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	徳島文理大学短期大学部

【科目名】日本文学特講ＤⅡ（Japanese Literature DⅡ( Advanced Course)）

科目番号	10450	担当教員名	中山　弘明	単位	2単位

科目群	専門	必修・選択	選択	開講期	後期	対象年次	1年～

授業概要
(授業目的・方針等) 戦間期とは第一次大戦の終結から、第二次大戦の開始の間を指す。この戦間期は、日本の政治、社会、文化に関わる多様な問題が現れてくるきわめて重要な時代である。本講義では、戦間期の文化の中に、島崎藤村の『夜明け前』を浮かべ、それに関わる知識人の言説を見ていく。この２０年間に日本は戦争に向けて大きく変容していくが、その時々の『夜明け前』需要の質を分析する。本格的な論文を読解する。中山の著作の中から指定の論文を読解しておくこと。それをシートにまとめる作業で論文読解力を高める。毎時点検していく。
到達目標
講義を基本とするが、様々な現物資料を読み込んでいく貪欲な姿勢が目標となる。大学院生として日本の近代文学を読み込んでいく資質の養成を目標とする。我々がまさに戦争の世紀を生きているという強い問題意識を常にもって授業に臨んでほしい。授業外学習の項目の論文の読解が前提であり目標である。著作の中から指定の論文を読解しておくこと。それをシートにまとめる作業で論文読解力を高める。 ①日本近代文学、日本の社会・歴史についての高度な知識②論文や文学を読み解く意欲や態度③論文・文学を読み解く技能④文学と戦争の状況への思考や判断

授業計画		授業形態	授業時間外学習
【1】	本講義の授業計画	講義	問題意識の養成
【2】	戦間期と人民戦線について講義する	講義とディスカッション	有島武郎「クロポトキン」論精読すること 90分程度
【3】	「島崎藤村の戦争証言」の章の解説	講義とディスカッション	河上肇『祖国を顧みて』精読すること　90分程度
【4】	「満鉄の阿部次郎」の章の解説	講義とディスカッション	『人格主義の思潮』精読すること 90分程度
【5】	「漱石山脈の地政学」の章の解説	講義とディスカッション	安倍能成「米国教育使節団への挨拶」精読すること 90分程度
【6】	「長谷川天渓とラジオ」をめぐる章の解説	講義とディスカッション	『国語国字及び文学の心理研究』精読すること 90分程度
【7】	「バーナード・ショー来日」をめぐる章の解説	講義とディスカッション	「東洋に於けるバーナード・ショー」精読すること 90分程度
【8】	「ブラーゲ旋風の波紋」の章の解説	講義とディスカッション	「翻訳権の問題」精読すること 90分程度
【9】	「島崎藤村の『夜明け前』」について概説	講義とディスカッション	『ビギナーズクラシック『夜明け前』』精読すること 90分程度
【10】	「亀井勝一郎の藤村論」の章の解説	講義とディスカッション	「『夜明け前』について」精読すること 90分程度
【11】	「勝本清一郎の転身」の章の解説	講義とディスカッション	勝本清一郎『夜明け前』論精読すること 90分程度
【12】	「資材としての『夜明け前』」の章の解説	講義とディスカッション	『戯曲『夜明け前』』精読すること 90分程度
【13】	「監獄の『夜明け前』」の章の解説	講義とディスカッション	『夜明け前』合評会精読すること 90分程度
【14】	「舞台の上の『夜明け前』」の章の解説	講義とディスカッション	久保栄「演出覚え書き」精読すること 90分程度
【15】	まとめ	講義とティスカッション	久保栄ミザンセーヌ精読こと　90分程度

評価方法
学期末のレポートに日常の論文読解のシートのチェックによる評価を平常点として加味する。課題レポート70％　読解シート30％ ※少人数のため登録学生の状況に応じて対応する ※クラスルームでフィードバックする
教科書
中山弘明著『戦間期の『夜明け前』』（双文社出版）※図書館に納入ずみ
参考図書
読解シートを毎時配布して点検する

備考
上記著書に従って進めるので、かならず事前に論文を読んでおくこと。また、それをシートにまとめる作業をしていく。プリントを多数配布するのでクリアファイルを用意されたい。【オフィスアワー】水曜日　14:45～16:00講義棟六階の研究室【実務経験】実務経験なし