徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    比較考古学

科目番号00117担当教員名大久保 徹也単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次3年〜
授業概要
(概要)
縄文時代後期〜奈良時代の特徴的な塩生産技術−土器製塩法−を例にこうしたことを検討する。塩生産は,農耕を含めた生産活動諸部門一般の中で、生産・流通・消費の各局面の様相を考古資料から一貫して追求することがある程度まで可能な分野だ。また塩生産は一見地味な部門のように見えるが、直接摂取や食品加工、ある種の家畜飼育や工業用など幅広い需要がある。たとえば律令国家が「調」・「庸」などの収取制度を通じて膨大な塩の備蓄を図ったことにみられるように塩は穀物や鉄と並んで社会の基幹的な生産物のひとつである。そうした性格ゆえに塩の生産および流通の形態は各時代の社会組織の特質が鋭敏に反映して大きく変化する。それだけに生業活動の形態と社会組織の相関を考察する好例と云うことができる。
(目標)
例示する一つの生産部門−土器製塩法−を通じて、考古資料−遺跡・遺物−から必要な情報・・例えば生産技術の復原や生産組織の推定・・を読み取る手法を確認する
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】生産活動の考古学的アプローチ講義 
【2】土器製塩技術の構成と特質  
【3】縄文時代の土器製塩その1消長・分布・遺跡の構造  
【4】縄文時代の土器製塩その2生産の背景  
【5】弥生時代の土器製塩その1遺跡の構造  
【6】弥生時代の土器製塩その2消長と分布その1  
【7】弥生時代の土器製塩その3消長と分布その2・生産の背景・流通の様相  
【8】古墳時代前期の土器製塩その1消長と分布 特に技術波及  
【9】古墳時代前期の土器製塩その2技術波及の背景・流通の様相  
【10】古墳時代中期の土器製塩 新たな技術系譜とその背景 流通の変化  
【11】古墳時代後期〜飛鳥時代の土器製塩その1消長・分布・遺跡構造  
【12】古墳時代後期^飛鳥時代の土器製塩その2塩生産の再編とその背景  
【13】土器製塩法の終焉と製塩技術の革新 土器製塩の終焉時期と大規模製塩技術  
【14】(補論)律令期の塩生産/流通 調庸塩の収取と塩生産・流通の様相  
【15】まとめ  
評価方法
期末試験で単位認定をおこなう。なお出席回数が不足した場合は原則として期末試験受験を認めない。従って単位認定はできないこととなるので注意して欲しい。備考欄参照
教科書
参考図書
備考
講義回数の1/3以上欠席で、単位不認定とするので注意されたい。やむを得ない事由で欠席の場合は、事前もしくは事後速やかに(概ね次回講義以前)申し出ること。
また20分以上の遅刻は出席と見なさない。