科目群 | 専門 | 必修・選択 | 必修 | 開講期 | 通年 | 対象年次 | 2年 |
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授業概要 |
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(授業目的・方針 等) 日本の主要な近現代作家の、主として短編小説をとりあげて演習を行う。具体的には明治の尾崎紅葉、樋口一葉、夏目漱石から、戦後の三島由紀夫、安部公房あたりまで多彩な作家・作品を扱うことになる。作品を受講者がしっかりと読み込み、図書館などを使って様々な文献を調べ、細部の言葉にこだわりつつ、時代背景や表現技法などを検討していく。授業を進めるうちに「近代文学」の大きな流れや、主要作家についての理解が自然に得られてくるだろう。あわせて先行の研究論文を図書館で調査し読みこなす練習もする。教員による図書館の利用法、基本的な文献類、先行研究やレジュメの作り方の講義を踏まえ、受講者がいずれかの作家・作品を選択し、担当した作品を様々な角度から調査、検討し、毎回、その発表と全体による討議を軸にして進める。全員が前・後期それぞれ必ず発表をすること。発表に際しては資料を用意すること。 |
到達目標 |
「演習」とは何か、という問題意識を常に念頭に置く。。「近代文学」を読み、研究していく基本的姿勢が身に付くことを目標とする。研究論文、明治期の批評文の調査方法、読解も基本的目標である。全員が討議に参加することで、活気ある演習がうまれる。「近代文学」を研究する基本的資質が身につくことを目標とする。 ①文学、社会についての基本的な知識②意欲的に読解する態度③文学を読み解く基本的技能④思考を深め専門知識をふまえて文学を考究する思考力 |
授業計画 | 授業形態 | 授業時間外学習 | |
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【1】 | 〈演習〉とは何か? 発表の方法 | 講義と質疑応答 | テキストの確認 |
【2】 | 図書館実習 調査の基本 | 図書館実習 | 『浮雲』序の精読 |
【3】 | レジュメの作り方と先行研究 | 発表作品の決定と講義 | 『浮雲』論文の精読 |
【4】 | 尾崎紅葉『拈華微笑』を読み込む | 講義と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【5】 | 発表開始『十三夜』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【6】 | 島崎藤村『旧主人』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【7】 | 夏目漱石『夢十夜』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【8】 | 夏目漱石『夢十夜』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【9】 | 近松秋江『雪の日』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【10】 | 谷崎潤一郎『刺青』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【11】 | 森鴎外『興津弥五右衛門の遺書』の発表 | 講義と質疑応答 | 『夢十夜』論文の精読 シート作成 |
【12】 | 志賀直哉『范の犯罪』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成作成 |
【13】 | 永井荷風『花火』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成作成 |
【14】 | 芥川龍之介『おぎん』 | 講義と質疑応答 | 『刺青』論文の精読 シート作成 |
【15】 | 前期のまとめ | 講義と質疑応答 | 明治期批評文の精読とシート提出 |
【16】 | 後期のスケジュール | 講義と質疑応答 | 夏休みの課題提出 |
【17】 | 芥川龍之介『藪の中』について | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【18】 | 泉鏡花『駒の話』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【19】 | 葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【20】 | 横光利一『蠅』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【21】 | 梶井基次郎『冬の日』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【22】 | 宮沢賢治『注文の多い料理店』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【23】 | 太宰治『魚服記』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【24】 | 坂口安吾『真珠』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【25】 | 原民喜『夏の花』の発表 | 講義と質疑応答 | 小レポート「戦後文学について」の提出 |
【26】 | 林芙美子『晩菊』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【27】 | 三島由紀夫『サーカス』の発表 | 口頭発表と質疑応答 | 作品精読 論文シート作成 |
【28】 | 武田泰淳『もの喰う女』 | 講義と質疑応答 | 小レポート「ジェンダー問題について」の提出 |
【29】 | レポートの基本と課題 | 講義と質疑応答 | レポート作成と提出 |
【30】 | まとめ | 講義と質疑応答 | レポートの作成と提出 |
評価方法 |
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前期末に明治期の批評文を読み解く課題、夏休みには近代の長編小説を読む課題レポート、そして発表の成果をまとめた最終レポートに論文作成の平常点を加味する。演習であるからなによりも普段の演習への意欲的取り組みが評価の基本であり質疑応答も重要である。 レポート50パーセント 口頭発表50パーセント |
教科書 |
文学史研究会編『近代の短編』(笠間書院) テキストは毎時使用する |
参考図書 |
『近代作家研究事典』(おうふう)その他、毎時具体的に発表の準備と課題を個別に指示する。 |
備考 |
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発表に際しては、研究室で細かな事前指導を行う。 オフィスアワー水曜日10:45から12:15 |