徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    有機精密構造解析化学 (Organic Structural Chemistry)

科目番号10025担当教員名山口 健太郎単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次1,2,3,4
授業概要
【専門領域分野】医薬品開発・高度医療分野
【授業概要】医薬品開発において、分子構造に関する精密な情報は欠かすことはできない。精密な構造解析を実施する物理分析手法はNMR,X線解析および質量分析等の先端機器分析を中心に発展し、現在では複雑な生体分子にまで適用されている。本講義ではこれら大型機器分析による精密分析及び構造解析に焦点を絞り、試料調整や具体的な測定手順、および解析結果の解釈についての詳細を学ぶ。さらに薬学領域における大型機器を用いた超分子系有機化合物の実際の構造解析について系統的に理解を深める。
【養成したい人材像と履修目標】
基礎薬学分野において、創薬開発ならびに高度医療への応用につながる最先端の機器分析を詳細に学ぶと共に、その研究成果を挙げ,将来国際的な活動が期待できる指導的な人材の育成を目指す。
【関連授業科目および連携】
「機能性分子設計学」「機能性分子設計学」:官能基の物理化学的性質、骨格の立体構造、分子間相互 作用の理解に基づく生理活性物質や機能性材料の分子設計の手法、およびその生理活性、機能の発現メカニズムを学ぶ「機能性分子設計学」は、本授業の内容 に密接に関連しており、これと連携することによって、精密な動的過程を含め原子分解能で分子挙動の解析を行う先端分子科学を学ぶことができる。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】構造解析概論 先端機器分析の紹介、多岐にわたる応用分析法 山口講義 
【2】応用電子分光学 基本的分光法の原理から先端複合分析装置の概要 山口  
【3】固体NMR分光(1) 固体試料を対象としたNMR理論   
【4】固体NMR分光(2) 動的過程の解明への応用   
【5】X線結晶解析(1) 粉末X線回折から単結晶まで概要 山口  
【6】X線結晶解析(2) 解析結果の解釈および液相、気相における構造との比較 山口  
【7】溶液質量分析(1) 溶液イオン化法および分離手法との連結 山口  
【8】溶液質量分析(2) 動的溶液動態の解明への応用 山口  
【9】解析手法の総括 試料と分析法の適合性および精度に関する問題点 山口  
【10】超分子構造解析(1) 自己組織的分子集合による超分子について   
【11】超分子構造解析(2) 超分子構造解析の一般法   
【12】超分子構造解析(3) 機能性分子球の構造解析例   
【13】超分子構造解析(4) 籠形超分子の構造解析例   
【14】超分子構造解析(5) 分子運動による機能を備えた分子の解析   
【15】機器分析の未来 大型機器分析の融合と高速精密有機構造解析の未来を探る 山口  
評価方法
課題レポートおよび出席点(60%)討論および授業態度(40%)
教科書
特に指定しない。
参考図書
分子構造解析 山口健太郎 裳華房 ISBN -978-4-7853-3223-5 有機質量分析 山口健太郎 共立出版 ISBN-4-320-04385-5 この他、必要に応じて適宜プリントを配布
備考
授業計画の数項目を外部講師に依頼することがある。