徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    音楽療法実習IIA

科目番号14338担当教員名井村　幸子単位1単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次3年
授業概要
学外の施設で知的障がいやASDをもつ方を対象にした、少人数のグループセッションを前期7回おこなう。また、実習のための事前・事後指導も含む。2年次同様、「AMTA臨床実施基準（AMTA Standards of Clinical Practice）」に沿って、クライアントの受け入れからセラピーの終結までを経験する。CBMT Board Certification Domainsに明記された、音楽療法士の実践（仕事、能力）についても理解し、実践する。音楽療法論臨床�掘Ν犬燃悗鵑澄�研究（Research）とセオリー（Theory）と実践（Clinical Practice）を結びつけ、Best Practiceを提供できるよう努力する。また、アセスメントについて深く学び、またリサーチを活用し、Evidence-Based Music Therapy Practice（科学的根拠に基づく音楽療法実践）を遂行できるよう努力する。
到達目標
1. 教員の援助を受けながら、知的障がいやASDなどの障がいをもつ成人のクライアントを対象とした音楽療法セッションをリードする。ローバッカー博士の唱える、Moment-to-Momentにセラピストとクライアントのやりとりをおこなう。《思考・判断》《技能・表現》
2. また、このセッションの経験をとおして、音楽療法の基盤となる、治療哲学、アプローチ、メソッド、テクニックを修得する。《知識・理解》
3. AMTA臨床実施基準（AMTA Standards of Clinical Practice）にしたがい、知的障がいやASDをもつクライアントの受け入れ、アセスメント、プログラムプラン、実施、ドキュメンテーション、終結までの各ステップを遂行する。《知識・理解》《思考・判断》
4. CBMT Board Certification Domainsの各ステップに明記された、各段階で必要とされる音楽療法士の実践（仕事、能力）について理解し、その能力が身についたか確認する。
5. アセスメントについて知識をもち、その重要性を理解する。書籍、文献を検索し、既存のアセスメントツールのなかからクライアントグループに最も適切なものを選択し、アセスメントセッションを実施する。その結果から、ゴールの選定をおこなったり、Pre&Post-Testとして効果を比較したりする。《知識・理解》《思考・判断》
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】科目とコーススケジュールの理解
●実習と実習指導
●実習が始まるまでの実習指導スケジュール

実習サイトの連絡
●場所、回数、ポピュレーション

Hello Songのギターの利用
●2018学3と井村がアレンジしたHello Songの紹介

Evidence-Based Music Therapy Practice
●AMTA Definitions
・MT
・EBMTP
●Wheeler, Research and Evidence-Based Practice (p. 10)		講義と演習春休みにおこなう事前学修
✔ドキュメント内OfficeカスタムテンプレートのWord Template（拡張子はdotx）の作成をまだしていない人はする。見出しのためにスタイルの作成もしておく。（45分）
・プログラムプラン: 10pt。
・セッションプラン: 11pt。
✔ギターの基本的なコードを復習しておく。（毎日10分）
✔Intro Book p. 91~ MTと証拠に基づいた実践（EBP）を読む。
✔AMTAのサイトから MTおよびEBMTPの定義を検索,
プリントアウトし、読んで理解する。（15分）
✔WheelerのChap.1 Music Therapy as a ProfessionのResearch and Evidence-Based Practice p.10を読んで理解する。（45分）
✔CBMT Board Certification Domainsを検索、 I Referral, Assessment, and Treatment Planning 40 itemsを読んで理解する。（60分）

事後学修
✔Word Templateの作成が上手くできなかった人は、完成させる。（30分）
✔授業を振り返り、EBPMTPとその重要性を理解する。（60分）
【2】ギターでHello Songを弾く

EBMTP
●Baker, Evidence-based practice in music therapy
●What is Evidence-Based Practice?		講義と演習事前学修
✔ギターでHello Songを弾けるようにする。（毎日10分）
✔BakerのEBP in MTのWhat is EBP?を読み、ODのハンドアウト（HO）に書き込む。（90分）

事後学修
✔ギターでHello Songを弾けるようにする。（毎日10分）
✔授業を振り返り、Bakerの要約をする。（90分）
【3】EBMTP
●Baker, Evidence-based practice in music therapy
・EBP Process		講義と演習事前学修
✔Bakerの続き、EBP Processを読みながら、HOに書き込む。（120分）

事後学修
✔授業を振り返り、Bakerの要約をする。（90分）
【4】実習1: 他職種からの聞き取りアセスメント実習事前学修
✔情報収集を効率的におこなうためのシートを作成する。（90分）
事後学修
✔他職種から聞き取った情報を整理する。（45分）
✔情報から、ゴールおよびアセスメントエリアを探る。（45分）
【5】音楽療法アセスメント
●CBMT Board Certification Domains
A. Referral
B. Assessment
C. Interpret Assessment Information and Communication Results

●The Importance of Assessment
・Roll of Assessment within the Treatment Process
・Isenberg-Grzeda, Roll of Assessment within the Treatment Process
・ボクシル（2003）, アセスメント書式のデザイン
・Chase (2002), Reasons for Assessment
1. Accountability
2. Justification for Services
3. Credibility

●Chase (2002) & Isenberg-Grzeda (1988), Choosing an Assessment
1. Objectives
2. Relationship with Music
3. Theoretical Orientation
4. Population
5. Institution
6. Beliefs about Normal and Health		講義と演習事前学修
✔CBMTのA,B, &Cのドメインを復習する。（60分）
✔ボクシル（2003）の音楽療法アセスメント書式のデザインp.25-28を読む。（10分）
✔ODのIsenberg-Grzeda p. 156の第2パラグラフからp. 157のCohenのパラグラフまでを読み、HOに書き込む。（30分）
✔Chase(2002)のReasons for Assessmentを読み、HOに書き込む。（45分）
✔Chase(2002)のChoosing an Assessmentを読み、HOに書き込む。（45分）

事後学修
✔CBMTのA,B,&Cのドメインを復習する。（30分）
✔復習のための設問に答える。（60分）
【6】音楽療法アセスメント
●Lipe, Music therapy assessment
・Creative Tension between Art & Science
・MT Assessment in Professional Documents
・Definitions, Purposes, and Types of Assessments
・Terms and Concepts Associated with Psychometrics
・Assessment in Music Therapy Practice
・Toward Evidence-Based Assessment in Music Therapy

●アセスメントツールの選択		講義と演習事前学修
✔Lipeのp.77 MT Assessment in Professional Documentsまでを読みながら、ハンドアウトに書き込む。（90分）
✔アセスメントツールを検索し、少なくとも適当と思われるものを3つ紹介する。プロトコールを印刷して、持参。

事後学修
✔グループで議論し、挙げられたアセスメントツールのなかから、この実習でもちいるアセスメントツールを決定する。（30分）
✔アセスメント項目とプロトコールを理化する。（60分）
【7】音楽療法アセスメント
●選択したツールのプロトコールの理解		講義と演習事前学修
✔グループで議論し、挙げられたアセスメントツールのなかから、この実習でもちいるアセスメントツールを決定する。（30分）
✔ツールのプロトコールを理解する。（60分）

事後学修
✔授業を受けて、プロトコールを再確認する。（90分）
【8】音楽療法アセスメント
●選択したツールのデモンストレーション1		講義と演習事前学修
✔プロトコールにしたがって、アセスメントセッションを書面で作成する。（90分）

事後学修
✔授業を受けて、プロトコールに沿ったアセスメントセッションの練習を個人でする。（45分）
✔授業を受けて、プロトコールに沿ったアセスメントセッションの練習をグループでする。（45分）
【9】音楽療法アセスメント
●Boxill & Chase, Current Issues in Music Therapy Assessment (p. 30)

●選択したツールデモンストレーション2		講義と演習事前学修
✔授業を受けて、作成したアセスメントセッションを修正する。（90分）

事後学修
✔Boxill & Chaseの復習をする。（45分）
✔授業を受けて、プロトコールに沿ったアセスメントセッションの練習を個人でする。（45分）
【10】実習2: 音楽刺激をもちいたアセスメント実習事前学修
✔授業を受けて、プロトコールに沿ったアセスメントセッションの練習をグループでする。（90分）

事後学修
✔データシートに記入する。（15分）
✔ビデオも見ながら、アセスメント結果を解釈する（60分）。
✔アセスメント要約を作成する。（90分）
【11】実習3: 音楽療法セッション#1

●CBMT Board Certifications Domains
��. Treatment Implementation and Termination
A. Implementation
1. Develop a therapeutic relationship by:
2. Provide music therapy experiences to address client’s:
3. Recognize how the following theatrical orientations inform music therapy practice:
4. Recognize how the following music therapy treatment approaches and models inform clinical practice:
5. To achieve therapeutic goals:		実習事前学修
✔左記のCBMT Domainsを理解する。（30分）
✔ゴールとなるエリアを考える。（30分
✔プログラムプランを作成する。（60分）
✔セッションプランとデータシートを作成する。（60分）
✔セッションの練習を個人でする。（45分）
✔セッションの練習をグループでする。（60分）

事後学修
✔データシートに記入する。（15分）
✔教員のアドバイスを受け、ビデオを見て理解し、練習する（60分）。
【12】実習4: 音楽療法セッション#2

●CBMT Board Certifications Domains
��. Treatment Implementation and Termination
A. Implementation
5. To achieve therapeutic goals:		実習事前学修
✔セッションプランを作成する。（60分）
✔セッションの練習を個人でする。（45分）
✔セッションの練習をグループでする。（60分）
✔左記のCBMT Domainsを理解する。（30分）

事後学修
✔データシートに記入する。（15分）
✔教員のアドバイスを受け、ビデオを見て理解し、練習する（60分）。
【13】実習5: 音楽療法セッション#3

●CBMT Board Certifications Domains
��. Treatment Implementation and Termination
B. Safety		実習事前学修
✔セッションプランを作成する。（60分）
✔セッションの練習を個人でする。（45分）
✔セッションの練習をグループでする。（60分）
✔左記のCBMT Domainsを理解する。（30分）

事後学修
✔データシートに記入する。（15分）
✔教員のアドバイスを受け、ビデオを見て理解し、練習する（60分）。
【14】実習6: 音楽療法セッション#4

●CBMT Board Certifications Domains
��. Professional Development and Responsibilities
A. Professional Development
B. Professional Responsibilities		実習事前学修
✔セッションプランを作成する。（60分）
✔セッションの練習を個人でする。（45分）
✔セッションの練習をグループでする。（60分）
✔左記のCBMT Domainsを理解する。（30分）

事後学修
✔データシートに記入する。（15分）
✔教員のアドバイスを受け、ビデオを見て理解し、練習する（60分）。
【15】実習7: 音楽療法セッション#5

●CBMT Board Certifications Domains
��. Ongoing Documentation and Evaluation of Treatment
A. Documentation
B. Evaluation

●経過報告書の作成		実習事前学修
✔セッションプランを作成する。（60分）
✔セッションの練習を個人でする。（45分）
✔セッションの練習をグループでする。（60分）
✔左記のCBMT Domainsを理解する。（30分）

事後学修
✔データシートに記入する。（15分）
✔教員のアドバイスを受け、ビデオを見て理解し、練習する（60分）。
✔経過報告書を作成する。（90分）
評価方法
1. 実習と実習指導から出される課題（Pop Quiz含む）: 15 points
2. 実習指導におけるセッションプランへの記入とデモンストレーション: 20 points
3. 実習におけるチェックリストにもとづいたハロー&グッバイソングのリード: 10 points
4. 実習: 55 points
毎時の実習のリビュー、評価は、実習後のミーシングでおこなわれる。
教科書
● American Music Therapy Association. (2011). AMTA Code of Ethics. Silver Springs, MD: Author.
● American Music Therapy Association. (2011). AMTA Professional Competencies. Silver Springs, MD: Author.
● American Music Therapy Association. (2011). AMTA Standards of Clinical Practice. Silver Springs, MD: Author.
● American Music Therapy Association. (2013). Definition of Evidence-Based Music Therapy Practice (EBMTP). Retrieved from www.musictherapy.org/research/strategic_priority_on
_research/overview/?print=y.
● Davis, W.B., Gfeller, K.E., and Thaut, M.H. (2015), (F, Kuribayashi Trans.). 音楽療法入門 理論と実践. （3rd ed.）. Sapporo, Japan: Ichibaku Shuppansha Publishing. (Original work published 2008).
● The Certification Board for Music Therapists. (2015). Board Certification Domains. Retrieved form www.cbmt.org/upload/CBMT_Board_Certification_Domains_2015.pdf.
● Wheeler, B. L. (2015). Music Therapy Handbook. New York, NY: Guilford Publications.
参考図書
● Boxill, E. H. (2003). (Y, Hayashi and M, Inada Trans.). 発達障害児のための音楽療法. Tokyo, Japan: Ningentorekishisha. (Original work published 1985).
● Boxill, E. H. and Chase, K. M. (2007). Music therapy for developmental disabilities. Austin, TX: Pro-Ed.
● Chase, K. M. (2002). The music therapy assessment handbook. Columbus, MS: SouthernPen Publishing.
● Jellison, J. A. (2000). A content analysis of music research with disabled children and youth (1975-1999): applications in special education. In American Music Therapy Association, Inc. (Ed). Effectiveness of music therapy procedures: documentation of research and clinical practice. (3rd ed.) (pp. 199-264). Silver Spring, MD: Author.
● Wheeler, B. L., Shultis, C. L., & Polen, D. W. (2004). Clinical training guide for the student music therapist. Gilsum, NH: Barcelona Publishers.
● Isenberg-Grzeda, C. (1988). Music Therapy Assessment: A reflection of professional identity. Journal of Music Therapy, 25(3), 159-169.
備考
オフィスアワー: 月曜日5コマ、5715にて実施。
実務経験なし。
クラスコート: https://teams.microsoft.com/l/team/19%3ab2ce7771c68a40f2a9630030c646393e%40thread.tacv2/conversations?groupId=cd9059e8-4297-49d5-a498-ff443d29a90a&tenantId=fba894ea-3aef-4242-9fba-222b5f150ef8