徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    民商法政策論演習Ⅰ

科目番号10141担当教員名備考欄記載の教員単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次2年
授業概要
地域政策の決定に参画して地域社会で活動する場合に不可欠な法的判断の枠組みを学び、法的素養を身につけ、修士論文執筆に向けた準備をする。民商法政策論の講義では、主として具体的な法改正についての説明をおこなうが、演習では、そこで取り上げた主要なテーマについての文献購読、論点についての質疑応答を介して、私法制度の理解を深め、修士論文の執筆にむけた準備をすすめる。
到達目標
1.修士論文執筆の基礎となる、私法制度分野における知識修得ができる。
2.私法制度上の課題と解決策が明らかになる。
3.修士論文執筆上の留意点を知る。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】演習の進め方についての打ち合わせ  
【2】法解釈学の論文と法政策学的論文の差異 論文執筆上の留意点 法学文献の収集方法  
【3】民法典の概要、民法の体系
 権利義務、要件、効果について説明し、法律行為総論、法律行為の成立と内容確定などの問題をテーマに議論する。
  
【4】意思無能力、行為能力、錯誤、詐欺、脅迫に関する諸問題、無効と取消
 法律行為の効力を否定する原因に関する規制と問題をテーマに議論する。高齢化社会における成年後見制度についても触れ、実態を調査する。
  
【5】代理制度
 代理制度の全体像を説明し、有権代理、無権代理、表見代理制度に関する諸問題をテーマに議論する。
  
【6】権利主体論
 民法において権利主体として認められている自然人、法人の全体像をテーマに議論する。NPO法人等に関する特別法について触れる。時間的余裕があれば、全国農業協同組合中央会の改革案について地域農業政策の観点から検討する。
  
【7】権利の客体
 権利の客体の代表としての物について取り上げる。物の分類の意義を取り扱う。所有権、土地の利用権(地上権、永小作権、地役権、入会権)、占有権をテーマに議論する。
  
【8】時効制度
 取得時効・消滅時効の完成に関する諸問題、及び時効の援用と放棄をテーマに議論する。
  
【9】不動産物権の変動
 物権の一般的効力、物権変動における公示、不動産取得者の保護、動産物権変動における公示、動産の即時取得、明認方法をテーマに議論する。
  
【10】担保物権
 抵当権の効力、抵当権と抵当不動産の利用、抵当権の実行、共同抵当、根抵当をテーマに議論する。
  
【11】質権、譲渡担保
 その他の非典型担保、留置権、先取特権をテーマに議論する。
  
【12】契約
 契約の意義、契約自由の原則、契約の分類、契約準備段階における法的処理(契約締結上の過失)、同時履行の抗弁権(要件と効果)、危険負担(要件と効果)、売主の担保責任をテーマに議論する。
  
【13】賃貸借
 賃貸借の成立と効力、賃貸借権の譲渡・転貸、賃貸借と利息の制限、信頼関係破壊理論、賃貸借の終了をテーマに議論する。
  
【14】請負・委任
 請負契約の性質、請負目的物の所有権の帰属、請負人の担保責任、委任契約の性質、委任契約の解除、信託制度の仕組みをテーマに議論する。
  
【15】 寄託・組合、和解・終身定期金 寄託・組合、和解・終身定期金の仕組みと問題点をテーマに議論する  
評価方法
レポート
教科書
講義中に紹介する
参考図書
講義中に紹介する
備考
民商法分野の修士論文を執筆しようとする大学院生が受講する
担当者は、早川 勝、橋本誠志の2名でありそれぞれがクラスを設定する。