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徳島文理大学短期大学部 |
科目番号 | 00270 | 担当教員名 | 中山 弘明 | 単位 | 2単位 |
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科目群 | 資格 | 必修・選択 | 必修 | 開講期 | 後期 | 対象年次 | 3年〜 |
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授業概要 |
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図書館は子供にどのようなサービスを提供できるのだろうか。読書は、確かに「豊かな人間性」をはぐくむものだが、ゲームや映像のような、人間にとって魅力的なメディアが世の中に溢れている現在、読書を過度に強制することは本嫌いの子供を増やしかねない。この授業では、そうした問題を常に念頭に置いて、真に楽しく実り豊かな図書館児童室の運営、児童図書の与え方について総合的に検討する。あわせて中学・高校生と本の問題も視野に入れ、「学校図書館」も考慮しながら「ヤング・アダルトサービス」についても考えたい。司書の資質の養成が当然目標となる。 |
到達目標 |
前半は講義形式を主とするが、受講者にとっての図書館や本との思い出などを引き出しながら進めていく。後半は演習形式を導入する。毎回、日本の主要な童話作品をとりあげ、受講者が数名のグループをつくって、子供の視点で童話作品をどのように読むかを考えてもらい発表する。子供の本の実際、児童室の運営を体得し、よりよい司書の資質の養成を目標とする。 |
授業計画 | 授業形態 | 授業時間外学習 | |
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【1】 | 司書と子供について | 講義と質疑応答 | 小レポート「子供の本について」 |
【2】 | 児童文学・童話・絵本の歴史と現在 | 講義と質疑応答 | 小レポート「児童室の思い出」 |
【3】 | ヤング・アダルトサービス 中学生・高校生と図書館 | 講義と質疑応答 | 小レポート「中高生の読書離れ」 |
【4】 | 読み聞かせ・ブックトークとは何か 本好きを増やす工夫 | 講義と質疑応答 | 小レポート「子供に本を勧める」 |
【5】 | 差別問題と子供の本 | 講義と質疑応答 | 小レポート「本好きな子供を増やす工夫」 |
【6】 | 出版流通と著作権の考え方 | 講義と質疑応答 | 小レポート「書店に足を運ぶ」 |
【7】 | グループ分けと演習へのステップ(芥川龍之介『蜘蛛の糸』を使って) | 講義と質疑応答 | 小レポート「蜘蛛の糸」 |
【8】 | 第一回発表『一房の葡萄』(有島武郎)、『幸福』(島崎藤村) | 演習と発表 | 作品精読 |
【9】 | 第二回発表『蝗の大旅行』(佐藤春夫)、『でたらめ経』(宇野浩二) | 演習と発表 | 作品精読 |
【10】 | 第三回発表『水仙月の四日』、『オツベルと象』(宮澤賢治) | 演習と発表 | 作品精読 |
【11】 | 第四回発表『ある島のきつね』(浜田広介)、『鷹の巣とり』(千葉省三) | 演習と発表 | 作品精読 |
【12】 | 第五回発表『三人兄弟』(菊池寛)、『寂しき魚』(室生犀星) | 演習と発表 | 作品精読 |
【13】 | 第六回発表『がきのめし』(壺井栄)、『魔法』(坪田譲治) | 演習と発表 | 作品精読 |
【14】 | 第七回発表『牛をつないだ椿の木』(新美南吉)、『月の輪グマ』(壺井栄) | 演習と発表 | 作品精読 |
【15】 | 地域の図書館との連携、開かれた図書館をめざして | まとめ | まとめ |
評価方法 |
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最終テストとレポート等の平常点による |
教科書 |
千葉俊二編『日本児童文学名作選 下』(岩波文庫)※受講者数が確定した段階で購入してもらう。 |
参考図書 |
大串夏身編『児童サービス論』(学文社) |
備考 |
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