徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    音楽療法総合演習��A

科目番号14686担当教員名井村　幸子単位1単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次4年生
授業概要
高齢者を対象とした音楽療法サービスでの就職を希望しており、「音楽療法実習�掘廚鰺�修する学生のためのクラスである。

カリキュラムポリシーにあるように、4年次の「音楽療法実習�掘廚任蓮⊂�人数の学生グループが、自立して、地域の病院、福祉施設等のクライアントのニーズを特定し、音楽療法サービスを実施することが求められる。

実習時のスーパーバイザーによる援助は最小限にとどめられるが、この「音楽療法総合演習IIA&IIB」において、学生はデモンストレーションの機会を与えられ、より高度な音楽療法メソッド、テクニックの利用についてアドバイスを得る。また、音楽療法士の仕事を再認識し、とくにオリジナルのアセスメントツール作成にも挑戦する。これらを実習において実践することより、自身のセラピーをより豊かなものとし、音楽療法士としての就職へと向かうことが可能となる。

演習と実習終了後には、「卒業研究」として、自らがおこなったセラピーについてテーマを設定し、プレゼンテーションをおこなう。
到達目標
以下のオブジェクティブは、音楽療法総合演習IIAおよびIIBのなかでアドバイスが与えられ、実習で実践をおこなうものである。

1. セラピーの進行にしたがって、CBMT Scope of Practice（音楽療法士の仕事の範囲）の各項目を理解する《知識・理解》10 points。

2. 音楽療法の効果のエビデンスをつくるため、音楽療法実施前に、オリジナルのアセスメントツールを作成（CBMT Scope of Practice： IA 10より）する《知識・理解》《思考・判断》10 points。

3. アセスメントのプロセスをとおして、クライアントのニーズを特定し、音楽療法ゴールとオブジェクティブを設定する《思考・判断》10 points。

4. 授業でデモンストレーションをおこなうにあたり、セッションプランを作成し、提出する《関心・意欲・態度》《思考・判断》10 points。

5. 実習で実践する前に、いくつかのアクティビティについてデモンストレーションをおこなう40 points。

þ 高齢者の音楽療法で使われる曲のレパートリーを増やし、弾き歌いができる《技能・表現》。
þ 多様な音楽療法メソッドおよび他の学問分野と融合させたアクティビティを実践する《知識・理解》《思考・判断》。
þ スーパーバイザーに説明を求められた際には、セラピストとしての理論的に説明をする《知識・理解》《関心・意欲・態度》。

6. アクティビティのレパートリーを増やし、カテゴリーにわけ、電子ファイルで保存する《知識・理解》《関心・意欲・態度》10 points。

7. 大学での「学修」、自律的な勉強の仕方を身につける。卒業後も、このようにしてずっと学び続ける《知識・理解》《関心・意欲・態度》10 points。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】オリエンテーション
シラバスによる授業の理解
アセスメント
●アセスメント再確認		講義この回以降、〔準備〕とあるのは準備学修、〔事後〕とはるのは事後学修をさす。
✓アセスメントに関連する本、文献、ドキュメントを探して、持参する〔準備60分〕
【2】アセスメント
●アセスメントの重要性		講義✓アセスメントについて復習する〔事後90分〕
CBMT Scope of Practice IA：Assessmentを理解する〔準備90分〕
【3】アセスメント
●さまざまなアセスメントツール
●他職種からの聞き取りアセスメント		講義✓アセスメントの重要性について復習する〔事後60分〕
✓オリジナルのアセスメントツールの作成〔準備2時間〕
✓他職種からの聞き取りアセスメントをまとめる用紙を準備する〔準備10分〕
【4】アセスメント
●オリジナルの音楽をもちいたアセスメントツールを作成し、アセスメントセッションを実施する		講義と演習✓Scope of Practice IB: Interpret Assessment Information and Communicate Resultsを理解する〔事後30分〕
✓聞き取ったアセスメント情報の整理〔事後30分〕
✓オリジナルのアセスメントツールの修正〔準備1時間〕
✓デモンストレーションをする〔準備60分〕
【5】トリートメントプランニング
●ニーズを特定し、ゴール&オブジェクティブを設定する
●アセスメント要約の作成		講義と演習✓Scope of Practice IC： Treatment PlanningとIIA： Implementation, IIB： Safetyを理解する〔事前90分〕。
✓ゴール&オブジェクティブを設定する〔90分〕
【6】音楽療法セッションの実施にむけて
●プログラムプランの提出		講義と演習✓データをまとめ、アセスメント要約作成〔事後90分〕
✓プログラムプラン作成〔事前90分〕
✓セッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前90分〕
【7】音楽療法セッションの実施にむけて
●高齢者対象の音楽療法でもちいられる曲
・時代背景と音楽		講義と演習✓データシート作成〔事後30分〕
✓修正したプログラムプラン作成〔事後60分〕
✓セッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前90分〕
✓セッションで利用する曲の時代背景、作曲者、歌手について調べる〔事前45分〕
【8】音楽療法セッションの実施にむけて
●高齢者対象の音楽療法でもちいられる曲
・時代背景と音楽
・高齢者になじみのある曲を知って、レパートリーを増やす		講義と演習✓データシート作成〔事後30分〕
✓セッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前1時間45分〕
✓セッションで利用する曲の時代背景、作曲者、歌手について調べる〔事前45分〕
【9】音楽療法セッションの実施にむけて
●高齢者対象の音楽療法で用いられる曲
・高齢者の反応を引き出す弾き方		講義と演習✓データシート作成〔事後30分〕
✓利用した曲の弾き歌い〔事後30分〕
✓セッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前60分〕
✓セッションで利用する曲について、反応を引き出す弾き方を練習する〔事前60分〕
【10】音楽療法セッションの実施にむけて
●音楽活動および音楽療法メソッドのレパートリーをさらに増やす		講義と演習✓データシート作成〔事後30分〕
✓これまでに利用した曲すべての弾き歌い〔事後60分〕
✓セッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前60分〕
✓さまざまな音楽療法メソッドを確認する〔事前30分〕
【11】音楽療法セッションの実施にむけて
●音楽活動および音楽療法メソッドのレパートリーをさらに増やす		講義と演習✓データシート作成〔事後30分〕
✓授業内容を反映したセッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前2時間30分〕
【12】音楽療法セッションの実施にむけて
●データシートの確認
●経過報告書の作成		講義と演習✓データシート作成〔事後30分〕
✓経過報告の作成〔事後90分〕
✓授業内容を反映したセッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前60分〕
【13】音楽療法セッションの実施にむけて
●経過報告書の作成		講義と演習✓データシート作成〔事後30分〕
✓経過報告の修正〔事後90分〕
✓セッションプランを作成し、デモンストレーションをおこなう〔事前60分〕
【14】これまでの音楽療法セッションを振り返って
●セッションを振り返り、自分の能力の強さ、弱さを確認する		講義✓データシート作成〔事後30分〕
✓経過報告の修正〔事後90分〕
✓AMTA Professional Competencies、CBMT Scope of Practiceなどを参照し、自分のセッションを振り返って、強さ、弱さを挙げる〔事前60分〕
【15】これまでの音楽療法セッションを振り返って
●ファイルにまとめた各ドキュメントの確認
●この実習をとおして新たに学んだこと		講義✓ファイルにまとめた各ドキュメントの確認〔事前60分〕
✓AMTA Professional Competencies、CBMT Scope of Practiceなどを参照し、自分のセッションを振り返って、強さ、弱さを挙げる〔事前60分〕。
✓AMTA Professional Competencies、CBMT Scope of Practiceなどを参照し、自分のセッションを振り返って、新たに学んだことを挙げる〔事前60分〕
評価方法
1. 記載された到達目標（オブジェクティブ）の1,2,3,4,6,7の6つの項目について、それぞれ 10 pointsを最高として評価する。
2. 5の項目については、40 pointsを最高として評価する。
教科書
●American Music Therapy Association. (2011). AMTA Standards of Clinical Practice. MA: Author.
●American Music Therapy Association. (2011). AMTA Code of Ethics. MA: Author. MA: Author.
●American Music Therapy Association. (2011). AMTA Professional Competencies. MA: Author.
●Certification Board for Music Therapists. Scope of Practice. (2010). MA: Author.
●Davis, W.B., Gfeller, K.E., and Thaut, M.H. 栗林文雄訳. (2015). 音楽療法入門 理論と実践. （3rd ed.）. 東京: 一麦出版社.
●Rohrbacher, M. J. (2014). Lecture on Assessment and Program Planning in Music Therapy Practice. Personal Collection of Rohrbacher, M. J., Tokushima Bunri University, Tokushima Japan.
参考図書
●Clair, A. A. 廣川恵理訳. (2001). 高齢者のための療法的音楽活用. 札幌: 一麦出版社.
●Bruscia, K. E. 生野里花訳. (2001). 音楽療法を定義する. (2nd ed.). 東京：東海大学出版会.
●Hintz, M. R. (2000). Geriatric Music Therapy Clinical Assessment: Assessment of Music Skills and Related Behaviors. Music Therapy Perspectives, 18 (1), 31-40
●黒川由紀子. (2005). 高齢者の心理療法 回想法. 東京: 誠信書房.
●Rohrbacher, M. J. (2007). Functions of Music Therapy for Persons with Altzheimer\\\\\\\\\\\\\\\'s Disease & Related Disorders: Model Demonstration Program in Adult. Administration on Aging, Department of Health and Human Services, Washington, DC: Grant No. 90AM2638.
備考
オフィスアワーは月曜日5コマ、5715室とする。
実務経験なし。