徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    病態生理学1

科目番号00018担当教員名小西 史朗単位1.5単位
科目群専門必修・選択必修開講期前期 対象年次3年
授業概要
【授業概要】先に学習した生物科学、細胞生物学や機能形態学の知識に基づき、各種の疾病の病態について薬学的観点を重視して学習する。病態生理学1は2と相補的に全身におよぶ疾患を網羅して学ぶ。
【到達目標】病態生理学1では、とくに消化器疾患、心臓・血管系疾患、腎・泌尿器、呼吸器疾患、内分泌・代謝疾患について習得する。講義および演習の形式によって、各種疾患の発症機構に関して蓄積されてきた知識や新しい仮説を学習し、これら疾患に対する既存の治療法を学び、新たな薬物療法の可能性なども考察できるようにする。このような学習を通して、疾病に対する理解を深め、これからの薬学分野における創薬の基礎となるような知識や考え方を習得する。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】病態生理学への序論、総論 細胞膜の構造と性質について概説できる。 生体の持つホメオスタシス(恒常性)について概説できる。   
【2】消化器疾患 1 消化器機能と疾患の概論:胃、小腸、大腸、肝臓、膵臓、胆嚢について機能と構造とその疾患を関連づけて説明できる。消化器系の部位別(食道、胃・十二指腸、小腸・大腸、胆道、肝臓、膵臓)に代表的な疾患を挙げることができる。以下の疾患について概説できる。食道癌、胃癌、肝癌、大腸癌、胃炎、薬剤性肝障害、胆石症、虫垂炎、クローン病 [C8(1)7-1, C8(1)7-2, C14(2)4-1, C14(2)4-6]  
【3】消化器疾患 2 消化器系:消化器系の部位別(食道、胃・十二指腸、小腸・大腸)に代表的な疾患と病態生理、適切な治療法を説明することができる。[C14(2)4-1, C14(2)4-6]  
【4】消化器疾患 3 肝・胆道系:肝・胆道系の部位別(胆道、肝臓、膵臓)に代表的な疾患とその病態生理、適切な治療法を説明することができる。 代表的な肝臓機能検査を列挙し、その検査値の異常から推測される主な疾病を挙げることができる。[C14(2)4-1, C14(2)4-6, C14(1)2-1]  
【5】心臓・血管系疾患 1.心臓について機能と構造を関連づけて説明できる。血管系について機能と構造を関連づけて説明できる。骨髄、脾臓、胸腺などの血液・造血器系臓器について機能と構造を関連づけて説明できる。代表的な心臓機能検査を列挙し、その検査値の異常から推測される主な疾病を挙げることができる。心臓および血管系における代表的な疾患を挙げることができる。[心臓血管系機能と検査法、疾患の概論:心臓血管系機能と検査法、疾患の概要を説明できる。][C8(1)5-1, C8(1)5-2, C8(1)12-1, C14(1)2-4, C14(2)2-1]  
【6】心臓・血管系疾患 2.心臓および血管系における代表的な疾患を挙げることができる。不整脈の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。心不全の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。虚血性心疾患の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。[C14(2)2-1, C14(2)2-2, C14(2)2-3, C14(2)2-5]  
【7】心臓・血管系疾患 3 心臓および血管系における代表的な疾患を挙げることができる。 高血圧の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。[C14(2)2-1, C14(2)2-5, F2(2)3-4]  
【8】腎・泌尿器    1.腎・泌尿器機能と疾患の概論 腎臓および尿路における代表的な疾患を挙げることができる。代表的な腎臓機能検査を列挙し、その検査値の異常から推測される主な疾病を挙げることができる。[C14(1)2-2, C14(3)1-1]  
【9】腎・泌尿器    2.以下の疾患について概説できる。 糸球体腎炎、糖尿病性腎症、尿路感染症、薬剤性腎症、尿路結石 [C14(3)1-4]  
【10】腎・泌尿器   3. 腎不全・ネフローゼ症候群の適切な治療法を説明できる。 [C14(3)1-2, C14(3)1-3]  
【11】呼吸器疾患および演習 肺、気管支について機能と構造を関連づけることができる。肺と気道に関する代表的な疾患を挙げることができる。[C8(1)6-1, C14(3)3-1]  
【12】内分泌・代謝疾患 1.糖尿病とその合併症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。[C14(3)5-1]  
【13】内分泌・代謝疾患 2.ホルモンの産生臓器別に代表的な疾患を挙げることができる。 甲状腺機能異常症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 クッシング症候群の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。[C14(3)4-1, C14(3)4-2, C14(3)4-3]  
【14】内分泌・代謝疾患 3.尿崩症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 以下の疾患について概説できる。 上皮小体機能異常症、アルドステロン症、アジソン病 高脂血症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 高尿酸血症・痛風の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。[C14(3)4-4, C14(3)4-5, C14(3)5-2, C14(3)5-3]  
【15】演習 病態生理学1で学習した疾患について病態生理と治療法についてスモールグループで学習し、プレゼンテーションを行う。[F(7)1-1, F(7)1-2, F(8)1-1~5]  
評価方法
筆記試験、演習(SGD)、レポート提出、出席状況などにより総合的に評価する。
教科書
「疾病と病態生理」橋本・佐藤・豊島編 南江堂 ISBN 4-524-40221-2
参考図書
「やさしい臨床医学テキスト」 大野勲ほか 薬事日報社 ISBN 978-4-8408-1043-2
「臨床生理に基づく臨床薬理学」青野裕監訳 メディカル・サイエンス・インターナショナル ISBN978-4-89592-461-0
「図解知っておきたい病態生理」西崎統 医学書院 ISBN978-4-89592-461-0
疾患からまとめた病態生理 FIRST AID 奈良信雄(編集) ISBN978-4-89592-467-4 
好きになる薬物治療学 大井一弥 講談社 ISBN978-4-06-154175-7
備考
演習を取り入れ、文献調査およびプレゼンテーション技術についても学ぶ。
薬科学科では選択科目であるが、薬剤師国家試験受験資格を取得する者は、この科目の単位を修得する必要がある。