徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    機能性分子合成化学

科目番号00015担当教員名今川 洋単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期集中対象年次1年
授業概要
【授業概要】
臨床現場において,医薬品の構造情報から未知の副作用を予測したり,その対処法を考案する能力を身につける上で,最も重要な事は,医薬品を分子として捉え,その機能の発現機構を,分子の動きとして理解しておくことである。本講義では,機能性分子として糖鎖を例に取り,その入手法や機能発現の機序,医薬への応用について学ぶ。具体的には,糖化学の基礎を復習し、糖鎖の生体での役割,また糖鎖合成の実際を学ぶと共に、糖鎖から導かれた医薬品の作用機序や,機能性糖鎖の最近の話題について解説する。
【養成したい人材像と到達目標】
医薬品の構造式から,その医薬品の物性を予想できると共に,それを基に配合変化等,臨床現場で遭遇しうる現象を予想できる。また特に糖鎖関連医薬品に関して,その作用機序が説明できると共に,新規な糖鎖合成法と,新規な糖鎖関連医薬品の分子デザインを考案できる。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】糖化学の基礎 (1) 単糖の種類,表記法,性質による分類講義 
【2】糖化学の基礎 (2)  多糖の種類,表記法  
【3】生体における糖鎖の役割 (1)  エネルギー源としての糖,糖代謝  
【4】生体における糖鎖の役割 (2)  糖鎖を介した分子認識  
【5】糖鎖の合成:化学合成 (1)  グルコシル化反応の基礎,糖供与体と活性化法  
【6】糖鎖の合成:化学合成 (2) 糖鎖合成の実際  
【7】糖鎖の合成:酵素を用いた合成 (1) 糖転移酵素を用いた糖鎖合成  
【8】糖鎖の合成:酵素を用いた合成 (2) 加水分解酵素(グリコシダーゼ)を用いた糖鎖合成  
【9】機能性分子としての環状オリゴ糖 包摂の化学  
【10】環状オリゴ糖と医薬品 包摂現象の医薬品への利用  
【11】キラルプールとしての糖 光学活性な原料としての利用  
【12】創薬と糖 (1) 感染と糖鎖の関わり  
【13】創薬と糖 (2) 免疫と糖鎖の関わり  
【14】創薬と糖 (3) 診断薬と糖鎖の関わり  
【15】機能性材料としての多糖 糖鎖の利用法  
評価方法
試験(80%)・平常点(20%)
教科書
プリント・パワーポイント
参考図書
糖鎖工学,産業調査会バイオテクノロジー情報センター出版
糖鎖生物学入門,Maureen E. Taylor, Kurt Drickamer (著),西村紳一郎,門出健次(監訳),化学同人
備考