徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    教育課程総論(道徳教育・特別活動の指導法を含む)Curriculum general remarks (including method of teaching of moral education and an extraordinary activity)

科目番号84918担当教員名長谷川 道雄単位2単位
科目群資格必修・選択選択開講期後期 対象年次2年
授業概要
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省では、学校教育法に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めている。これを「学習指導要領」という。子どもたちの「生きる力」をより一層育むことをめざした現行学習指導要領が、小学校では平成23年度から、中学校では平成24年度より全学年で実施され、高校では平成25年度入学生より年次実施され平成27年度ですべての学年で実施されている。そのため、教員をめざすものは、現行学習指導要領の改訂の7つのポイント(基礎的・基本的な知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力などの育成等)、6つの教育内容の変更ポイント(言語活動の充実、理数教育の充実、伝統や文化に関する教育の充実、道徳教育の充実等)についてしっかりと理解する必要がある。さらに、平成28年12月に中央教育審議会答申を受け、幼稚園教育要領、小中学校学習指導要領改訂のパブリックコメントが出され、2020年度からの次期学習指導要領の改訂作業が進んでいる。
学習指導要領には、「学校において編成する教育課程とは、学校教育の目的や目標を達成するために、教育の内容を児童生徒の心身の発達に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画である。」と説明されている。各教科、道徳、特別活動の教育課程の編成や危機管理、人権教育、特別支援教育、コンプライアンス(法令遵守)、いじめ、体罰の禁止等教師に求められている多くの事柄を学ぶことで、一人ひとりが各専門教科の指導案を作成することができるようになり、模擬授業・模擬面接をとおして「教育人なり」の言葉に代表される教師の役割の重要性を理解する必要がある。特に、南海トラフ巨大地震の発生確立が高まっている中で、自分の命はもちろんのこと、子どもたちの命を守り、子どもたち自身の危機管理に対する意識・実践力を身につける指導力を身につける。さらに、「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について」(平成26年12月22日中央教育審議会答申)に示された、平成31年度からの「高等学校基礎学力テスト(仮称)」の実施、及び平成32年度からの「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の実施、アクティブラーニングの導入等新たな教育改革の流れを踏まえた学習を行うことがが求められている。特に、過去2年間前期・後期各1回、海陽町教育委員会、海部高校との連携により学生が現地に出向き現行学習指導要領の改訂のポイントである「伝統文化」に焦点を当てた海部刀、大里古墳群の学習、防災教育の学習に取り組んでいる。そのことで学生の主体的な学びにつなげると共に、地震・防災等の危機管理意識と実践力を培うと共に、学生自身が育った「ふるさと」の伝統文化の良さに気づき、大学と地域が連携することにより文化を通した地域の活性化につなげる視点の学習を本講義で取り組むこととする。
到達目標
学校教育法第30条の一部改正で学力の重要な要素は◇基礎的・基本的な知識・技能の習得◇知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力◇学習意欲であることを理解する。各教科・道徳・特別活動の教育課程の編成について理解し、自分が教師になったと想定し、指導案が作成できる。また、教員採用試験をめざした模擬授業・模擬面接において限られた時間内で、その時間においてめざした授業内容が指導出来たか等課題と成果について情報共有を図りより中身の濃い授業内容とし採用試験に生かす。危機管理、人権教育、特別支援教育、コンプライアンス(法令遵守)、いじめ・体罰の禁止等、教師として次の時代を担う子どもたちを育てるお手本になるのが教師であることを理解する。「教育は人なり」の持つ意味をしっかりと理解する。本学が今年度学園創立122周年を迎えるにあたり、本学の建学の精神、創始者の目指した教育理念等を再確認し本学で学ぶ誇りにつなげる。教師となった際に、子どもたちがそれぞれの学校で学ぶことに誇りを持つことができるよう、まず自分自身が徳島文理大学で学ぶことに誇りを持つ。学生自身が予習・復習し、主体的に90分の授業に臨むことができる。「聞くこと」と「聴くこと」の違いを理解する。特に本年度も海陽町教育委員会、海部高校との連携を県COC事業と絡めながら伝統文化、防災教育を中心に大学と地域・高校が連携して学ぶ取組を通して、学生一人ひとりが積極的に取り組むことで、主体的な学習、課題解決、限られた字数・時間内での的確かまとめとプレゼンテーション能力を身に付ける。さらに、地域に残る伝統文化に焦点を当てることで、これからの地域創生、地域の活性化につなげる視点を身に付け、教師となりそれぞれの県へ赴任した際に子どもたちがそれぞれの地域で育つことのアイデンティティ、自分の生まれ育った地域への誇りや地域活性化につなげる新しい発想に基づく教育の重要性を身に付ける。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】(1) オリエンテーション
・「教育は人なり」の意味を理解する。
・本年度学園創立122周年を迎えたことを受け、徳島文理大学の建学の精神、教育理念等について再確認する。
・教員採用試験のタイムスケジュール、先輩の受験報告書(全学共通教育センター)を活用し具体的な教員採用試験に向けた意識付けを図る。
・自分の目指す教師像について意見交換をする。
・限られた時間(3分)、限られた文字数(400字)、5W1Hで自分の考えをいかに相手に伝えることの重要性を理解する。
・原稿用紙の使い方について再確認をする。
・PISA・全国学力・学習状況調査から日本の子どもたちの学習の実態について理解するとともに、全国学力テストの小学校6年・中学校3年の国語の問題を解くことで、基礎的な学力につまづきのある子どもにどのように理解できる効果的な指導の重要性について一人ひとりが考える。憲法に示された「教育を受ける権利」の重要性、義務教育の無償化」「義務教育における教科用図書の無償配付」「識字率(読み・書き・計算)」がほぼ100%、ノーベル賞受賞者「マララ・ユスフザイ」さんの義務教育無償化に向けたメッセージ等をとおして、日本の現在のすばらしい教育システムは与えられたものではなく、多くの人々の努力の積み重ねの結果であることを理解する。安心して学ぶことができる環境に感謝をするとともに、一人ひとりがより積極的に学ぶ姿勢を持ち、自分の進路実現はもちろんのこと、学んだ事を社会の中で生かしていく視点が重要であることを理解する。「教育は人なり」の意味の重要性を再認識する。
・人の話を聞く姿勢で「聞く」と「聴く」の違いについて理解する。
・将来の教師への進路を常に意識し、授業や日々の生活において意識を持って取り組むことが重要であることを理解する。
・60年ぶりに教育基本法が改正されたことを受け、特に「生きる力」の育成が今後の教育に求められていることを理解する。
・講義、意見交換
・聴くだけの視点から、意見交換、自ら参加し、「聴く」「意見を述べる」、課題を解決し、新しい発想を形にすることを重要視する充実した15回にすることの共通理解を図る。
・自分の「目指す教師像」について自分の考えを400字原稿用紙にまとめ次回提出する。
・全国学力テスト(小学校6年・中学校3年の国語)の問題を解き、次回提出するとともに、答え合わせを行う。
・本時の学習内容について復習する。(ノートにまとめる)
・自分が教師になるという意識の中で、主体的に学ぶ姿勢を持って本授業を受けることを再確認する。
・憲法、教育基本法、学校教育法第30条、学習指導要領、教育課程について調べる。
・自分が学んでいる各学部の専門性を生かしながら、様々なものとリンクさせる柔軟な視点を持って望むことを再確認する。
・新聞、情報機器、図書館の活用等で最新の情報を収集しノート等に貼る。
・特に、「生きる力」を身に着ける3つの柱について調べる。
【2】・前回の復習。
・「目指す教師像」の作文について何人か前で紹介する。
・全国学力テスト(小学校6年・中学校3年の国語問題)の正誤について確認し、どこが間違いやすいか、特に、A問題とB問題の違いについて理解する。学校教育法第30条第2項の「学力の3要素」と関連づけて理解させる。
・公立学校の教員は地方公務員であること、教員は教員免許を持っていなければ教えることはできないこと、いじめ、体罰禁止、インフルエンザ等の感染症での出席停止等、教員として勤務するについては憲法、教育基本法、学校教育法等の法的根拠、新学習指導要領等に基づいていることを理解する。
・「生きる力」を一人ひとりの子どもに身に付けることが、これからの教育で大変重要な柱であることを理解する。
・教職教養の問題集を課題として出し、知識の定着を図る。
・講義、資料、意見交換、演習
・基礎的な学力の重要性について全国学力テストを解くことで理解する。また、間違ったままにせず、どのようにして一人ひとりの子どもに基礎学力をしっかりと付けることができるか考える。
・特に法的根拠を資料を中心に 学ぶ。
・本時学んだ内容についてノートにまとめる。
・教職教養の問題を解き、次週ノートを提出する。
・「生きる力」の3つの柱・現行学習指導要領の改訂のポイント・学校教育法第30条第2項「学力の3要素」・能動的な学習(アクティブ・ラーニング)について調べておく。
・最近のいじめ、体罰、子どもの命が奪われる事件等について、図書館やインターネット、新聞記事等で事前に調べておく。
・様々な事件を、自分が担任しているクラスの児童生徒であったらどう対応する必要があるか、教師としての視点を持って新聞の記事等資料を準備する。
・危機管理について調べておく。
【3】・前回の復習をする。
・最近の子どもが被害者・加害者になった記事等について調べたことを一人ひとりが発表し情報共有を図り、教師としてどのように危機管理を持って対処する必要があるか意見交換する。
・危機管理(リスクマネージメント、クライシスマネージメント)について理解する。
・文部科学省「生徒指導提要」を活用し、「いじめ」「体罰の禁止」義務教育における「出席停止」高校における「懲戒」について法的根拠・教師の指導について理解する。
・現行学習指導要領「総則」、「生きる力」について調べてきたことについて発表する。
・教育課程について理解する。
・講義、資料、意見交換、演習・本時学んだ内容についてノートにまとめる。
・問題集を解き知識を確認する。次週ノートを提出する。
・近い将来発生が言われている南海トラフ巨大地震・津波への備えと、自分の命はもちろんのこと、教師として子どもの命を守ることが最も重要であることを意識として確認する。
・東日本大震災から6年が経過するなか、改めて新聞記事等から最近の状況等について情報収集をする。
【4】・前回の復習をする。
・過去2年間、海陽町・海部高校生と合同での地震・津波防災及び地域の文化の再発見等の取組について、映像等で確認し、本年度の取組について理解をする。
・前回の危機管理意識の重要性を踏まえてDVDを視聴する。
・東日本大震災「釜石の奇跡」のDVDを視聴し、一人ひとりが感じたことをレポートにまとめる。
・釜石小学校と大川小学校との被害の違いはどこにあったのか、自分が判断すべき立場であったならどのように判断したかを考えながらDVDを視聴する。
・避難の3原則を学ぶと共に、いざとなった時に率先避難者になれない防災心理学での「正常性バイアス」「多数派バイアス」について学ぶ。
・次週の班別話し合いにおける司会者、記録者を決めておく。
・講義、資料、意見交換、演習
・DVDを視聴し自分の感じた意見をまとめる。
・本時学んだ内容について配付したペーパーに自分の意見をまとめ、次週各班別で話し合いを行い提出する。(「釜石の奇跡」のDVDを視聴して」「釜石小学校と大川小学校での被害の違いはなぜ生じたか」「自分が判断すべき立場であれば、その場でどのような判断をしたか」についてまとめておく。
・最近の多くの犠牲者が出た事故等で、正常性バイアス、多数派バイアス、責任ある立場の判断、個人の危機管理意識等について自分の考えをペーパーにまとめ、次週話し合いを行った後提出する。
・本学の避難棟・階数、昼・夜間休日での避難場所、1日に必要な水の量、本学での浸水高さ等について調べる。
【5】・前回の復習をする。
・班毎に分かれて、「釜石の奇跡」のDVDを視聴し、それぞれが書いてきたレポートを元に各班で危機管理について話し合う。自分が判断すべき立場の教師ということを想定して話し合いを行う。
・地震・津波に遭遇した際の本学での避難階等について話し合う。
・釜石小学校と大川小学校との違いについて話し合う。
・各班毎に発表する。
・震災は、大学にいるときだけに遭遇するとは限らない。自宅、就職先、旅行中、昼間、夜間、夏季、冬季等どの時点で遭遇した際において、「自分の命は自分で守る」意識を持たせる。
・避難所においても、傍観者ではなく、自分が主体的に何ができるか、を常に意識を持たせる。
・本年度本学の新規取組である「徳島キャンパス学生自主防災クラブ」の取組について理解し、普段から一人ひとりが主体的に取り組む意識と実践力を身につけておく事の重要性について理解する。
・海部高校へ出向いて、防災教育について学ぶ現地学習でさらに意識を高めるために各人が主体的に取り組む必要性を伝える。
・地震・津波だけでなく、教師として日々の仕事の中で、割れ窓理論、ハインリッヒの法則(ヒヤリハット)、危機管理(リスクマネージメント、クライシスマネージメント)の重要性について理解する。
・個人のレポートと班毎のレポートを提出する。
・講義、資料、意見発表、演習・本時学んだ内容についてまとめる。
・DVDの視聴をとおして、どのようにして子どもたちに自分の命、家族の命を守るために、いざという時に適切な行動ができるよう、常日頃の生活の中で意識させ、具体的な行動につなげるように意識することの大切さを確認する。
・現行学習指導要領の改訂のポイントの一つである「地域の文化」について調べる。特に、過去2年間海陽町教育委員会・海部高校生と連携し、現地に出向いて海部刀、古墳群後期の大里古墳群、過去400年間に旧宍喰町を襲った地震・津波の記録である古文書「震潮記」を活用した地震・津波碑等から学ぶ取組等について学ぶことから、事前に資料を収集し班別学習での意見交換の準備をする。
【6】・前回の復習をする。
・各班のレポート、一人一人のレポート、一人ひとりが学習指導案を作成し提出し、現地学習後、班毎の発表・学習指導案に基づく模擬授業・評価の実施をすることを確認する。
・現行学習指導要領の改訂のポイントの一つである「伝統や文化に関する教育の充実」に焦点をあてた地域学習を海陽町教育委員会と連携して現地に出向き取り組むことを伝える。
・また、美波町にある約600年前の全国最古の津波碑である「康曆碑」及び「津波避難場所」の見学、古文書の現代訳「震潮記」を活用して約400年間で4回の地震・津波から命を守った記録学習、海陽町浅川地区を襲った地震・津波碑の記録について調べる。
・この現地学習は、土曜日に実施することも伝える。
・海陽町(旧海南町)には、海部刀、古墳群後期の大里古墳群等多くの文化遺産がある。現在では、少子化・過疎化の中で多くの子どもたちが阿南市内や徳島市内、県外に出ている現状がある。しかし、なぜ、全国から刀鍛冶師が海陽町に集まり、全国に誇れる海部刀の製作が作られるようになったのか等を現地で学ぶことで、文化遺産を通してそれぞれの地域活性化につなげるヒントにする。
・さらには、海部高校生との合同学習で、地震・津波から身を守る防災教育についても学ぶことで、学生自身が主体的に取り組むアクティブラーニングの視点を踏まえた大学と地域との連携した取組の一環とする。
・「防災教育班」、「海部刀班」、「地域の伝統文化班」に分かれてそれぞれが事前学習・学ぶ聞き取る視点を話し合い、「どのような成果」につなげていくかを話し合い、学習レポートを作成する。各班の班長、記録者、写真係を決める。
・現地学習のタイムスケジュール等を配付し、全員参加による授業であることの確認をする。
・講義、資料、意見発表、演習
・チーム分けをして考えさせる。
・本時学んだ内容についてノートにまとめる。
・「防災教育班」、「海部刀班」、「地域の伝統文化班」、「どのような成果」につなげていくか。各班の班長、記録者、写真係を確認し、お互いが協力してより良い成果につなげる意識を確認する。
・何別レポート、個人レポート、学習指導案を作成するための単元設定等準備する。
【7】・海陽町教育委員会・海部高校へバスで出向き現地学習を行う。
・「防災教育班」、「海部刀班」、「地域の伝統文化班」、美波町の600年前の津波碑である「康曆碑」「津波避難場所」「海陽町での地震・津波碑」「どのような成果」につなげていくか前回の学習で共通理解を図ったことを踏まえ、一人ひとりが積極的に質問等を行い大きな学習成果につなげるよう取り組む。
・特に、貴重な時間を取って私たちの学習に協力していただいていることの感謝の気持ちと、一人の社会人としての意識を持ち、あいさつ等の社会人としてのマナーを忘れず徳島文理大学の看板を背負っているという自覚を持って学習に臨む。
・現地学習の成果を持ち寄り、班毎に各人が感じた事等を持ち寄り個人のレポートとは別に、班毎の成果と課題についてまとめる。
・次回の各班毎の「発表」準備をする。パワーポイントの活用、ペーパーでの発表等それぞれの班毎に効果的な方法を検討する。
・写真、動画、聞き取った録音、資料等を効果的に活用する。
・海陽町での学習成果を、防災教育に生かすとともに、各人が生まれ育った地域に残る文化の重要性について気づき、「地域の文化」をキーワードとした具体的な地域活性化策につなげることを話し合う。
・課題と成果について意見交換する。
・海陽町教育委員会、海部高校へ各人が学んだ事の感想等をまとめ、忙しい中時間を取ってご指導をいただいたお礼とする。
・アクティブラーニングについて学ぶ。
・次回までに、各班代表のレポートをデータで提出する。次回、全員に配布するとともに、パソコンでのプレゼンテーションを行う。次回のテーマについて話し合う。
・講義、資料、班毎にまとめる。・現地学習、防災教育、地域の文化を切り口とした地域活性化策について、アクティブラーニングについて等、学んだことを各チーム単位でまとめ、各人が担当した内容を確認し次週の発表の準備をする。
・各人のレポートも作成し、次週の発表後に提出する。
。学習指導案の作成し、模擬授業の実施及び提出する準備をする。
【8】・「防災教育班」「海部刀班」「地域の伝統文化班」各班毎に発表を行う。事前に提出されたデータに基づき、パソコンでのプレゼンテーションを行う。
・各班10分以内で発表を行う。その後、10分程度の質疑応答を行う。
・限られた時間内で効果的なプレゼンテーションをすることの重要性、「聞く」ではなく「聴く」姿勢で発表に参加し、気づいた点を質問し答弁することで新たな気づきにつながることを学ぶ。また、教師として、子どもたちが発表する、質問をする、それぞれが有効に働くには「拍手」と「全員が熱心に参加する」「努力に対して誉める」等、クラス全体の協力が重要であり、全員が参加している意識を持たせることの重要性を学ぶ。それは、教師の力量に、指導力にかかっていることを学ぶ。子どもに、達成感を味合わせること、大勢の前で発表したことへの大きな拍手が次へのステップになり、一人ひとりの成長はもちろんのこと、クラス全体のチームワークにもつながっていくことを学ぶ。
・新学習指導要領において、コミュニケーション能力、学力の向上、国際化に対応した英語力、地域の文化を大切にすることが求められていることを理解する。
・各班毎のレポート及び各人のレポートを提出する。
・学習指導案を提出する。次回、全員に印刷して配布する。
・全員で後片付けをする。
・講義、資料、予習内容の発表等
・チームで協力して、授業を行う。
・聴く側もしっかりと、聴き意見を述べる習慣を身につける。
・本時学んだ内容・ポイントについてまとめる。
・人の話が聴け、自分自身の意見もしっかりと言えたか。主体的に取り組む姿勢を身につけことができたか振り返る。
・効果的な指導方法について調べる。
・プレゼンテーション力、相手に自分の考えを限られた時間内で効果的に伝えることは、教師だけでなく社会人としても大変重要であることを確認する。それ以上に、人の話を集中して「聴く」ことが大切であることを学ぶ。
・学習指導案に基づく模擬授業の準備をする。
【9】・前回の復習をする。
・学習指導案に基づき、各班代表者が模擬授業を実施する。
・聴く側は、子どもの立場、教員採用試験での面接官の立場を考え、真剣に評価する。
模擬授業・模擬面接を行う。
・全学共通教育センターからの模擬授業ビデオを全員で視聴し模擬授業のイメージを各人が持つ。ただし、固定的なイメージは持たないようにする。あくまでも、子どもにわかりやすい授業をすることが重要であることを理解する。
・ビデオ撮影を行い情報共有を図り、その後の意見交換会の参考とする。
・教員採用試験での模擬授業、個人面接、集団面接を想定し実施する。
・指導案に基づき、10分の模擬授業を行う。教員採用試験を想定して真剣に取り組む。聴く側の学生は、面接官としての立場、児童生徒の立場で参加し、わかりやすい授業であったか、目線はどうか、声の大きさはどうか、板書の文字の大きさ、子どもがノートに写す時間の確保、教師が黒板の文字を隠していないか等メモを取り、模擬面接の際に質問を行う。授業者は、自分が伝えたいことが十分伝えることができたか、声がしっかりと出せていたか、目線は子どもたちに満遍なく伝わっていたか、子どもたちに質問を投げかけ教師の一方的な授業でなかったか等振り返りお互いの指導力の向上に生かす。その成果を教育実習や教員採用試験の模擬授業に生かす。
・次回から、教職教養の問題集を中心に実施することを伝える。
・人権教育について問題集の頁を示し調べておくことを伝える。
教員採用試験に臨むための、教職教養、一般教養、1次・2次試験の中で、模擬授業、その後の個別面接、集団面接が教師として採用されるかどうかの重要なポイントとなっていることをしっかりと意識を持ち、メモを取るなど積極的に取り組む。
・主体的に取り組めたか
・本時学んだ内容・ポイントについてノートにまとめる。
・人権教育について調べる。
・教職教養の問題集を解き次週提出する。
【10】・人権教育について、特に、人権教育の指導方法等の在り方について「第3次とりまとめ」、人権教育及び人権啓発の推進に関する法律、人権教育・人権啓発に関する基本計画、一部変更、徳島県人権教育推進方針、同和教育から人権教育への流れ、教育を受ける権利、義務教育での教科用図書の無償配付、ほぼ100%の識字率等は、同和対策審議会答申後の33年間の同和問題解決に向けた行政の責務に基づく法律があったこと、それを受けて、同和問題の解決はもちろんのこと女性、子ども、障害者、新たに加えられた北朝鮮当局による拉致問題等個別人権課題解決に向けた取組と普遍的な取組を合わせ、人権尊重の精神の涵養を図る人権教育の法的な根拠に基づく国、地方公共団体、国民一人ひとりの取組の重要性について学ぶ。
・特に、教員は、人権にかかわりの深い職業である立場であることをしっかりと自覚し、特に積極的に人権教育に取り組む必要があることを理解する。
・人権教育の指導方法等の在り方について(第三次取りまとめ)においては、「隠れたカリキュラム」「効果的な学校」の視点が示され、人権教育がしっかりとすべての学校教育活動全体に位置づけられ取り組まれている学校は、「いじめ」問題の解決、「学力の向上」等に大きな効果を上げていることをしっかりと理解して教員が率先して取り組む必要があることを理解する。
・教職教養の問題集を課題として出す。次回提出する。
・講義、資料、資料に基づき学習する。
・主体的に取り組めたか
・本時学んだ内容・ポイントについてノートにまとめる。
・教職教養の問題を解き,次週提出する。
・地方公務員法、コンプライアンス(法令遵守)について調べる。
【11】・前回の復習をする、
・公立学校の教員は地方公務員であり、当然、地方公務員法に縛られていることを理解する。特に、教員は子どもの教育を担っている重要な職業であり、一人ひとりの持つ子どもへの影響力を考えた場合、特にコンプライアンス(法令遵守)の意識が重要であることを理解する。
・地方公務員法の、信用失墜行為の禁止、秘密を守る義務等について理解する。
・道徳の教科化が示されたこと、国は「いじめ問題」解決に道徳教育を重要な位置づけとしていることを理解する。
・教職教養の問題集から課題を出す。
・講義、資料に基づき学習する。
・主体的に取り組めたか。
・本時学んだ内容・ポイントについてノートにまとめる。
・特別支援教育について調べる。
【12】・教育基本法、学校教育法、発達障害者支援法、特別支援学校学習指導要領の改訂のポイントについて学ぶ。障害者差別解消法等について理解する。
・学校教育において実施されている特別支援教育について理解する。
・インクルーシブ教育をとおして障害のあるなしに拘わらず共にこの社会で暮らすことができる社会の実現には特別支援教育が大きな力を持っていることを知る。
・バリアフリーの視点とユニバーサルデザインの視点について理解する。
・発達障害、盲学校・聾学校を併置した新たな徳島県立視覚支援学校・徳島県立聴覚支援学校が平成25年度に本県で全国発として開校したこと。全国初の発達障害児の進路を保障することを目的とした「みなと高等学園」が本県で開校し平成25年度末に初の卒業生を送り出したことについて知る。
・義務教育における特別支援学級、特別支援学校における特別支援教育が取り組まれていることを知る。
・山中教授がノーベル賞受賞となったIPS細胞の活用により目が見えるようになったり、耳が聞こえるようになったりと障害の治療に明るい兆した見え始めている。
・日本のすばらしい科学技術が医療分野だけでなく、PM2.5、水素自動車(連寮電池車)の開発等の環境問題解決につながっていることも学ぶ。
・障害があるなしに拘わらず社会参加が可能となるハード面の整備と共に、一人ひとりの心のバリアが取り除かれていくことを、教師自身が人権教育の重要な視点である「隠れたカリキュラム」の視点を肝に銘じて子どもたち、保護者にお手本を示す事が求められていることを理解する。
・教職教養の問題の課題を出す。
・講義、資料に基づき学習する。
・主体的に取り組めたか。
・本時学んだ内容・ポイントについてノートにまとめる。
・道徳教育、特別活動について調べる。
【13】・道徳の教科化が示されたこと、国は「いじめ問題」解決に道徳教育を重要な位置づけとしていることを理解する。
・特別活動の目的等について、理解する。
・出席停止・退学・停学・訓告・非常災害時の臨時休業、感染症の出席停止、教育職員免許法等関連法令について次回行う。
・教職教養の問題集の頁を知らせ予習をすることを伝える。
・講義、資料に基づき学習する。
・主体的に取り組めたか。
・本時学んだ内容・ポイントについてノートにまとめる。(課題と成果)
・生徒指導提要や法令に基づく様々な事柄について、教員として知っておかなければならない内容について事前に整理しておく。
・問題集で内容を理解しておく。
【14】・学校教育法、学校教育法施行規則、学校保健安全法、教育職員免許法等について理解する。
・本日、学んだことに関係する教職教養の問題集の問題を解き,次回提出する。
・教員採用試験に臨むための、教職教養問題集での重要な法令関係についてしっかりと理解する。・本時学んだ内容・ポイントについてノートにまとめる。(課題と成果)
・自然エネルギー等新しいエネルギー、日本のものづくり技術のすばらしさ、生物模倣技術等について調べる。
【15】・これからの時代に求められる科学技術について学ぶ。
・スターリングエンジン(徳島科学技術高校製作)を実際に動かしてみて空気の温度差だけで回り続けるエンジンについて知る。
・ポンポン船を作ろう!(ローソクの火による温度差で水をはき出し進むポンポン船を実際に作り、新しいエネルギーの原理の一端に触れる)
・トヨタが世に出した燃料電池車(水素自動車)の原理について学ぶ。
・新学習指導要領に示されている改訂での「理数教育の充実」、「思考力・判断力・表現力などの育成」等、基礎・基本を大切にしながらも、柔らかい発想で新しい視点で物事を捉え、現代の課題の解決につなげる力を子どもたちに身に付けることの重要性を学ぶ。そのためには、まず教師自身が、固定観念で子どもを見ないで子ども一人ひとりの持つ力を引き出す役割を自覚し様々なことに積極的に取り組んでいくことの重要性を理解する。
・太陽光発電に代表される自然エネルギー等の新しいエネルギー、日本のものづくり技術のすばらしさ、バイオミティクス(生物模倣技術)等について調べる。
・PM2.5について理解し、日本においても4大公害があり、現在は解決が図られたが現在でも多くの人が病気に苦しんでいる現状を知る。
・ただ、日本は、石油の硫黄酸化物による大気汚染による四日市喘息問題は企業の脱硫装置の開発によりきれいな青空を取り戻し、水銀による水俣病やカドミニウム公害等の50年の時間を経て環境問題の解決が図られたこと等、日本の技術のすばらしさについて知る。
・また、ノーベル賞を受賞した中村教授のLED技術は、徳島県の小さな企業から出発した日亜化学工業が実現し、世界的な環境問題の解決に大きな貢献を果たし本大学の32万個のLEDは今や冬の有名な名物になっていることを知る。
・さらに、トヨタが世に送り出した水素自動車(燃料電池車)は、水素の燃焼により水しか排出しないまさに究極のエネルギー技術である。フクロウの羽からの新幹線のパンダグラフへの応用、カワセミの水中に飛び込む際の少ない水しぶきから新幹線の流線型の先頭車両形状への応用、カタツムリの表面の土が水で流れることを応用しての埃のつかない外壁剤の開発等、自然の生き物から学んだことが現代の新しい社会づくりに生かされていることを学ぶ。
・まずは、教師自身が時代の最先端技術に関心を持つことで、これからの時代を生きる子どもたちに、学んだ知識や技術をこれからの時代に生かす視点を持たせ、主体的に興味・関心を持ち学ぶ意欲や態度実践力につなげる指導力に生かすことを学ぶ。
・そのことが、現行学習指導要領に示された「生きる力」の育成を始め、改訂の7つのポイント、6つの教育内容に示された内容を子どもたちに身につけることのできる教育につながることを理解する。
・講義、資料,意見交換を行う。・本時学んだ内容・ポイントについてノートにまとめる。
・これからの時代生きる子どもたちの教育を担う教師の役割の重要性を再認識する。
・「教育は人なり」の意味をしっかりと踏まえた教師を目指す意識を持たせる。
・新しい時代を生きる子どもたちに、柔らかい発想力を持たせ一人ひとりの子どもの持つ力を引き出すことが教師の仕事であることをしっかりと理解する。
・現行学習指導要領、次期学習指導要領、「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学選抜の一体的改革について」(平成26年12月22日中央教育審議会答申)を踏まえた意識を持った教員を目指す重要性を持つ。
評価方法
平常の授業態度及び予習・復習のレポート、チームとして協力しての取り組み等総合的に評価
「聴く姿勢」「意見を述べる」「主体的に参加できている」「課題を解決するための具体的な発想力を形にする」等、予習・復習をして、授業に参加できているか。
地域学習に参加するための事前・現地・事後学習に積極的に取り組めているか。
随時のテスト・問題提出ノート・レポート・学習指導案・模擬授業・発表・質問等の評価(50%)、後期テスト(50%)を基本として総合的に評価する。
教科書
2018年度版教員採用試験Twin Books完成シリーズ②「教職教養の演習問題」(時事通信社)
資料、プリントを配布、新聞記事等の切り抜き等の自作資料
参考図書
初任者研修のしおり(徳島県教育委員会)、授業力向上研修の手引き(徳島県教育委員会)、「釜石の奇跡」(DVD)、
「第15集 海部川の流域の民俗」・「第19集 宍喰の民俗」(徳島県郷土文化会館発行 民俗文化財集)、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校学習指導要領(文部科学省)、2018年度版「教職教養の要点理解」(時事通信社)、2016年度版「よくわかる小学校全科」(時事通信社)、ディズニーそうじの神様が教えてくれたこと(鎌田洋)、人は学び続けなければならない 学問のすすめ 福沢諭吉、ホントにすごい!日本の科学技術、太陽電池&太陽湖発電のしくみのよくわかる本、NHKテレビテキスト方丈記鴨長明(小林一彦)、トヨタ新ミライ〈未来〉+もっと知りたい燃料電池車のQ&A(交通タイムス社)、ポンポン船の作り方(愛媛県総合科学博物館資料)、スターリングエンジンー本格的なエンジンを簡単工作!(技術チャレンジ)(誠文堂新光社)、生徒指導提要(文部科学省)
備考
オフィスアワー(月曜日 3講時)25号館2階(学生部)