徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    薬学概論(Introduction to Pharmaceutical Sciences)

科目番号10925担当教員名加藤 善久単位1.5単位
科目群専門必修・選択必修開講期前期 対象年次1年
授業概要
薬剤師は、薬に関して専門的な知識をもった医療の担い手として重要な役割を果たしている。1回~5回の授業では、薬剤師が果たすべき役割、医療チームの一員として必要とされるコミュニケーション能力、医療人としてふさわしい、豊かな人間性、高い倫理観や使命感を身につけるための学習、医療の担い手としての責任を自覚することを目的とする。さらに、自分自身のバイタルサインの測定を通して身体の生理機能に関心をもち、今後の学習に対するモチベーションが高かくなることを期待する。
 また、6回~15回の授業は、香川薬学部の教員および医療関係・製薬企業等に従事している薬剤師(外部講師)によるオムニバス形式の講義である。薬の専門家として必要な基本姿勢を身につけるために、医療、社会における薬学の役割、薬剤師の使命を知り、どのように薬学が発展してきたか、また先端医療を支える医薬品開発の現状を理解する。
到達目標
生命にかかわる医療人をめざすことへの責任感をもち、地域における人々の健康の維持・増進、公衆衛生の向上に貢献できる薬剤師になるための心構えとコミュニケーション能力をもつことができる。(関心・態度・意欲)(1回~5回)
薬学の歴史と社会における薬学の役割を概説できる。(知識) 薬剤師の活動分野を概説でき、薬剤師の使命を理解できる。(理解) 薬とは何かを概説でき、薬の種類・開発の流れと現状について概説できる。(知識・理解) 薬物乱用による健康への影響を概説できる。(知識・理解)(6回~15回)
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】4/8③【池田】
コミュニケーション: 相手の心理状況を意識して、他者と接することができる(態度)A(3)①6
適切な聴き方、質問を通じて相手の考えや感情を理解するように努める(技能・態度)A(3)①7
他者の意見を尊重し、協力してよりよい解決法を見出すことができる(知識・技能・態度)A(3)①9
医療の担い手としての心構え: 患者・生活者の健康の回復と維持に積極的に貢献することへの責任感を持つ(態度)A(1)①2
チーム医療や地域保健・医療・福祉を担う一員としての責任を自覚する(態度)A(1)①3
授業、質疑と討論【教科書】ケーススタディで学ぶがん患者ロジカル・トータルサポート 患者との会話から症状を読み取り処方提案しよう!、じほう社の6ページから7ページの「患者と話してみよう!」の患者の気持ちを考え、考えた自分の意見を授業中に述べると共に他者の意見を傾聴する。
【2】4/15③【飯原】
薬剤師と社会
へき地医療について考えることを通して、患者・生活者の視点を養い、現代社会が抱える課題に対して地域保健・医療・福祉を担う一員として薬剤師が果たすべき役割を提案できるようになる。
A(1)①2、A(1)①3、A(1)②8
授業と質疑授業の感想を200字程度、学籍番号と氏名を記載しGoogle Classroomの薬学概論から提出
【3】薬剤師が果たす役割: チーム医療や地域保健・医療・福祉を担う一員としての責任を自覚する(態度)A(1)①3
患者・生活者のために薬剤師が果たす役割を自覚する(態度)A(1)②1
授業と質疑授業を聴講した感想レポートの提出(200字程度)提出方法は未定
【4】他職種連携とチーム医療: チームワークと情報の共有の重要性を理解し、チームの一員としての役割を積極的に果たすように努める(知識・態度)A(4)1~5授業と質疑授業を聴講した感想レポートの提出(200字程度)提出方法は未定
【5】5/13③【池田・中妻】
バイタルサイン: バイタルサインとは何かを理解し、自分の脈拍などを測定することができる
健康管理、疾病予防、セルフメディケーションにおける薬剤師の役割について関心をもつ(知識・技能)A(1)②6、A(2)③4
授業、質疑とバイタルサイン測定実技【教科書】の185ページから198ページの「緑内障」患者の気持ちを考え、自分の意見を200字程度、学籍番号と氏名を記載しGoogle Classroomの薬学概論から提出
【6】5/20【野地】
保険調剤薬局と薬剤師の役割
薬局を中心とした地域での薬剤師の業務と役割を理解し説明できるようになる。
B(4)①1〜6
講義と質疑応答レポート課題
【7】5/27【芳地】
チーム医療スタッフとしての病院薬剤師の役割
病院での薬剤師の業務と役割,薬剤師と共に働く他の医療チームの仕事を理解し説明できるようになる。
A(4)1〜5
講義と質疑応答レポート課題
【8】6/3
薬剤師を知ろう!保険調剤薬局と薬剤師の役割
薬局を中心とした地域での薬剤師の業務と役割を理解し説明できるようになる。
講義と質疑応答レポート課題
【9】6/10【代田】
薬学と医薬品:天然物医薬品
医薬品として利用される天然物とその発見の歴史に関する知識を修得し説明できるようになる。
C5(1)①1〜4、C5(1)②1、C5(1)③1,2
講義と質疑応答レポート課題
【10】6/17
がん治療と副作用にかかわる薬剤師の役割
病院のがん専門薬剤師の業務と役割を理解し説明できるようになる。
E2(7)⑦1~3、E2(7)⑧1〜13、E2(7)⑨1,2、E5(3)③1~3
講義と質疑応答レポート課題
【11】6/24
在宅医療と認知症にかかわる薬剤師の役割
薬局薬剤師の在宅医療と地域医療の役割を理解し説明できるようになる。
A(3)①1~9、A(3)②1,2、B(4)①1,3、B(4)②1~5、E2(7)⑨1,2、F(4)②1,2、F(5)①1〜3
講義と質疑応答レポート課題
【12】7/1
高齢者の自立度と生活の質を高める機能性食品素材の探索と検証に関する研究
薬学研究者としてのアプローチ、問題設定と問題解決を繰りかえす研究の楽しさ・面白さを知る。
D1(3)②6、E3(3)②2、E5(3)④1,2、F(5)①1〜3、G(1)1〜4
講義と質疑応答レポート課題
【13】7/8
捜査と行政、法令改正等にかかわる薬剤師の役割
麻薬、覚醒剤、大麻、あへん、指定薬物等の取り扱いに関わる規定、乱用防止規制について説明できるようになる。
B(2)③1、B(2)③2、B(2)③3、
講義と質疑応答レポート課題
【14】7/15
経皮吸収型製剤のパイオニアとして業界をリードする製薬企業の戦略
製薬企業における薬剤師の役割を理解し説明できるようになる。
E4(1)②2、E5(1)④1~3、E5(2)①5、E5(2)②1~4、E5(2)③1、E5(3)①1,2、E5(3)②1~3、E5(3)③1~3、E5(3)④1~3
講義と質疑応答レポート課題
【15】7/22
薬学と環境
身のまわりのアレルギー物質とその対策並びに薬剤師の役割を理解し説明できるようになる。
A(1)②1〜8、B(4)①1〜6、D2(1)①1〜5、D1(3)③3
講義と質疑応答レポート課題
評価方法
 授業形態の「授業、質疑と討論」「授業、質疑と実技」の評価は以下の4段階評価(ルーブリック表)で評価する。(評価全体の50%)
 授業形態の「授業と質疑」はルーブリック表を用いた授業態度(40%)、課題レポート(60%)により評価する。(評価全体の50%)(1回~5回)
 授業の6回から15回のレポート課題(50%)および授業態度・討論等「達成度評価」(50%)で評価する。レポートに対する講評・解説を、グーグルクラスルームや掲示板でフィートバックする。
【ルーブリック表】
 授業の評価項目と評価基準
  ※傾聴力・傾聴態度
            4 - 相槌等の傾聴・目線を合わせる等の態度
            3 - 目線を合わせる等の態度
            2 - 相槌等の傾聴しない・目線を合わせない等の態度
            1 - 相槌等の傾聴しない・目線を合わせず、うつむいた態度
  
  ※発表力・発表態度
            4 - 2回以上発表と質問
            3 - 1回以上発表と質問
            2 - 1回以上発表する
            1 - 発表しない
  
  ※理解力・参加態度
            4 - 発表内容を理解し、的確な質問ができる
            3 - 発表内容を理解できる
            2 - 発表内容の一部を理解できている
            1 - 発表内容を理解できていない

授業の6回から15回のレポート課題はルーブリックで評価する。
レポートは、グーグルクラスルームによりフィードバックする。
教科書
ケーススタディで学ぶがん患者ロジカル・トータルサポート 患者との会話から症状を読み取り処方提案しよう!, じほう社, 2017, ISBN 978-4-8407-4825-4(4-8407-4825-X)
この教科書は5年前期1単位の「医療社会薬学コミュニケーション学」でも利用する。
6回~15回の授業では、講義ごとに資料を配布する。
参考図書
早期臨床体験テキスト(2017年3月)、田口忠緒編、ネオメディカル、ISBN-978-4-904634-19-6
この参考書は1年次の授業「早期臨床体験学習」の教科書として使用。
備考
【受講心得】
 薬剤師として医療や社会の担い手となる者としてふさわしい態度で授業に臨み、積極的に受講と質疑へ取り組む。授業開始時間より前に着席し授業の開始を待つ。授業中は通信機器をマナーモードに設定しカバンの中に収納する。授業中は飲食禁止とする。(1回~5回)
 6回~15回の授業は、毎回異なる講師による講義であるため、筆記試験は実施しない。そのため、講義への出席と毎回課せられるレポートを提出しないと単位が取れないということに十分注意すること。

【レポート提出先】
授業終了後1週間以内に1階掲示板レポート提出BOXへ提出する。レポートはA4用紙1枚で200字以内(裏面は使用しない)、受講日、学籍番号、氏名を記載する。評価後のレポートは返還しない。
6回~15回の授業では、薬学概論レポート用紙テンプレート(ワード版)および薬学概論レポートの書き方説明用紙(pdf版)を配布します。薬学概論レポートは、PC (ワード) を用いて、薬学概論レポート用紙テンプレート(ワード版)に入力(記載)して下さい。薬学概論レポートの書き方の説明をよく読んで、書き方の指示に従ってください。提出は、講義より1週間以内(時間厳守)に所定の場所に、薬学概論レポート用紙を提出してください。 提出締め切りに間に合わない場合や、薬学概論レポートの書き方の説明の指示に従っていない場合には、評価点が低くなります。レポートは、グーグルクラスルームによりフィードバックする。

【オフィス・アワー】
池田博昭:金曜日15時から18時、薬学実習棟2階医療薬学講座3
加藤:金曜16:25~17:55薬学研究棟8階 薬物動態学講座
外部講師:加藤に連絡すれば、講師へ伝達する。

【科目ナンバー】ADBP101L薬学概論

【授業の担当者】
授業の担当者:1:池田博昭, 2:飯原なおみ, 3と4は香川大学医学部との連携同時授業(日時の変更があれば事前に通知する), 5:池田博昭, 中妻章
6回~15回の授業は、外部講師との日程の調整があるため、講義日程は、Google Classroomにて知らせる。
担当講師: 6: 野地裕美(香川薬学部長)、7: 芳地一(香川薬学部 医療薬学講座)、8: 溝渕庄児(香川県薬剤師会、フレンド調剤薬局、薬局薬剤師)9:代田修(香川薬学部 生薬・天然物化学講座)、10: 田中 裕章(香川大学医学部附属病院薬剤部、病院薬剤師)、11: 村田 雄紀(ひだまり調剤薬局、薬局薬剤師)、12: 山田静雄(静岡県立大学大学院薬食研究推進センター)、13: 髙木菜穂(四国厚生支局麻薬取締部)、14: 菊池正彦(帝國製薬製剤開発部)、15: 手島玲子(岡山理科大学獣医学部)

【備考】
授業計画とおりに進行しない場合もある、そのため授業日の授業内容は変更する場合がある、その際は学生ポータルサイトで通知する。授業形態は原則、対面授業で行うが対面授業を実施できない場合、Google Classroomを用いた遠隔配信授業で行う。

【実務経験】
※池田博昭:1976 年~2014年 広島大学病院・薬剤部・臨床研究部、2015年~2016年 池田博愛堂薬局(広島市)で保険薬剤師、スポーツファーマシスト
※飯原なおみ:1983年~2005年 屋島総合病院、香川大学病院
※中妻章:2001年~2005年 株式会社山田養蜂場で研究開発、2016年~現在 かたもと駅前薬局(高松市)で保険薬剤師

【DP配分】
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7
0.8  0.2  0.2  0.1  0.2  0  0
香川薬学部の7つのディプロマポリシー(DP)への寄与の度合いに基づき、当該科目の単位数を按分(DP1~7の合計が担当科目の単位数となる)。