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	徳島文理大学短期大学部

【科目名】日本語文法概説B（Outline of Japanese Grammar B）

科目番号	10355	担当教員名	青木　毅	単位	2単位

科目群	専門	必修・選択	選択	開講期	後期	対象年次	1年

授業概要
Ａ(前期)で学習したことをふまえて、兼好の『徒然草』を読解する。Ｂ(後期)では、作品の文脈に即してより具体的かつ総合的に古典文法を学ぶ。科目の性質上、作品の鑑賞などは最小限にとどめ、あくまで文法学習を目的として読んでいく。
到達目標
①古典を読解する上で必要不可欠な文法および文献学的な知識を身につける。 ②古典に描かれている社会についての関心を深める。 ③文法の知識を、単なる知識として終わらせず、作品理解に生かせるようになる。 ④古代中世の社会の論理と現代社会の論理との相違を理解する。

授業計画		授業形態	授業時間外学習
【1】	『徒然草』の伝本について	講義と質疑応答	注釈書を調べて、教科書本文（第47段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、古典文学における伝本についてノートにまとめる。（60分）
【2】	『徒然草』の成立と作者兼好について	講義と質疑応答	注釈書を調べて、教科書本文（第25段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、古典文学における成立時期の推定方法についてノートにまとめる。（60分）
【3】	序段「つれづれなるままに」 12段「同じ心ならん人と」（「む」の用法）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第12段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、『徒然草』における「つれづれ」の意味についてノートにまとめる。（60分）
【4】	41段「五月五日,賀茂の競馬を」 49段「老来りて」（無常の自覚）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第41･49段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、作者兼好の言う〈無常の自覚〉についてノートにまとめる。（60分）
【5】	58段「道心あらば」 59段「大事を思ひ立たん人は」（出家のすすめ）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第58･59段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、作者兼好の言う〈出家のすすめ〉の意図についてノートにまとめる。（60分）
【6】	50段「応長のころ」 73段「世に語り伝ふる事」（中世と都市伝説）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第50･73段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、世の中に蔓延する「虚言(そらごと)」の対処方法についてノートにまとめる。（60分）
【7】	32段「九月二十日のころ」 104段「荒れたる宿の、人目なきに」（作者の視点）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第32･104段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、『徒然草』における作者の視点ついてノートにまとめる。（60分）
【8】	135段「資季大納言入道」 136段「くすし篤成」（中世となぞなぞ）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第135･136段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、135段に見られるなぞなぞについて各自の解答をノートに記載する。（60分）
【9】	137段「花は盛りに」(前半)　（自然観賞のしかた）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第137段前半）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、｢よき人｣と｢よからぬ人｣の自然観賞のしかたについてノートにまとめる。（60分）
【10】	137段「花は盛りに」(後半)　（祭見物と無常）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第137段後半）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、｢よき人｣と｢よからぬ人｣の祭見物のしかたについてノートにまとめる。（60分）
【11】	141段「悲田院堯蓮上人は」 142段「心なしと見ゆる者も」（兼好の人物評価①）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第141･142段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、作者兼好の人物評価の特徴についてノートにまとめる。（60分）
【12】	107段「女の物いひかけたる返事」 190段「妻といふものこそ」（兼好の女性観）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第107･190段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、作者兼好の女性観についてノートにまとめる。（60分）
【13】	60段「真乗院に、盛親僧都とて」 184段「相模守時頼の母は」（兼好の人物評価②）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第60･184段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、作者兼好の人物評価の特徴についてノートにまとめる。（60分）
【14】	150段「能をつかんとする人」 167段「一道にたづさはる人」168段「年老いたる人の」　（兼好の人生訓①）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第150･167･168段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、作者兼好の人生訓の特徴についてノートにまとめる。（60分）
【15】	188段「ある者、子を法師になして」（兼好の人生訓②）	教科書の講読と文法事項の解説	注釈書を調べて、教科書本文（第188段）の内容を把握しておく。（30分）授業内容をふまえて、作者兼好の人生訓の特徴についてノートにまとめる。（60分）

評価方法
授業への取り組み方（40％）、筆記試験（60％）試験および課題に対するフィードバックは、基本的に対面の授業時に行うが、必要に応じて「クラスルーム」も利用する。
教科書
『徒然草［校註］』（日本語文法概説Ａと同一）
参考図書
新編日本古典文学全集（小学館）、新潮日本古典集成（新潮社）等のほか、適宜授業時に提示する。

備考
オフィスアワー：金曜・３講時・研究棟615研究室（質問等を受け付けます）科目ナンバー：4ANG102L 本学以外の実務経験なし