徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    日本文学特講Ａ��(Japanese Literature AI　(Advanced Course))

科目番号10499担当教員名佐々木　亨単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次1年〜
授業概要
(授業目的・方針 等)
【概要】高校の国語科教材や大学入試の出典として扱われる古典作品を用いて、思索を深める訓練を行う。高校生に気付かせようとする主題に対して、それ以外の解釈を模索しつつ読みの可能性を追求する。
到達目標
代表作品における文学史的な知識をしっかりと獲得し、作品の解釈を深めるべく思考を巡らし、思索の結果を自分の表現で纏めることが出来る。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】ガイダンス　
古典と近代文学を分け隔てているものとは		講義予習 坪内逍遙『小説神髄』の文学史的意義について調べておく。
復習 短歌等短詩文で文語表現が永続する理由を纏める。
共に授業時間を要す。
【2】常識を疑うべく微妙な表現に注目しよう
『伊勢物語』「筒井筒」		講義と質疑応答予習 新編全集『伊勢物語』125頁から127頁までを複写して読み込んでおく。
復習 注目した表現を吟味することによって、新たに見えてくるニュアンスを纏める。
共に授業時間を要す。
【3】国風文化の隆盛を担った存在達
『枕草子』「清涼殿の丑寅の隅の」		同上予習 新編全集『枕草子』49頁から56頁までを複写して読み込んでおく。
復習 国風文化を推進するための方策を作品本文より読み解いて纏めておく。
共に授業時間を要す。
【4】仏は誰のために
『正法眼蔵』三ノ三と『歎異抄』第一部ノ三		同上予習 新編全集『正法眼蔵』399頁から401頁、『歎異抄』539頁・540頁を複写して読み込んでおく。
復習 鎌倉新仏教が当時の憂き世を席巻した理由を纏める。
共に授業時間を要す。
【5】同一スポットはどう描き分けられているか
『海道記』、『東関紀行』、『十六夜日記』における薩埵峠近辺		同上予習 新編全集『海道記』4651『東関紀行』129頁から133頁『十六夜日記』頁を複写して、各作品の成立時期と特徴を調べておく。
復習 鎌倉時代の街道往来が顕著化した理由について理解を深める。
共に授業時間を要す。
【6】隠者の境遇
『方丈記』の「ゆく河」と「我が過去」		同上予習 新編全集『方丈記』15・16頁、27・28頁を複写して、作者の生涯を調べておく。　　
復習 長明の人生観を考察し、それに共感するのはどのような人々であったか纏める。
共に授業時間を要す。
【7】冷笑する兼好
『徒然草』八十九段と二百三十六段		同上予習 新編全集『徒然草』151・152頁、263・264頁を複写して、作品の成立年代を調べておく。
復習 作者による皮肉の対象について、その理由について纏める。
共に授業時間を要す。
【8】徒然草』は何故古典の代表作となったか
『徒然草』序段と二百四十三段		同上予習 新編全集『徒然草』81頁、272・273頁を複写して、冒頭と最終に配された理由を推定する。
復習 あやしくも「ものぐるほし」く綴った作者の心情を纏める。
共に授業時間数を要す。
【9】「一寸法師」について―御伽草子と絵本―
出郷・仕官・姫を得る計略・打出の小槌の用い方を巡って		同上予習 新編全集『室町物語草子集』244頁から252頁を複写し、原稿の絵本との違いを確認する。
復習 「一寸法師」における知謀と修練について纏める。
共に授業時間数を要す。
【10】『平家物語』の冒頭と巻十二最終話
栄華のはかなさ、無常の描写態度		同上予習 新編全集『平家物語』��19・20頁、同��522から528頁を複写して、相互の関連について考察する。
復習 無常が人々の心を捉えた理由を纏めてみる。
共に授業時間数を要す。
【11】『平家物語』と『義経記』
対平家戦の記事を比較を通して		同上予習 新編全集『平家物語』��373〜389頁、『義経記』162から165頁を複写し、記述の違いを確認する。
復習 両作が語ろうとするテーマの違いと共通性を纏める。
共に授業時間数を要す。
【12】説話文学とは
『宇治拾遺物語』巻一の十二と『十訓抄』巻四の序と四		同上予習 新編全集『宇治拾遺物語』45・46頁、『十訓抄』147・148頁、160・161頁を複写して、何を伝えようとした説話かを考える。
復習 説話が持つ懐の深さ、及び教訓に込められた複合性について纏める。
共に授業時間数を要す。
【13】発句の推敲
『おくのほそ道』「立石寺」		同上予習 新編全集『松尾芭蕉集』��276頁、同��102・103頁を複写して、推敲の課程を辿る。
復習 紀行文に伴う句作の深化について纏める。
共に授業時間数を要す。
【14】主題の検証
『世間胸算用』巻三の三を巡って		同上予習 新編全集『井原西鶴集』��408頁から413頁を複写して、テーマを考えておく。
復習 自分が設定したテーマと全く異なるテーマを中心にして纏めてみる。
共に授業時間数を要す。
【15】まとめ
古典教材が持つ可能性		講義予習 取り上げた作品を用いて指導案を作成してみる。
復習 指導案の推敲
共に授業時間数を要す。
評価方法
適宜指示する課題の提出状況、及び発言内容
提出課題に対する添削、及び講評を添えての返却をフィードバックとする。
教科書
上記の各文献の該当箇所
参考図書
その都度指示する。
備考
質問等は、木曜日の講義終了後に７号館６階611研究室にて受け付ける。
実務経験なし。