徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    日本文学特別研究BⅡ(Japanese Literature Advanced Reserch BⅡ)

科目番号10344担当教員名中山 弘明単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次1年~
授業概要
(授業目的・方針 等)
戦争を「読む」 近代日本史の中で、戦争は様々な角度から論じられて来た。一九四五年八月十五日に終結した「戦争」でさえ様々な形で呼ばれてきた。「太平洋戦争」「大東亜戦争」「十五年戦争」などがその一部だが、視点を日本から変えればまた別な名称も可能だろう。戦争をめぐっては現在、証言や記錄、メディア、文学・映画・漫画などのフィクションとの関わりからも議論されている。後期は、この戦争を描いた様々の文学をテーマに即して読み込んでいく。戦争は誰にとっても無縁ではない。それを考察する手がかりを文学の中に探って行きたい。
あわせて専門分野の論文執筆指導をおこなう。受講者の専攻分野をみあいながら実施する内容を決めていく。
到達目標
講義を基本とするが、演習としての要素を加味していく。大学院生として日本の近代文学を読み込んでいく資質の養成を目標とする。我々がまさに戦争の世紀を生きているという強い問題意識が前提で有り目標とも成る。あわせて専門分野の論文執筆指導をおこなう。受講者の専攻分野をみあいながら実施する内容を決めていく。論文の作成が究極の目標である。
①日本近代文学、日本の社会・歴史についての高度な知識②専門の論文や文学を表現する意欲や態度③専門の論文・文学を読み解く技能④文学と戦争の状況への思考や判断
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】本講義の授業計画講義問題意識の養成
【2】近代史の中の戦争について概説する 近代史における戦争表現をとりあげる意味を考える講義とディスカッション戦争小説を読むことについて考える 90分程度
【3】黒田善夫「わが内なる戦争と戦後」を読解する 黒田の問題意識を精査する講義とディスカッション黒田善夫作品精読 90分程度
【4】黒田善夫「ぼくはいう」を読解する 黒田の問題意識を精査する講義とディスカッション敗戦というテーマについて調べる 90分程度
【5】小島信夫「アメリカン・スクール」を読解する 小島信夫を軸に第三の新人に説き及ぶ講義とディスカッション小島信夫作品精読 90分程度
【6】小島信夫「アメリカン・スクール」を読解する 小島信夫を軸に第三の新人に説き及ぶ講義とディスカッション占領というテーマについて調べる90分程度
【7】池沢聡「ガード」を読解する 現代表現における特に沖縄の意味を考える講義とディスカッション池沢聡作品精読 90分程度
【8】池沢聡「ガード」を読解する 現代表現における特に沖縄の意味を考える講義とディスカッション沖縄というテーマについて調べる 90分程度
【9】石原吉郎「望郷と海」を読解する シベリア抑留体験の意味を考察する講義とディスカッション石原吉郎作品精読 90分程度
【10】石原吉郎「望郷と海」を読解する シベリア抑留体験の意味を考察する講義とディスカッション強制収容というテーマについて調べる 90分程度
【11】津島佑子「葦舟、飛んだ」を読解する 津島佑子の戦争体験を精査する講義とディスカッション疎開というテーマについて調べる 90分程度
【12】林京子「空かん」を読解する 原爆と現代文学の関連を考察する講義とディスカッション林京子作品精読 90分程度
【13】林京子「空かん」を読解する 原爆と現代文学の関連を考察する講義とディスカッション原爆というテーマについて調べる 90分程度
【14】古山高麗雄「セミの追憶」を読解する 俘虜体験の意味を考える講義とディスカッション従軍慰安婦というテーマについて調べる90分程度
【15】シリン・ネザマフィ「サラム」を読解する まとめ講義とディスカッション難民というテーマについて討議する 90分程度
評価方法
論文の成果が90%、それにいたるシート作成や準備作業などの姿勢の平常点を10%加味する。
※クラスルームでフィードバックする
教科書
石川巧・川口隆行編「戦争を〈読む〉」(ひつじ書房)毎時使用する
参考図書
毎時指示する テキストを読みながら戦争と文学への理解が深まるように配慮する
備考
【オフィスアワー】水曜日10:45~12:15 研究棟(7号館)6階研究室
【実務経験】実務経験なし
【クラスコード】 5adylny