徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    現代と哲学

科目番号65021担当教員名榊原　達哉単位2単位
科目群一般必修・選択選択開講期後期 対象年次1,2
授業概要
誰しも人生に一度は、「自分とは何か」、「私の人生とは何か」、「私を取り囲む他人たち、社会とは何か」という問いをかかえることがあるはずだ。たとえば、失恋、受験の失敗など人生における危機に直面したときはなおさらである。哲学は、「私とは何か」、「人生とは何か」、「社会とは?」、「世界とは何か」を問うものである。そして、哲学者と呼ばれる人たちは、こうした人生の問題、社会や世界の問題を根本的に問うてきた人たちだ。彼らは、彼らの生きた社会あるいは生きている社会における苦しみ(もちろん、喜びも)の中から、今言った問いをつむぎだしてきた。しかし、「哲学とは何か」というきわめて単純な問いに答えることは、非常に難しい。というのは、哲学者の苦しみ(あるいは喜び)の数だけ、そして哲学者の数だけ哲学の定義があるからだ。また、哲学は根本的に「私とは何か」、「人生とは何か」、「世界とは何か」について考えるため、哲学者は唯一絶対的な世界観(「私」「世界」についての究極的な考え方)を提示しようとするからだ。
　そこで本年度この講義では、「哲学」という謎めいたものに対するイメージを聴講者の方につかんでもらうため、様々な哲学者の世界観を歴史的に話したい。したがってそれは、西欧の哲学史という形式をとることになる。
到達目標
以下四つの観点から到達目標を述べる。
�｜亮院瞥�解）： 哲学の基本的な学説を学び、理解する。
��態度（関心・意欲）：ファストな思考（感情に隷従した短絡的な思考）ではなく、スローな思考（理性にのみ従う思考）をする基本的な態度を身につける。と同時に、単なる理性主義に拘泥せず、批判的な合理主義的態度（反証可能性）を体得する。
�５伺宗壁集宗法Д譽檗璽箸寮�作を通じて、自分の意見を明晰かつ判明に提起する技能を身につける。
�せ弭諭θ獣如Ь綉�の三項目の習得した上で、根拠なきものの一切を疑う批判的態度を習得する。これが価値観文明ならざる国際社会を、自らの思考能力によって生きる術である。また、公務員試験の倫理・思想の科目の基本的な理解を得る。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】1.哲学への招待…オリエンテーション　哲学の歴史　古代1　自然哲学講義形式で授業を行う。講義中に配布したレジュメを復習すること、また講義中に紹介した文献を読むこと。
【2】2.哲学の歴史　古代2　魂への配慮(ピュタゴラス・ソクラテス)同上同上
【3】3.哲学の歴史　古代3　プラトン・アリストテレス同上同上
【4】4. 哲学の歴史　古代4ヘレニズムの哲学（ゼノンとエピクロス）同上同上
【5】5. 哲学の歴史　中世の哲学(キリスト教の思想と教父哲学)同上同上
【6】6. 哲学の歴史　近代1　大陸合理論と近代科学の成立(ベーコンとデカルト)同上同上
【7】7. 哲学の歴史　近代2　イギリス経験論（ロック・バークリー・ヒューム）同上同上
【8】8. 哲学の歴史　近代3　ドイツ観念論（カント）同上同上
【9】9. 哲学の歴史　近代4　王権神授説と社会契約論（ボダン・ホッブス・ルソー・ロック）同上同上
【10】10. 哲学の歴史　近代5功利主義（ベンサム・ミルとカント）同上同上
【11】11.哲学の歴史　近代への批判（マルクス、ニーチェ、フロイト）同上同上
【12】12.哲学の歴史　現代1. 現象学1（フッサール）同上同上
【13】13.哲学の歴史　現代2. 現象学2（ハイデガー）同上同上
【14】14.哲学の歴史　現代3. 実存主義（サルトル・メルロ＝ポンティ）同上同上
【15】15.哲学の歴史　現代4. 実存主義とその超越（レヴィナス）同上同上
評価方法
学期末のレポートによって、成績を評価する。ただし、欠席が全体講義回数の３分の１を超える場合は、自動的にレポート提出資格を失う。その旨とくに告知しない。
教科書
田中正人　『哲学用語図鑑』プレジデント社、２０１５年。教科書は7号館1階の購買部で販売される。
参考図書
特に指定しないが、講義中に参考文献を紹介する。
備考
講義の進度によって、若干の変更はあり得る。