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徳島文理大学短期大学部 |
科目番号 | 54540 | 担当教員名 | 榊原 達哉 | 単位 | 2単位 |
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科目群 | 一般 | 必修・選択 | 選択 | 開講期 | 後期 | 対象年次 | 2年 |
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授業概要 |
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倫理学は、哲学と同じくらい古い学問である。哲学がすべてを疑い、人間の根源、世界の根源へと思いをはせるのと同様、倫理学もまた人間性の根源、倫理の根源へと思いをめぐらす。倫理は人間には欠くべからざるものである。というのも、人間が類的存在である以上、そして社会という「共同体」に生きる以上、人間は倫理なしには生きることができない。私たちは、意識しようとしまいと、すでに何らかの「倫理」(倫理とは、第一義的には、社会の「習俗」である、要する社会の掟である)にしたがって生きているのである。そして、倫理的であるということを一言で言えば、利他的ということであり、利他的であるということは社会のために生きることを意味している。さて、倫理学とは私たちが自明のものとして生きている倫理を、意識的に考えることである。しかも、私たちが生きている今の社会では、「倫理」という言葉、というよりも「倫理」の欠落、「道徳」の欠落という言葉を聞かない日はない。政治倫理、職業倫理、医療倫理、企業倫理など。「倫理」という言葉、そしてその意味について考えてみるべき時は、まさにわれわれが生きている「今」においてなのではあるまいか。本講義では、「倫理」とは何か、そしてその倫理学的考察に始まり、実際の応用倫理(実際の問題にどう答えるべきかを考える倫理学の中の学問分野)について講義をする。このことで、倫理とは何か、そして利他的であるためにはわれわれはどうあらねばならないかを受講者自身が主体的に考えること学ぶ。 【到達目標】倫理学の講義を通じて、社会における倫理あり方を受講者が考察し、そのことで実際に社会に出た後で倫理的にあることを学ぶ。 |
到達目標 |
授業計画 | 授業形態 | 授業時間外学習 | |
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【1】 | 倫理学とは何か?−イントロダクション | 講義形式で行う。 | 講義中に配布したレジュメを復習すること、また講義中に紹介した文献を読むこと。 |
【2】 | 倫理学小史(1) 社会と倫理、デュルケームの「拘束の道徳」 | 同上 | 同上 |
【3】 | 倫理学小史(2) 主体と倫理A、功利主義の倫理観 | 同上 | 同上 |
【4】 | 倫理学小史(3) 主体と倫理B、カントの倫理観 | 同上 | 同上 |
【5】 | 応用倫理学とは何か?−応用倫理学(1) 自由と責任 | 同上 | 同上 |
【6】 | 応用倫理学(2) 性の倫理学−ジェンダーとセックスをめぐる問題 | 同上 | 同上 |
【7】 | 応用倫理学(3) 社会的正義と平等の問題 | 同上 | 同上 |
【8】 | 応用倫理学(4) 戦争と平和の法(1)−近代における戦争の変 | 同上 | 同上 |
【9】 | 応用倫理学(5) 戦争と平和の法(2)−永遠平和に向けて | 同上 | 同上 |
【10】 | 生命倫理学とは何か?−生命倫理学(1)自己決定権とインフォームド・コンセント | 同上 | 同上 |
【11】 | 生命倫理学(2)脳死と臓器移植 | 同上 | 同上 |
【12】 | 生命倫理学(3)A不妊治療をめぐる倫理 | 同上 | 同上 |
【13】 | 生命倫理学(4)B生殖革命をめぐる倫理 | 同上 | 同上 |
【14】 | 環境倫理学とは何か?−地球生態系の問題 | 同上 | 同上 |
【15】 | まとめ | 同上 | 同上 |
評価方法 |
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レポートによって評価する。全体の三分の一を越える欠席をした者は、自動的にレポートの提出権利を失う。その旨を告知しない。 |
教科書 |
特に指定しないが、毎回レジュメおよび資料を配付する。 |
参考図書 |
適時、教室で指示する。 |
備考 |
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講義の進度によって若干の変更はありうる。 |