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徳島文理大学短期大学部 |
科目番号 | 10506 | 担当教員名 | 大久保 徹也 | 単位 | 4単位 |
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科目群 | 専門 | 必修・選択 | 選択 | 開講期 | 通年 | 対象年次 | 1年〜 |
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授業概要 |
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(授業目的・方針 等) 修士論文作成における論説構成のアドバイス(事例紹介)の意味を含め、飛鳥時代における埋葬儀礼を文献/考古資料双方から複眼的に検討することを試みる。 各回の「計画」と「形態」を合わせて読めば、全体の流れは容易に理解できるだろう。まず目を通して欲しい |
到達目標 |
修士論文作成に向けて分析視点の確立と視野の広がりを確保する姿勢を習得する。なおいうまでもなく「研究」は日々の継続的な作業の積み重ねを前提に成り立つものであるから、演習日と演習日の間の努力が重要である。当たり前のことだがこうした研究「姿勢」を身につけた上で、広い視野を養うことの意味を実感して欲しい。 知識:選定テーマに関する研究動向の理解と資料の特性 態度:継続して丹念に資料を収集し分析する姿勢 技能:資料リスト・カードの作成と基礎的な統計分析 思考:論理的な思考能力の涵養 |
授業計画 | 授業形態 | 授業時間外学習 | |
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【1】 | 古墳時代埋葬儀礼概説(前提としての弥生墳丘墓の性格) | 文献講読成果の報告(要約・論評)および報告内容に関する質疑 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【2】 | 古墳時代埋葬儀礼概説(前方後円墳様式成立期の埋葬儀礼) | 文献講読成果の報告(要約・論評)および報告内容に関する質疑 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【3】 | 古墳時代埋葬儀礼の変質 | 全般的特質について解説 | 解説内容のノート整理 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【4】 | 小林行雄 黄泉国戸喫を読む1(論集収録テキスト) | 文献講読成果の報告(要約)および報告内容に関する質疑 課題設定 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【5】 | 小林行雄 黄泉国戸喫を読む2(初時発表テキスト) | 文献講読成果の報告 論点の変化について | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) 関連資料の読み込みと整理 |
【6】 | 小林行雄 黄泉戸喫の批判的検討1 小林行雄論文と関連する考古学的事象の比較検討 | 関連考古資料の確認報告および報告内容に関する質疑 課題設定 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) 関連資料の読み込みと整理 |
【7】 | 小林行雄 黄泉戸喫の批判的検討2 論旨の点検 | 文献講読成果の報告(再論評)と講評 | 文献講読成果報告準備(最低2時間/日は必要だろう) |
【8】 | 古事記神代段、日本書紀神代紀 黄泉国訪問譚の検討1(詳細は右項参照) | 古事記神代段、日本書紀神代紀(本紀) 黄泉国訪問譚の比較検討報告 および報告内容の論評 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【9】 | 古事記神代段、日本書紀神代紀 黄泉国訪問譚の検討2(詳細は右項参照) | 日本書紀神代紀(諸書) 黄泉国訪問譚の比較検討報告 および報告内容の論評 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【10】 | 小林行雄 黄泉戸喫の批判的検討3 小林行雄の飛鳥時代死生観 | 小林行雄が論じた飛鳥時代死生観とその反映としての埋葬儀礼 報告 および報告内容の論評 | 成果報告準備(最低2時間/日は必要だろう) |
【11】 | 日本書紀推古紀の検討1 合葬遺詔1 | 推古紀合葬遺詔について報告 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【12】 | 日本書紀推古紀の検討2 合葬遺詔の思想的背景 | 推古紀合葬遺詔について報告内容の論評 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【13】 | 日本書紀推古紀の検討3 堅鹽媛改葬記事1(報告) | 推古紀改葬記事について報告 とくに場と儀礼内容 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【14】 | 日本書紀推古紀の検討4 堅鹽媛改葬記事2(分析) | 推古紀改葬記事について とくに「誄」にみる政治過程 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【15】 | 日本書紀斉明紀の検討1 合葬遺詔1 その背景 | 斉明紀合葬遺詔について報告 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【16】 | 日本書紀斉明紀の検討2 合葬遺詔2 特質 | 斉明紀合葬遺詔について報告内容の論評 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【17】 | 記紀からみた飛鳥時代の埋葬観念と儀礼1 実態整理 | 推古紀・斉明紀から読む飛鳥時代死生観に関する報告 論評 | 指示した文献の読み込みと要約(最低2時間/日は必要だろう) |
【18】 | 記紀からみた飛鳥時代の埋葬観念と儀礼2 埋葬観念の本質 | 推古紀・斉明紀から読む飛鳥時代死生観に関する再報告 論評 | 成果報告準備(最低2時間/日は必要だろう) |
【19】 | 横穴式石室副葬品類の検討 品目から復元する埋葬儀礼の実態 | 未盗掘石室における副葬品出土状態の事例報告1 | 関連資料の読み込みと整理(最低2時間/日は必要だろう) |
【20】 | 横穴式石室副葬品類の検討 出土状態から復元する埋葬儀礼の実態 | 未盗掘石室における副葬品出土状態の事例報告2 | 関連資料の読み込みと整理(最低2時間/日は必要だろう) |
【21】 | 横穴式石室副葬品類の検討 石室形態と副葬品から検討する埋葬儀礼の実態 | 未盗掘石室における副葬品出土状態から読む埋葬儀礼の性格 報告 および論評 | 成果報告準備(最低2時間/日は必要だろう) |
【22】 | 日本書紀用明紀(用明崩御記事)から読む導入期仏教に期待した効能 | 用明崩御記事などから読み取る導入期仏教に期待された効能について報告 論評 | 成果報告準備(最低2時間/日は必要だろう)および論評内容の整理 |
【23】 | 日本書紀推古紀から読む導入期仏教に期待した効能 | 推古紀関係記事から読み取る導入期仏教に期待された効能について報告 論評 | 成果報告準備(最低2時間/日は必要だろう)および論評内容の整理 |
【24】 | 日本書紀持統即位前紀から読む天武喪葬儀礼の流れ1 経過を観察する | 天武喪葬儀礼の経過整理 | 成果報告準備(最低2時間/日は必要だろう)および論評内容の整理 |
【25】 | 日本書紀持統即位前紀から読む天武喪葬儀礼の流れ2 天武喪葬儀礼の特質 | 天武喪葬儀礼の特質 | 成果再報告準備(最低2時間/日は必要だろう)および論評内容の整理 |
【26】 | 横穴式石室の本質的性格 | 解説および課題提示および最終レポートの内容指示 | 解説内容のノート整理およびレポート作成(最低2時間/日は必要だろう) |
【27】 | 古墳時代後期後葉〜飛鳥時代前半期における横穴式石室の変容とその意味1 石室形態から | 解説および課題提示 | 解説内容のノート整理およびレポート作成(最低2時間/日は必要だろう) |
【28】 | 古墳時代後期後葉〜飛鳥時代前半期における横穴式石室の変容とその意味2 副葬品組成から | 横穴石室の変容とその意味 報告および論評 | レポート内容プレ報告準備およびレポート作成(最低2時間/日は必要だろう) |
【29】 | 埋葬儀礼の変質と導入期仏教の関係1 古墳時代後期における変質 | 初期仏教儀礼の特質 用明紀・推古紀 | 解説内容のノート整理およびレポート作成(最低2時間/日は必要だろう) |
【30】 | 埋葬儀礼と導入期仏教の関係2および全体のまとめ 古墳時代的埋葬儀礼の止揚 | 仏教儀礼と埋葬儀礼の邂逅 | 解説内容のノート整理およびレポート作成(最低2時間/日は必要だろう) |
評価方法 |
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レポート(100%)予定では28−29回の間にレポート作成提出 29/30はレポート講評の性格を併せ持つ |
教科書 |
なし 必要なテキスト(資料)は随時配布 |
参考図書 |
進行に応じて関係文献を別途指示 |
備考 |
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原則として月曜日午後在室。ただし調査指導などの理由により学外に出ることもあるので、質問等がある場合は事前にメールでアポをとることを奨める。連絡先→tokubo@me.com *前職において12年間、考古学研究・調査に携わってきた。またその過程で調査指導の機会や職務外の学会活動における報告・討議の機会も幸いにして多く得ることができた。しかし職務内容としてかかる「演習」に類する項目はないし、学会活動における報告/討議は自ずと「演習」とは次元と目的を異にする。故に厳密には本科目に係る実務経験はないということになる。 |