徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    治療薬学3 (Pharmacology&Therapeutics 3)

科目番号11395担当教員名山田 麻紀単位1単位
科目群専門必修・選択必修開講期前期 対象年次3年
授業概要
 高血圧や狭心症、心筋梗塞は、罹患者の多い、極めて重要な疾患である。このような主要な循環器および血液疾患の①病態や病型、診断基準を理解し、②それらの疾患を病型や症状、合併症・併用薬の有無といった多面的な観点から考慮して、どのような薬物を用いるべきか、薬物治療学的観点を中心に学ぶ。なお、循環器系については基礎的知識は治療薬学2で昨年度中に習得しているものとして授業を進めるので、復習をしておくことが望まれる。
③また、誰もが経験したことのある風邪症候群や、小児に多い気管支喘息、薬物治療の副作用としても知られる間質性肺炎等の呼吸器疾患、感覚器に関連する疾患の治療薬も生活の質に大きく影響し、特に継続治療の場合は他の薬物治療との間での禁忌を含む相互作用に注意が必要となる。これら①-③に留意し、柔軟に応用可能な深い知識を身につけることが望まれる。
到達目標
① 循環器疾患(不整脈、心不全、虚血性心疾患、高血圧など)および血液に関連する疾患(閉塞性動脈硬化症・血栓塞栓症など)、および呼吸器疾患(気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎など)の病態生理、症状を説明できる。
② 合併症や併用薬などにより用いることのできる薬物が制限されるような場合も踏まえた上で、それらの病態や症状の治療に適した薬物を挙げることができる。
③ これらの治療薬の薬理作用・機序、主な副作用と用法を説明できる。
④ 女性生殖器系疾患について、治療薬の薬理作用・機序、主な副作用と用法を説明できる。
⑤ 感覚器に関連する疾患(中耳炎、緑内障など)の病態生理、解剖生理、症状、治療薬について理解する。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】心臓・血管系の疾患治療薬: 以下の不整脈および関連疾患について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。不整脈およびその関連疾患の治療薬の薬理、病態・薬物治療を説明できる。E2(3)①1 教科書①P185-②P26講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【2】抗血栓薬、抗凝固薬および血栓溶解薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。E2(3)②2止血薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。E2(3)②1 教科書①P249-8章6 講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【3】閉塞性動脈硬化症(ASO)、について概説できる。E2(3)①5 播種性血管内凝固症候群(DIC)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。E2(3)②4血栓塞栓症について、治療薬の薬理、病態・薬物治療を説明できる。E2(3)②5 ②P82-、P102-講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【4】心心臓・血管系の疾患治療薬:急性および慢性心不全について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。E2(3)①2  弁膜症、先天性心疾患などについて概説できる。E2(3)①5 ①P193-②P41、88-
心臓・血管系の疾患治療薬:循環器系の疾患 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。E2(3)①3 心原性ショックについて概説できるE2(3)①5。①P201-②P74,P86-同上
講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【5】心臓・血管系の疾患治療薬:血圧の調節機構について概説できる。C7(2)⑤1 本態性高血圧症、二次性高血圧症について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。E2(3)①4  ①P208-②P55,P72-講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【6】生殖器系疾患 子宮内膜症、子宮筋腫 E2(3)③6;および 妊娠・分娩・避妊に関連して用いられる薬物について、薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。E2(3)③7; 異常妊娠、異常分娩、不妊症について説明できる。E2(3)③8講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【7】呼吸器症状に対する医薬品概説; 鎮咳薬、去痰薬、呼吸興奮薬を列挙でき、それらの薬理作用、機序、主な副作用、および臨床適応を説明できる。E1(4)3、E2(4)①4 教科書①P301-②P310講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【8】呼吸器に関する疾患と治療薬概説1; 気管支喘息ついての概要でき、その治療薬を列挙でき、それらの薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。C7(1)⑧1、E2(2)②3、E2(4)①1 教科書①P301-②P310講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【9】呼吸器に関する疾患と治療薬概説2;慢性閉塞性肺疾患および間質性肺炎についての概要でき、それらの治療薬を列挙でき、それらの薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。E1(4)3、E2(4)①2、E2(4)①3 教科書①P301-②P310講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【10】耳鼻咽喉疾患について、治療薬の薬理、病態・薬物治療を説明できる。E2(6)②1,2講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
【11】眼疾患について、治療薬の薬理、病態・薬物治療を説明できる。E2(6)①1~4講義と質疑授業用プリントと教科書を用いて復習する。
評価方法
定期試験(100%)を中心に、授業態度等も加味して評価する。
教科書
①は既に購入済みと考えており②も治療薬学6迄使用するので入手し、自習用にこまめに参照してほしい。
①薬学教育モデル・コアカリキュラム準拠16 薬理学, 金子周司(編集), 化学同人, ISBN978-4-7598-1266-4 (6200円 + 税)②薬物治療学(改訂第4版), 吉尾隆 他(編集), 南山堂, ISBN-978-4-525-72052-0
参考図書
薬がみえる, メディックメディア, ISBN-978-4-89632-549-2 (3600円 + 税)
特徴)イラストが多く薬理学の知識を理解しやすい。 「病気が見える」も参照されたし。
機能形態学(改訂第2版), 櫻田忍・櫻田司(編集), 南江堂, ISBN-978-4-524-40215-1
NEW薬理学(改訂第6版), 田中千賀子・加藤隆一(編集), 南山堂, ISBN-978-4-524-26088-1
カラー図解 薬理学の基本が分かる事典 西東社, ISBN 978-4791617951 (1750円+ 税)特徴)基礎的な用語をまず理解・暗記することで授業の理解が大きく進むと期待できる。薬理が苦手な人は、基礎的な用語のイメージを耳から聞いてすぐ浮かぶまで、しっかりつかんでほしい。
備考
【備考】
この授業は山田(薬理学講座)が6回分【1】~【6】、久保山が3回分【7】~【9】、池田が2回分【10】~【11】を担当する。なお、調剤学との兼ね合い上、開始日程を遅らせてある。7/8も予備日としている。治療薬学2の復習など自習に当ててほしい。
【DP配分】
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7
0 0.6 0.2 0.2 0 0 0
香川薬学部の7つのディプロマポリシー(DP)への寄与の度合いに基づき、当該科目の単位数を按分(DP1~7の合計が担当科目の単位数となる)。
実務経験 山田麻紀 株式会社・三菱化学生命科学研究所 主任研究員2007.12-2008.11