徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    日本文学特別研究Ｂ��

科目番号00026担当教員名中山　弘明単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次1年〜
授業概要
(授業目的・方針 等)
戦間期とは第一次大戦の終結から、第二次大戦の開始の間を指す。この戦間期は、日本の政治、社会、文化に関わる多様な問題が現れてくるきわめて重要な時代である。本講義では、戦間期の文化の中に、島崎藤村の『夜明け前』を浮かべ、それに関わる知識人の言説を見ていく。この２０年間に日本は戦争に向けて大きく変容していくが、その時々の『夜明け前』需要の質を分析する。
到達目標
講義を基本とするが、様々な現物資料を読み込んでいく貪欲な姿勢が不可避である。大学院生として日本の近代文学を読み込んでいく資質の養成を目標とする。我々がまさに戦争の世紀を生きているという強い問題意識を常にもって授業に臨んでほしい。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】本講義の授業計画講義問題意識の養成
【2】戦間期と人民戦線講義と質疑応答有島武郎「クロポトキン」論精読
【3】島崎藤村の戦争証言講義と質疑応答河上肇『祖国を顧みて』精読
【4】満鉄の阿部次郎講義と質疑応答『人格主義の思潮』精読
【5】漱石山脈の地政学講義と質疑応答安倍能成「米国教育使節団への挨拶」精読
【6】長谷川天渓とラジオ講義と質疑応答『国語国字及び文学の心理研究』精読
【7】バーナード・ショー来日をめぐって講義と質疑応答「東洋に於けるバーナード・ショー」精読
【8】ブラーゲ旋風の波紋講義と質疑応答「翻訳権の問題」精読
【9】島崎藤村の『夜明け前』について講義と質疑応答『ビギナーズクラシック『夜明け前』』精読
【10】亀井勝一郎の藤村論講義と質疑応答「『夜明け前』について」精読
【11】勝本清一郎の転身講義と質疑応答勝本清一郎『夜明け前』論精読
【12】資材としての『夜明け前』講義と質疑応答『戯曲『夜明け前』』精読
【13】監獄の『夜明け前』講義と質疑応答『夜明け前』合評会精読
【14】舞台の上の『夜明け前』講義と質疑応答久保栄「演出覚え書き」精読
【15】まとめ講義と質疑応答久保栄ミザンセーヌ精読
評価方法
学期末のレポートに日常の評価を平常点として加味する。
教科書
プリントを毎時配布する。
参考図書
中山 弘明著『戦間期の『夜明け前』』（双文社出版）※図書館に納入ずみ。
備考
上記著書に従って進めるので、事前に読んでおくこと。また、プリントを多数配布するのでクリアファイルを用意されたい。