徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    地域考古学特別研究�� [Resarch on Archaeology��(for Chlonological Study-Stratigraphy and Typology)]

科目番号10354担当教員名大久保　徹也単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次1
授業概要
（前期の課題）考古学研究上、最初の基礎的で重要な資料操作手続きは資料の年代比定である。関係する一群の資料の相対的な新旧の関係を判定する、すなわち編年作業である。考古学が歴史学研究の一翼を担い時間経過の中で発生する変化に注目し、その背景・要因の考究に進む以上、当然といえる。本研究では考古資料の年代比定（編年）論をめぐる学説を点検し、その特性と課題を確認する。換言すれば型式学（タイポロジー）の再検討である。しばしば型式学はその一部作業（仮説設定）のみを取り出されその限界が指摘されてきたが、本来は仮説提示と検証、二つの過程を一体的に検討すべきものである。前者はもちろん考古資料そのものの形態的特長・材質・製作手法の総合的な観察が基礎になるし、後者仮説の検証は主として対象資料の出土状況（＝遺跡における埋没状態　換言すれば遺跡形成状況）の面から進められることになる。したがって遺跡・遺物に対する幅広い目配りと周到な観察が不可欠であることにも注意を向けてもらいたい。
到達目標
（前期の目標）論文作成に向けてあらためて『知識』として考古学研究の基礎、型式学（タイポロジー）的研究法の特質と課題を理解し、自らの研究に適切に応用する『態度』と能力（『技能』）を習得する。全体を通じて論理的な『思考』能力の涵養
現代社会の各所に蔓延するたとえば“表層的かつ形骸的な”型式を踏襲することだけに囚われてしまうような貧しい発想から距離をおき、かつそうした指示を相対化し、その駆逐に努力できる広い視野と新鮮な感性に基づく豊かな次世代の担い手が育つことを期待したい。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】初期の型式学　モンテリウスを読むその１論文講読課題論文精読　ノート作成　報告レジュメ作成
大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【2】初期の型式学　モンテリウスを読むその２論文講読大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること（大学院後期課程学生にこんなことを指示するのは全くナンセンスだが、経験上知悉しているとおり3時間程度／日が最低限度であろうか）
【3】初期の型式学　モンテリウスを読むその３論文講読課題論文精読　ノート作成　報告レジュメ作成　「初期型式学」ミニレポート作成（大学院後期課程学生にこんなことを指示するのは全くナンセンスだが、経験上知悉しているとおり3時間程度／日が最低限度であろうか）
【4】近藤義郎　原始資料論を読むその１論文講読　レポート講評大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【5】近藤義郎　原始資料論を読むその２論文講読大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【6】近藤義郎　原始資料論を読むその３論文講読課題論文精読　ノート作成　報告レジュメ作成「原始史料論」ミニレポート作成（大学院後期課程学生にこんなことを指示するのは全くナンセンスだが、経験上知悉しているとおり3時間程度／日が最低限度であろうか）
【7】小林行雄の様式論　初期構想とその背景論文講読　レポート講評大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【8】小林行雄の様式論　図解考古学辞典を読む論文講読大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【9】概念の整理　型式　形式（器種）様式　系統１論文講読大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【10】概念の整理　型式　形式（器種）様式　系統２論文講読大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【11】山内清男の様式論　縄文土器の大別と細別１論文講読大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【12】山内清男の様式論　縄文土器の大別と細別２論文講読課題論文精読　ノート作成　報告レジュメ作成「様式論」ミニレポート作成（大学院後期課程学生にこんなことを指示するのは全くナンセンスだが、経験上知悉しているとおり3時間程度／日が最低限度であろうか）
【13】層位学の原点とその展開１論文講読レポート講評大学院生に所要時間を指示するのはナンセンスである自己研鑽上必要時間を確保すること
【14】層位学の原点とその展開２論文講読課題論文精読　ノート作成　報告レジュメ作成　層位学ミニレポート作成（大学院後期課程学生にこんなことを指示するのは全くナンセンスだが、経験上知悉しているとおり3時間程度／日が最低限度であろうか）
【15】まとめレポート講評および総評　
評価方法
レポート
教科書
なし
参考図書
モンテリウス「研究法」、近藤義郎「原始資料論」、小林行雄「様式論」、山内清男「縄文土器の大別と細別」、日本考古学を学ぶ１所収関係論文　岩波講座日本考古学「研究法」以上はただちに入手しておくこと。所在等不明な場合は問い合わせられたい。　　　
備考
原則として月曜日午後在室。ただし調査指導などの理由により学外に出ることもあるので、質問等がある場合は事前にメールでアポをとることが奨める。　　　　連絡先→tokubo@me.com
＊前職において12年間、考古学研究・調査に携わってきた。またその過程で調査指導の機会や職務外の学会活動における報告・討議の機会も幸いにして多く得ることができた。しかし職務内容としてかかる「特別研究」と全く一致する内容はない、学会活動における報告／討議は後期課程の当該科目に相当程度近似する性質を有するがこれは所務として携わったものではない。故に厳密には本科目に係る実務経験はないということになる。研究者の「卵」たる後期課程学生には当然理解されると考える。