徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    薬理遺伝学(Pharmacogenetics)

科目番号11588担当教員名大岡 嘉治単位1単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次5年
授業概要
薬に対する反応性や副作用には著しい個人差がみられるが、従来それらは体質の違いとして説明されてきた。しかしながら、近年そのような個人差は後天的な環境因子に加え遺伝的因子が大きな要因になっていることが明らかにされている。本講義では、日本で発生した薬の副作用問題を概説するとともに、薬功に関わる遺伝的因子(遺伝子多型、エピゲノムなど )の重要性と、それらが創薬や副作用の予知にどのように生かされているかについて講義する。
到達目標
①知識(理解):将来、個々の患者に応じた薬の投与計画を立案できるようになるために、薬物治療の個別化に関する分子生物学および遺伝学の基本原理を理解し習得する。
②態度(関心・意欲):時に社会問題化する薬による副作用問題、個別化治療、最新治療薬などに関心を持ち、正しい知識を一般人に伝えることができるようになる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】薬理遺伝学序論: 代表的な薬害の例(サリドマイド、スモン、非加熱血液製剤、ソリブジン等)について、その原因と社会的背景及びその後の対応を説明できる。A(1)③6講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【2】薬理遺伝学の基礎(1)
遺伝子工学技術(遺伝子クローニング、cDNA クローニング、PCR、組換えタンパク質発現法など)を概説できる。C6(4)⑥1
講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【3】薬理遺伝学の基礎(2):遺伝学の基礎と遺伝病
遺伝情報の保存と発現の流れを説明できる。C6(4)①1
DNA、遺伝子、染色体、ゲノムとは何かを説明できる。C6(4)①2
講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【4】薬理遺伝学の基礎(3)
遺伝子と遺伝のしくみについて概説できる。C7(1)①1
遺伝子多型について概説できる。C7(1)①2
代表的な遺伝疾患を概説できる。C7(1)①3
講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【5】薬理遺伝学と疾患(1):一塩基変異(SNPs)が機能におよぼす影響について説明できる。IC6⑦1
遺伝子多型(SNPs)の解析に用いられる方法(RFLP、SSCP 法など)について説明できる。IC6⑦2
講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【6】薬理遺伝学と疾患(2):遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。E3(3)①3講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【7】薬理遺伝学と疾患(3):薬物の主作用および副作用に影響する代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。E3(3)①1講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【8】薬理遺伝学と疾患(4):薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因(薬物代謝酵素・トランスポーターの遺伝子変異など)について、例を挙げて説明できる。E3(3)①2講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【9】薬理遺伝学と疾患(5):薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因(薬物代謝酵素・トランスポーターの遺伝子変異など)について、例を挙げて説明できる。E3(3)①2講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
【10】遺伝子治療の原理、方法と手順、現状、および倫理的問題点を概説できる。(知識・態度)E2(8)②1講義と質疑講義レジメとノートのまとめ(30分程度)
評価方法
毎回実施する小テスト(20%)および課題レポート(80%)により総合的評価する。ミニテストは、グーグルクラスルームによりフィードバックする。
教科書
教科書:講義プリントを適宜配布する。
参考図書
参考書:エッセンシャル遺伝学、D.L.ハートル/E.W.ジョーンズ共著、培風館、ISBN4-563-07791-7
    臨床薬物動態学 加藤隆一著 南江堂 ISBN:978-4-524-25055-4
備考
【受講心得】
毎回講義レジメを配布し、ミニテストを実施するので、これらを利用してよく復習すること。
【オフィス・アワー】 月~木17時~18時、それ以外にも適宜、薬学研究棟4階 生体防御学講座
【備考】 
1日2コマの集中講義形式で実施する。講義日程は後日発表する。
薬理遺伝学 科目ナンバー:ADPC513L
【DP配分】
DP1 DP2 DP3 DP4 DP5 DP6 DP7
0.0 0.6 0.2 0.1 0 0.1 0
香川薬学部の7つのディプロマポリシー(DP)への寄与の度合いに基づき、当該科目の単位数を按分(DP1~7の合計が担当科目の単位数となる)。