徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    総合政策学概論��

科目番号73736担当教員名松村　豊大単位2単位
科目群専門必修・選択必修開講期後期 対象年次1年
授業概要
授業概要：本講義では、「総合政策学部の学生として必須の、社会科学の基礎知識はどういうものか」ということを考える。法学部や経済学部で専門の社会科学を深く学ぶ事との違いは何か、総合政策学、政策科学とは何か、という問いに答え、総合政策学と「社会科学」との関係を考えてみる。すなわち、「社会の問題解決学」たる 「総合政策学」において、法学や経済学などの伝統的かつと既存の学問領域の資産がどのように生かされているか、細分化された既存の学問の『欠点』はなにかあぶりだすことに主眼をおく。
到達目標
1)総合政策学を学んだことがない人に「総合政策学」の対象となる「政策」について説明できるようになる。(2)社会科学を構成する各専門分野の学問の特徴が説明できる。(3)社会科学を構成する各専門分野の学問の特徴を組み合わせて、最適解を求める思考ができるようになる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】はじめに「政策」と「総合政策学」
2060年4月のある日　徳島市でなにが起こっているか		基本的には講義であるが、共に「考える」ことを重視するので、できるだけインタラクティブな授業をめざします。積極的な「参加」を希望します。配布資料にとじこんである　宮内義彦「企業人にとって政策を考える意義」『政策学入門』を読んで、企業人の「政策」のとらえ方を考えて、まとめておく
【2】「政策」と「総合政策学」
未来志向の学問としての「総合政策学」		　配布資料にとじこんである、加藤寛、竹中平蔵、太田弘子の対談「ポリシーリテラシー」を読んで、政策学部の学生に求められている研究・学修姿勢について考えて、まとめておく。
【3】「総合政策学」のお作法
「三側面の統合」「チーズケースモデル」
政策は失敗する。政府も失敗する。市場も失敗する		　配布資料にとじこんである次の文献を読む
細野助博「はじめに」
土屋聡「政策系の視座と日米の比較考察」
加藤寛「なぜ総合政策を学ぶのか」
そして、松村の説明との差異を考察し、本学における「総合政策学」の特徴をまとめる
【4】「政策学」で働く人々
学者　学生　行政官　企業の政策決定者　など		　配布資料にとじこんである、岡田行雄「自治体総合計画における政策実現」竹内和子「政策のイノベーション指標」を読んで、行政官の立場からみた「公共政策」とはどういうものか考えて、まとめておく
【5】政策過程論2.0
OOPS　VMPDCA　PDSA　政策学の限界と課題		　岡部光明「理論的基礎・研究手法・今後の課題」をサイトからダウンロードして読む。その中で「プロセスの統合」についてまとめ、担当者はどのような点を批判し、また批判する説を紹介したのか考える。
【6】経済学の限界
市場志向　の　利点と欠点		　中間レポート作成
【7】法律学の限界
「未来を予測しない」「白か黒か」		　もし可能であれば、図書館等で、田中成明『法学入門』を入手し、授業中紹介した「法の機能」「裁判の役割」について復習すること
【8】経営学の限界
組織のパフォーマンスを決めるもの		　配布資料にとじこんである　宮内義彦「企業人にとって政策を考える意義」『政策学入門』を読んで、企業活動の目標と「政策」の考え方について再検討する。
【9】総合政策学の発想と思想
「自分のことは自分でやる」社会科学の統合の必要性		　http://www.policysciences.org/library.php
へアクセスする。
A Preview of the Policy Sciences
をダウンロードし、A working definition　を読んで、政策学は、だれのどのような発想で誕生したか調べる。(冬季休業中にする）
【10】総合政策学的分析法
(1)第一段階　問題の分析　(2)第二段階　なぜ、そういう問題が起こるのか		　資料整理
【11】総合政策学的分析法
(3)第三段階　どのような方法で「解く」のか		　資料整理
【12】総合政策学の理論構築
社会科学の知識の組み合わせ方(総合政策学を学んだもののコアスキル）		　授業の内容に沿って、今後どのように「総合政策学」を学んで行き、そのために何をすべきか良いのか考える。
【13】総合政策学を「学ぶ」とは　期末レポート作成
【14】総合政策学的プレゼンテーション
「ベッシ―ばあさんのテスト」とは		　期末レポート作成
配布資料にとじこんである、ユージンバーダック『政策学の技法』「ベッシ―ばあさんのテスト」を読み、返却された中間レポートが、その「テスト」にかなっているか検討する。
【15】総合政策学は「学問か」
「資格」は法律が作ったもの。そして「ITの影響下」から「AIの影響下」で		　返却された期末レポートを見直し、担当者のコメントをもとにどこが悪かったか考える。A+評価でなかった者はその理由を考える。
評価方法
中間レポート40%　自分の学んでいる「政策」について容易に説明できているレポートかどうか。
期末レポート50%　今後自分が学ぶ「総合政策学」の学び方が良く表現できているか。
授業での発言等10%　授業にアクティブに取り組んだかどうか。
教科書
政策分析ネットワーク編『政策学入門』東洋経済新報社 2003年
(注)教科書として指定しますが、入手できる人のみ購入してください。
参考図書
大谷實 他編『総合政策科学入門』成文堂。そのほか、大学の図書館に収蔵されている書籍を中心に、開講後に紹介します。
備考
ワークブックを配布します。レポートは採点後返却するので、より良いものに各自で仕上げること。合格したから完璧というわけではない。