徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    教育社会学

科目番号74929担当教員名阿部 頼孝単位2単位
科目群資格必修・選択選択開講期後期 対象年次1年
授業概要
二十一世紀は「人権の世紀」であるといわれる。「人権」は長年にわたる歴史的闘争の積み重ねの結果、人々が獲得してきたものである。本講では、「国際人権論」という観点から、縦軸に世界史という時間軸を、横軸に「人権の国際化」という空間軸を設定し、そのような座標軸の中で「日本国憲法」の持つ歴史的意義を考察する。なお、本講では、NHKスペシャルや海外のドキュメンタリー番組の視聴覚教材と、文献・テキストを有機的に組み合わせることにより、多くの角度から「日本国憲法」について学習するとともに、同和問題をはじめとするいろいろな「人権問題」についての理解を深めることを目的とする。受講生の皆さんも、自分自身の問題として一緒に考えてみよう。
到達目標
すべての人の人権が尊重される社会を実現していくためには、一人ひとりが人権尊重の担い手であることを認識し、人権問題を自分の問題と捉えて、その解決のために主体的に取り組むことが必要である。そのためには、人権の意義やその重要性についての理解を深めるとともに、人権問題を鋭く見抜く感性や人権に対する細かな配慮がその態度・行動に現れるような人権感覚を育成することが重要である。本講では、人権問題に対する正しい思考力・判断力、人権を尊重しようとする実践意欲や態度を涵養するとともに、自分自身が「一回限りの人生、かけがえのない存在」であるということをしっかりと認識できるようになることを到達目標とする。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】アンネ・フランクとその時代・・・・・アンネは何を伝えたかったのか視聴覚教材とテキストによる講義海外ドキュメンタリー番組『子供たちは忘れないーホロコーストの子供たちー』を鑑賞しての「感想文」の提出
【2】なぜ人間はそれほど大切なのか。どうしてそんなに尊重されなければならないのだろうか。「人間の価値」はどこにあるのだろうかテキストによる講義テキストの9ページから15ページまでの「法における社会正義」を予習してくること
【3】ファシズムとホロコースト(大量虐殺)・・・・・大衆化社会における社会的病理現象視聴覚教材とテキストによる講義海外ドキュメンタリー番組『市民の20世紀(9)ホロコースト』を鑑賞しての「感想文」の提出
【4】大衆社会と「自由からの逃走」・・・・・なぜ人々はかくも熱狂的にヒトラーを支持したのかテキストによる講義テキストの400ページから408ページまでの「権威主義的性格」について予習してくること
【5】「世界人権宣言」の歴史的意義・・・・・「人権の尊重」が国際平和の基礎を成すテキストによる講義テキストの335ページから348ページまでの「人権保障の国際化」を予習してくること
【6】「国際人権規約」の成立・・・・・法的拘束力を持つ規約の制定へテキストによる講義テキストの335ページから348ページまでの「人権保障の国際化」を予習してくること
【7】明治憲法体制における家族国家観と「人権」・・・・・家族国家観の構造とその問題点テキストによる講義テキストの87ページから96ページまでの「家族国家観の構造」を予習してくること
【8】昭和前期における超国家主義と「人権」・・・・・治安維持法と国家総動員体制の確立視聴覚教材とテキストによる講義NHKスペシャル『日本人はなぜ戦争へと向かったのか(2)巨大組織“陸軍”暴走のメカニズム』を鑑賞しての「感想文」の提出
【9】「大東亜共栄圏」構想と差別的民族観・・・・・なぜ旧日本軍は現地住民の支持を獲得することができなかったか視聴覚教材とテキストによる講義NHKスペシャル『ドキュメント太平洋戦争(5)踏みにじられた南の島〜レイテ・フィリピン〜』を鑑賞しての感想文の提出
【10】戦後の民主化と日本国憲法の制定・・・・・戦後改革と日本国憲法の世界史的意義テキストによる講義テキストの173ページから225ページまでの「戦後の民主化
【11】日本国憲法制定の要因と制定過程・・・・・各種の憲法草案と「憲法研究会」による憲法草案の重要性視聴覚教材とテキストによる講義NHKスペシャル『日本国憲法誕生』を鑑賞しての「感想文」の提出
【12】日本国憲法の基本原理(1)・・・・・国民主権主義、基本的人権の尊重、平和主義と国際協調主義テキストのよる講義テキストの226ページから295ページまでの「日本国憲法の基本理念と“人権”」を予習してくること
【13】日本国憲法の基本原理(2)・・・・・国民主権主義、基本的人権の尊重、平和主義と国際協調主義テキストによる講義テキストの226ページから295ページまでの「日本国憲法の基本理念と“人権”」を予習してくること
【14】人権の国際化と現代日本の人権・・・・・国際的基準からみた現代日本の人権視聴覚教材とテキストによる講義人権教育啓発ビデオ『差別を無くすまで』の「感想文」の提出
【15】同和問題の現状と課題・・・・・「同和対策審議会答申」の歴史的意義についてテキストによる講義テキストの371ページから408ページまでの「同和教育の現代的課題」を予習してくること
評価方法
論文形式による試験(テキストのみ持ち込み許可)
教科書
『現代社会と人権』阿部頼孝著、梓出版社 4,000円
参考図書
備考