徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    ゲノム創薬(Genomic Drug Discovery)

科目番号00030担当教員名宮澤 宏単位1.5単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次3・4年
授業概要
ヒトゲノム解析の結果から誕生した、ゲノム情報をもとに新たな薬をつくるゲノム創薬科学について、基礎となる手法から最先端の現状まで概説する。ゲノムの情報を利用して、新薬のターゲット分子がどのように探索できるか、また有効で副作用の少ない新薬が創出できるかを考えていく。さらに、バイオ医薬品をとりまく現状と取り扱う上での問題点や最新の遺伝子治療、細胞治療や再生医療などの知識と問題点を自ら調べ、その内容を簡潔に発表できる態度を身につける。
到達目標
 組換え体医薬品について、その種類、特色、有用性、安全性を説明できる。
ゲノム情報を利用した創薬であるゲノム創薬の流れについて説明できる。
遺伝子治療や再生医療の原理、方法と手順、現状および倫理的な問題点を概説できる。
バイオインフォマティクスについて概説できる。
医薬品(たとえば分子標的薬)一つの開発の経緯を調べ、それをわかりやすく説明できる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】ゲノム創薬とは:ゲノム創薬の概念、生物製剤について学ぶ
C10(2)3-1,2、C17(3)1-1
講義と質疑教科書12章の最初の4ページを読む。
用語の整理
【2】遺伝子工学の基礎技術:組換えDNA技術の概要を学ぶ。
C9(6)1-1、C9(6)2-1,2,3
講義と質疑教科書4章を読む。
用語の整理
【3】遺伝子機能の解析法:遺伝子機能を解析する方法を修得する。
C15(3)1-3
講義と質疑教科書5章を読む。
用語の整理
【4】バイオ医薬品:代表的な組み換え体医薬品とその特色と有用性、安全性について学ぶ。C17(3)1-1,2,3講義と質疑教科書8章を読む。
用語の整理とここまでの復習
【5】生殖・発生工学:遺伝子工学の医療分野での応用について例を挙げて学ぶ。C9(6)3-2,3,4小テスト
講義と質疑
前回までの復習
教科書6章の113ページまでを読む。
用語の整理
【6】細胞治療・再生医療:再生医療の原理、方法、現状、倫理的問題点を理解する。C17(3)3-1講義と質疑教科書6章の113ページからの部分を読む。
用語の整理
【7】ヒトゲノムの構造と多様性:ヒトゲノムの多様性から薬物の作用発現や副作用などへの遺伝的素因の影響を考慮する。
C17(3)4-1、C9(2)5-1、C15(3)1-1,2
講義と質疑教科書11章を読む。
用語の整理
【8】遺伝子診断とオーダーメイド医療:遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて学ぶ。C17(3)4-3 講義と質疑教科書10章の前半を読む。
用語の整理とここまでの復習
【9】バイオインフォマティクスとゲノム創薬:バイオインフォマティクスについて理解し、ゲノム情報の創薬への利用を学ぶ。
C17(3)4-2,4
小テスト
講義と質疑
前回までの復習
教科書12章の後半を読む
用語の整理
【10】遺伝子治療:遺伝子治療の原理、方法、現状、倫理的問題点を理解する。C17(3)2-1  講義と質疑教科書10章の後半を読む。
課題レポートに取り組む
【11】遺伝子の分子生物学:創薬に必要となる複製、転写、翻訳、組換え、染色体を理解する。講義と質疑教科書2章を読む。
用語の整理
課題レポートに取り組む
【12】細胞の分子生物学:創薬に必要となるシグナル伝達、細胞周期を理解する。講義と質疑教科書3章を読む。
用語の整理
【13】ゲノム創薬のターゲット分子:疾患の発症に関わっている分子について理解し、創薬について考える。講義と質疑プレゼンテーション用課題を行う。
【14】ゲノム創薬研究の実際例(1)調査:一つの分子標的薬について研究開発の過程と適応の現状について調査する。講義と質疑
調査学習
プレゼンテーション用課題を行う。
レジメを作成
【15】ゲノム創薬研究の実際例(2)発表:調査した内容を発表するプレゼンテーション、質疑応答レジメを作成
評価方法
レポート(30%)、プレゼンテーション(40%)、小テスト(20%)、授業態度(10%)により評価する。
教科書
医薬分子生物学 第2版、野島博、南江堂、2010年、ISBN-4524402058
参考図書
コンパス分子生物学—創薬・オーダーメイド医療に向けて−、荒牧弘範、大戸茂弘編集、南江堂、2010年、ISBN:4524402656
ゲノム医学からゲノム医療へ、中村祐輔著、羊土社、ISBN:4897064767
ゲノム創薬、田沼靖一編、化学同人、ISBN:4759807424
分子標的薬—開発への新たなる挑戦—、岡野栄之、岩坪威、佐谷秀行編集、羊土社、ISBN:4758102971
備考
4月〜5月前半の間の10回は2時限連続講義として開講する。その後は、週に1回ずつになるが、詳細な情報は追って知らせる。
3年次までの生化学、薬理学、化学療法学の内容をよく復習しておくこと。