徳島文理大学

Webシラバスシステム

 TOP 戻る
徳島文理大学短期大学部

【科目名】    放射線生物学演習(Radiation Biology Seminar)

科目番号10629担当教員名飯塚　明寿単位1単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次4年
授業概要
　放射線生物学は放射線が生体に及ぼす影響を分子・細胞レベルから個体レベルにわたって総合的に扱う学問である。
特に、診療放射線技師が就職して病院で行う分野の一つに放射線治療がある。人体に放射線を照射して、癌の治療を行う場合、放射線生物学の知識が必須項目である。これは、癌に対してピンポイントで放射線を照射するが、周囲の正常細胞への照射も行ってしまい、放射線生物学の知識が必要な理由である。
　診療放射線技師になることを目標とした学生に対する放射線生物学の国家試験は、放射線治療に関連した放射線生物学が中心になって出題されている。これらに対応できるように国家試験の演習問題を通して学習する。
到達目標
�｜亮院瞥�解）
1.放射線生物学を理解する上で、基本的な事項（放射線と生体物質の相互作用、単位と用語等）の概要が説明できる。
2.放射線による細胞死と生存率曲線について、具体的に説明できる。
3.放射線による突然変異と染色体異常、放射線感受性、生体組織の放射線障害についての概要が説明できる。
4.放射線による個体の死、胎児への放射線影響、内部被ばくの影響、放射線の発がんと遺伝的影響などについて、それらの概要が説明できる。
5.腫瘍の放射線生物学について、放射線治療分野と関連する事項（腫瘍の細胞動態、線量分布と4R、増感作用、温熱療法など）の概要が説明できる。
6.放射線障害の防護における考え方の基本と防護方法、および被ばくの実際についての概要が説明できる。
7.放射線生物学を学修することにより、将来の放射線治療の業務に対応できるようになることを最終の到達目標とします。
��態度（関心・意欲）
　放射線と生物学との関連性に関心を示し、自ら意欲的に放射線生物学の学修に取り組むことができる。
�５伺宗壁集宗�
　放射線が生体に反応するプロセス（直接作用と間接作用）について、具体的に説明し、素人に理解させることができる。
�せ弭諭θ獣�
　放射線生物学の基本的な事項および放射線治療との関連性を理解し、診療放射線技師国家試験の設問に対し、授業内容を総合的に思考・判断して放射線生物学の設問に回答できる。及び、設問の主旨を説明し解説できる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】物理的・科学的レベルの影響講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【2】細胞レベルの影響（1）　感受性講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【3】細胞レベルの影響（2）　DNA講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【4】細胞レベルの影響（3）　細胞の回復・生存率講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【5】人体レベルの影響講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【6】耐用線量・閾値・被曝の統計講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【7】演習（1）細胞レベルの影響講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【8】演習（2）臓器・組織レベルの影響講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【9】演習（3）固体レベルの影響講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【10】演習（4）確定的影響・確率的影響講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【11】演習（5）胎児の影響講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【12】演習（6）放射線影響の修飾要因講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【13】演習（7）放射線の医学利用講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【14】演習（8）内部被ばく講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
【15】演習（9）総論講義及び演習配布演習問題の理解
（予習・復習・各90分）
評価方法
筆記試験と授業（学習意欲）態度を7：3で評価します。
試験は毎回講義で解説した問題の中より選別して実施する。
教科書
放射線生物学六丁版　通商産業研究社　2年時　放射線生物学の教科書と同一
診療放射線技師国家試験対策全科　改訂13版　国家試験対策として全員購入済　
参考図書
人体のメカニズムから学ぶ放射線生物学　MEDICAL VIEW
備考
科目ナンバー：FA-RB-2E1S
オフィスアワー：
実務経験：和歌山県放射線技師会主催公開講演会にて医療被曝に関する講師および相談員