徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    放射線生物学（Radiation Biology）

科目番号10771担当教員名保田　定利単位2単位
科目群専門必修・選択必修開講期後期 対象年次2年
授業概要
　放射線生物学は放射線が生体に及ぼす影響を分子・細胞レベルから個体レベルにわたって総合的に扱う学問です。生物学ではありながら、物理学や化学の知識も必要になることから、まず、関連する事項を学修します。
　診療放射線技師として、放射線生物学を学修する目的は、放射線治療との密接な関連性があります。放射線治療は腫瘍細胞にピンポイントで放射線を照射し、正常組織にはできるだけ照射しなくて、腫瘍細胞のみに照射をして、癌組織を根絶するのが目的です。これには放射線生物学の基本的知識が絶対的に必要になるため、十分に学修します。
到達目標
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1.放射線生物学を理解する上で、基本的な事項（放射線と生体物質の相互作用、単位と用語等）の概要が説明できる。
2.放射線による細胞死と生存率曲線について、具体的に説明できる。
3.放射線による突然変異と染色体異常、放射線感受性、生体組織の放射線障害についての概要が説明できる。
4.放射線による個体の死、胎児への放射線影響、内部被ばくの影響、放射線の発がんと遺伝的影響などについて、それらの概要が説明できる。
5.腫瘍の放射線生物学について、放射線治療分野と関連する事項（腫瘍の細胞動態、線量分布と4R、増感作用、温熱療法など）の概要が説明できる。
6.放射線障害の防護における考え方の基本と防護方法、および被ばくの実際についての概要が説明できる。
7.放射線生物学を学修することにより、将来の放射線治療の業務に対応できるようになることを最終の到達目標とします。
��態度（関心・意欲）
　放射線と生物学との関連性に関心を示し、自ら意欲的に放射線生物学の学修に取り組むことができる。
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　放射線が生体に反応するプロセス（直接作用と間接作用）について、具体的に説明し、素人に理解させることができる。
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　放射線生物学の基本的な事項および放射線治療との関連性を理解し、診療放射線技師国家試験の設問に対し、授業内容を総合的に思考・判断して放射線生物学の設問に回答できる。及び、設問の主旨を説明し解説できる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】放射線とその基礎講義教科書2ｐ〜11ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【2】放射線生物学の概観講義教科書12ｐ〜26ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【3】線量概念と単位講義教科書28ｐ〜39ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【4】分子レベルの影響講義教科書39ｐ〜45ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【5】細胞周期・細胞死・生存率曲線講義教科書48ｐ〜64ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【6】直線‐2次曲線モデル・回復・突然変異講義教科書66ｐ〜77ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【7】臓器・組織レベルの影響講義教科書77ｐ〜86ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【8】個体レベルの影響講義教科書88ｐ〜99ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【9】遺伝性影響・胎児影響講義教科書99ｐ〜109ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【10】放射線影響の修飾要因講義教科書112ｐ〜131ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【11】放射線の医学利用-治療1　確認テスト講義教科書134ｐ〜153ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【12】放射線の医学利用-治療2講義教科書156ｐ〜177ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【13】放射線の医学利用-治療3講義教科書180ｐ〜190ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【14】内部被ばく講義教科書190ｐ〜200ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
【15】放射線防護　講義教科書202ｐ〜223ｐの熟読と理解
（予習・復習・各90分）
評価方法
期末試験：筆記試験と授業（学習意欲）態度を8：2で配分評価します。
追・再試験：100点満点で評価し、60点以上で単位認定します。
教科書
放射線生物学　改訂2版　オーム社
参考図書
人体のメカニズムから学ぶ放射線生物学　MEDICAL VIEW
備考
オフィスアワー；月曜日の5限　15号館3323の部屋
実務経験：昭和50年4月より8年間、北里大学病院（神奈川県相模原市）放射線部で診療放射線業務に従事した。
　　　　　昭和58年4月より29年間香川大学医学部付属病院（香川県三木町）放射線部で診療放射線業務に従事した。
　　　　　上記の2つの大学病院で主に核医学関連の診療・研究に従事し、学会発表などを行った実績がある。