徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    医療電子工学実験 - Medical Electronics Laboratory Practicum

科目番号10684担当教員名本田　道隆単位1単位
科目群専門必修・選択必修開講期後期 対象年次2年
授業概要
電子・電子工学の基礎的な知見は診療放射線技師にとって不可欠である．この実験では，電気工学と医療電子工学の講義で学んだ各種素子の動作や特性およびそれを組み合わせた回路などを実際に確認し、簡易なユニットを実際に組み立てて動作や効果を理解することにより電気・電子工学の知見を深めることを目的とする。また，チームを組んで実験を行い、情報や知識を共有・交換することにより個の力以上の効果が生じることを理解してもらう。さらに、各チームで実施した実験の内容と結果を発表することにより、データ分析やプレゼンテーションのスキルを深めることも意図している。
到達目標
�� 知識：基本的な電気・電子部品の使用方法、取り扱い上のルール、データシートの見方、および増幅回路、フィルタ・演算回路などの代表的な基本回路について説明することができる。
�� 態度：チームワークの重要性を理解するとともに、協力的な活動が行える。さらに、課題を解決するための方策を協力して策定できる。
�� 技能：電子回路に関する計測器や支援ツールの基本的な使用方法を身につけ、それを使用して目的とする電子回路の機能や性能を確認することができる。またプレゼンテーションをわかりやすくする基本手法を身につける。
�� 思考・判断：医用機器を安全かつ効率よく医療に使うための基本機能や構成についての条件を電子工学の立場から説明でき、回路の動作や作用から正常と異常の状態がある程度判断できる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】基礎的な電気工学実験　
ガイダンスの後，抵抗値や電源電圧あるいは電流を直接計測する手法を学び実験する．この実験でマルチメータ，オシロスコープ，ファンクションジェネレータなど計測に必要な機器の基礎的な操作法を学ぶ．また，パソコンにデータを入力し，それを統計処理する基本的な手法を実践的に学ぶ．		講義および各種計測器および波形発生器の取り扱い演習　マルチメータ，オシロスコープ，ファンクションジェネレータの３種類は計測に必要なユニットである．操作方法を必ず復習し，次週の継続実験が円滑に行えるようにする．
【2】基礎的な電気工学実験　
抵抗値や電流，電圧を間接計測する手法を学ぶ．この実験ではブレッドボード上に回路を組み立て，ブレッドボード上で電圧や電流を計測するための手法を学ぶ．		計測実験およびデータ分析（グループワーク）間接計測の手法（オームの法則を用いて計算で求める方法）を理論的にきちんと理解する．
【3】電気工学実験１　
ブレッドボード上に，指定された回路を組み立て，回路上の諸量を計測するとともに理論計算した結果と比較する．　		回路組み立て実験，計測，データ分析（グループワーク）実験ガイダンスを十分読み、求められているソリューションに対する実験手段を計画する。
【4】電気工学実験２　
前週の継続実験．　実験で得られたデータを都度パソコンに入力し，理論的な値と計測値の差などを分析することを同時に進める．		回路組み立て実験，計測，データ分析（グループワーク）分かりやすい発表を想定し実践できるようにパワーポイントなどの機能を改めて確認するとともに図表の書き方ルールなども確実に確認しておく。
【5】電気工学実験発表会　
　各チームがこれまでに行った実験について結果を全員の前で発表する．一人一役以上を厳守し質疑応答も行う。各発表に対して教員もしくは上級生（SAなど）はコメントを述べ，フィードバックする。		チーム発表および質疑報告会で指摘された点などをフィードバックしてレポートにまとめる。　また第二ラウンドでやりたい実験についてあらかじめ考えておくこと。
【6】基礎的な電子工学実験１
各チームで複数ある電子工学の例題の中から１つ選び、内容を理解したうえで実験対象とする回路を設計し、組み立てる。　解決方法や回路の理論もチームメンバー全員で共有する。		講義および回路設計演習　グループワーク実験ガイダンスを十分読み実験目的と方法を理解する。
【7】基礎的な電子工学実験２
回路のチューニングやパラメータ変更（電子部品の変更等）を行いながら目的とするソリューションを得るためのデータ収集を行い、分析する。		実験とデータ分析演習　グループワーク実験ガイダンスを十分読み、求められているソリューションを理解して実験手段の候補を考えておく。
【8】基礎的な電子工学実験３　
得られたデータを整理し，分析して，課題解決方法と結果を全員に分かりやすく成果をアピールする説明資料を作成する。		実験とデータ分析演習　グループワーク実験内容の理解・発表準備
【9】電子工学実験実験報告会
・一人一役以上を厳守する　・質疑応答を必ず行う　・教員もしくは上級生（SAなど）がコメントを入れて評価する。		チーム発表および質疑報告会で指摘された点などをフィードバックしてレポートにまとめる。　また第三ラウンドで使用するセンサについて調べ、どんなデータを収集したいか考えておくこと。
【10】センサー等を用いた医用電子計測装置の設計演習とデータ分析１
各チームでガイダンスを参考にして使用するセンサを選定し、そのセンサを用いた計測対象を策定する。さらにセンサ機能を確認し、計測に必要な電子回路を設計する。　基本動作の確認を目指す。		講義・各種センサの基本特性の計測演習実験ガイダンスを十分読み実験目的と方法を理解する。
【11】センサー等を用いた医用電子計測装置の設計演習とデータ分析２
センサからの信号を数値で読み取ることができるように計測値表示機能を加え、適正な値が得られるように回路の抵抗や静電容量を調整（チューニング）して計測機能を完成させる。		講義および電子回路設計およびデータ計測実験問題点の把握と次回のフィードバック
【12】センサー等を用いた医用電子計測装置の設計演習とデータ分析３
計画した計測を様々な条件下で行い、データを分析する。　統計分析の正しい手法を使用する。（講義で補足する）　		講義およびデータ計測実験問題点の把握と次回のフィードバック
【13】センサー等を用いた医用電子計測装置の設計演習とデータ分析４
データをまとめて計測の手段（回路）および収集した結果を分かりやすく説明する資料を作成する。		実験とデータ分析演習問題点の把握と発表準備
【14】成果報告会
センサー等を用いた医用電子計測実習の成果報告を行う．
・一人一役以上を厳守する　・質疑応答を必ず行う　・教員もしくは上級生（SAなど）がコメントを入れて評価する。		チーム発表および質疑他チームの結果の理解
【15】これまでの実験を通して学んだ実験手法と実験内容の総合レビュー
・基本的には成果や実験手法の理解が不足しているチームは追加実験等を行う。
・実験内容や理論的なことに関する質疑を自由なムードで行える時間もとる。レポート作成に必要なデータをまとめてもよい．		演習および全体のレビュー特に、実験手法や内容の理解不足がある場合には個別に指示する内容をおさらいするので復習を行うこと。
評価方法
自チームで行った回路技術や成果に関する個人レポート（70％）　発表スキルと取り組み姿勢（15％）　教員総合評価（15％）で評価する。自チームで行った回路技術や成果・考察に関する個人レポート（75％）　チームワークの取り組み姿勢（10％）　実験態様の教員総合評価（15％）で評価する。　レポートは文書の書き方や図表の書き方，分かりやすさを評価し，改善が必要な場合は個別に指摘事項を伝え，必要に応じた修正を求める．また，チームワーク評価ではチームメンバーからの評価も含め，あまりに指摘事項が多い場合は個別に伝え，到達目標�△療世念媼渦�善を促す．
教科書
電子工学実験ガイダンスを配布する。
および「医用電子工学」で使用した教科書やプリントを随時参照すると理解しやすいので毎回持参のこと。
参考図書
医用工学―医療技術者のための電気・電子工学― 第2版　若松 秀俊・本間 達著　共立出版
備考
授業計画の1項目につき2コマ連続で実験を行い，教員に加えて可能な限り上級生のStudent Assistant参加を計画する．
�　撻�フィスアワー】　月曜の5講時および火曜日の5講時とします。質問があれば教員室に来て下さい。
�◆擴別椒淵鵐弌次�FAME2C1P
��　授業計画１項目につき２コマで行う．
�ぁ，海硫別椶亘榲帖Υ糯�の２名で担当する．
�ァ攫駄碍亳魁�1980年〜2003年　株式会社東芝(現キヤノンメディカルシステムズ株式会社）での画像診断システム関連研究開発・設計・臨床試験等の実務経験