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徳島文理大学短期大学部 |
科目番号 | 00120 | 担当教員名 | 大久保 徹也 | 単位 | 2単位 |
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科目群 | 専門 | 必修・選択 | 必修 | 開講期 | 前期 | 対象年次 | 3年〜 |
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授業概要 |
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今日、一群の歴史資料や景観、あるいは動植物資料などを「文化財」の名で括っている。「文化財」という第二次大戦後定着する法律用語であるが、これに相当する枠組みは日本近代社会の形成と並行して確立してきたものである。歴史資料その他の学術資料=文化財というわけではない。ある種の社会的、国家的な要請のもとに一群の歴史資料その他を「文化財」あるいはそれに相当する枠組みを与えてきたのだ。本講義は「文化財」カテゴリの形成と展開を跡づけ、我々にとって「文化財」とは何であったのかを考察したい。文化財の様々な種別のうち史跡・名勝・天然記(紀)念物を中心的にとりあげ検討を進める。 また史跡等記念物の保護制度(史蹟名勝天然紀念物保存法)の整備は、近代地方自治制度の確立と密接に関係している。文化財保護制度は、地域社会のありようとその将来構想に本来深く関わる部門である。今日このことをあらためて確認することは大切だ。 |
到達目標 |
本講義を通じて「文化財」の社会的な意義を理解しよう。やみくもに「文化財は大切」と叫ぶのはナンセンスだ。文化財保護制度の変遷を踏まえて、文化財/文化活動の継承と,資料的保全の差異をきちんと理解する。 |
授業計画 | 授業形態 | 授業時間外学習 | |
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【1】 | 我々にとって文化財とは何か | 講義 | 文化財保護法の構成確認(整理ノート作成推奨) |
【2】 | 文化財保護法 内容と性格 特に史跡・名勝・天然記念物規定 | 講義 | 文化財保護法の構成確認(整理ノート作成推奨) |
【3】 | 文化財保護法以前 史蹟名勝天然紀念物保存法の内容と性格 | 講義 | 史蹟名勝天然紀念物法条文確認(整理ノート作成推奨) |
【4】 | 史蹟名勝天然紀念物保存法の制定契機と役割 地方自治・地方改良運動と文化財 | 講義 | 明治時代の基本的政治・社会動向の整理(年表作成推奨) |
【5】 | 史蹟名勝天然紀念物保存法の展開その1 大正年間〜昭和7年の指定動向 | 講義 | 大正時代の基本的政治・社会動向の整理(年表作成推奨) |
【6】 | 国内法と植民地法 | 講義 | 近代日本の植民地について基本事項確認(設定年代・経緯など)(年表作成推奨) |
【7】 | 都道府県の役割・市町村の役割 | 講義 | 地方自治制度の基本的整理 |
【8】 | 史跡と陵墓 | 講義 | 陵墓制度の基本的整理 |
【9】 | 史蹟名勝天然紀念物保存法の展開その2 昭和8年以降の指定動向 | 講義 | 昭和戦前期の社会・政治動向の基礎的整理(年表作成推奨) |
【10】 | 史蹟名勝天然紀念物保存法から文化財保護法へ 戦後の地方自治制度と文化財行政 | 講義 | 戦後改革の基本事項整理 |
【11】 | 文化財保護法の最初の10年間 | 講義 | 戦後復興・高度経済成長について基本的理解(年表作成推奨) |
【12】 | 文化財保護法の展開 文化財の活用論 地域と文化財という観点 | 講義 | 最近年20年間の社会動向について基本的理解(年表作成推奨) |
【13】 | 世界遺産と文化財 | 講義 | 世界遺産条約の確認 |
【14】 | 歴史学研究と文化財 | 講義 | 講義ノート点検 |
【15】 | まとめ―再び・我々にとって文化財とは何か これからの地域のあり方と文化財保護行政 | 講義 | 講義ノート点検 |
評価方法 |
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単位認定は主として期末試験(論述)による。また講義中に適宜実施する小テストもしくはショートレポートの評点を参考にする。 |
教科書 |
なし |
参考図書 |
必要資料は適宜配布する。 |
備考 |
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欠席回数が1/3を超過した場合は期末試験受験資格を失う。体調不良その他でやむをえず欠席する場合はできるだけ事前に、あるいは事後速やかに申し出ること。事情によってはレポートその他で出席に換える措置をとる。詳細は授業時に説明する。 |