徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    文学A

科目番号28969担当教員名西田 誠単位2単位
科目群一般必修・選択選択開講期前期 対象年次1年・編入3年
授業概要
(授業目的・方針 等)

〈文学〉はことばの芸術であるとともに〈コミュニケーション〉の手段である。

〈コミュニケーション〉のために、まずは、ことばの大切さを知ること、そして自らの価値観を広げること、これが〈文学〉を学ぶ目的である。そのために授業では、さまざまな作品についてさまざまな〈読み〉を試みる。ことばを学び自分の価値観を広げることから「人に伝えたい好きな作品」を見つけ出すのである。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】はじめに(授業の目的と方法について)  
【2】よい作品とは(受講者の読書経験) 小・中・高校の国語科教科書で様々な文学作品に触れてきた。そのなかで「心に残っているもの」をあげるとどうなるか。これまでの自分と〈文学〉とのかかわりが見える。  
【3】〈読む〉とは1(『去来抄』から)。 作者が示した解釈を読者は否定した。すると作者はその読者の解釈を採用した。文学作品の解釈とは何なのか? このことを芭蕉たちの論書『去来抄』から考える。  
【4】〈読む〉とは2(不器男俳句「あなたなる…」から)。 作者と作品と読者とはどういう関係にあるのか。文学作品を〈読む〉とはどういうことなのか。〈文学〉と向き合う最も基本的なところを確認する。  
【5】〈詩〉とは(松谷みよ子「さるのひとりごと」から」)。 「さるのひとりごと」という昔話は、「詩とは何か?」という問いに対する答の一つとなる。〈詩〉はまさにコミュニケーションの手段である。  
【6】〈詩〉を読む(三好達治『詩を読む人のために』から)。 三好達治の示す詩の読み方は、〈ことば〉が本来持っている力を最大限に認めた難しいようであるがとても気軽な詩の読み方である。  
【7】〈ことば〉の意味(芭蕉発句「行春を近江の人と…」から)。 〈ことば〉は力をもっている。辞書の説明にはないが、その〈ことば〉によってわいてくるイメージやもたらされる雰囲気がある。これが「本意」である。  
【8】〈ことば〉の伝統(芭蕉発句「古池や…」)。 「本意」は伝統によってつくられる。芭蕉句「古池や蛙飛びこむ水の音」について「蛙」の伝統を見ることからこの句に新しさを認め、〈ことば〉を共有するための伝統について考える。  
【9】身近な〈詩〉(童謡唱歌・流行歌) 童謡や唱歌、また、流行歌の歌詞も詩であることには変わりない。これまでの詩の基本的な読み方を当てはめてみると、これらも伝統にのっとり〈ことば〉の力(本意)を発揮させたものであることがわかる。  
【10】「雨」の楽しみ。 梅雨に向かう頃にみんなで「雨」の楽しみ方について考える。これは「雨」という〈ことば〉の本意を考えることである。  
【11】詩の朗読1 同じテーマの好きな詩を選びこれを朗読する。このことが照れくさいのは、詩の〈ことば〉が、実は考えたいところ考えなければならないことを意味するからである。  
【12】詩の朗読2 詩を朗読することは、自分を表現する手段の一つである。そのことによって生まれるコミュニケーションの世界は有意義である。このことを実際に経験する。  
【13】前句付1 江戸時代の人々の間で大流行した「前句付」は、詩をコミュニケーションの手段として最大限に活用したものである。決して難しいものではなく極めて気楽な詩との付き合い方である。  
【14】前句付2 前句付はことばの力を見極め、解釈力と想像・創造力、そして表現力を駆使しなければならない。これらの能力を養うために前句付の実作を行う。  
【15】〈文学〉とは何か?  
評価方法
ペーパーテスト 出席状況

【教科書】配布資料の他に授業において適宜指示する。

【参考書】授業において適宜指示する。

【備考】
教科書
配布資料の他に授業において適宜指示する。
参考図書
授業において適宜指示する。
【評価方法】ペーパーテスト 出席状況

【教科書】配布資料の他に授業において適宜指示する。

【参考書】授業において適宜指示する。
備考