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	徳島文理大学短期大学部

【科目名】工業材料(Industrial Materials)

科目番号	10639	担当教員名	梶山　博司	単位	2単位

科目群	専門	必修・選択	選択	開講期	前期	対象年次	2年

授業概要
工業材料は、金属とその合金、セラミックスとガラス、ポリマーおよび複合材料の4つに分類できることを認識する。分類されたこれらの材料の性質、価格および入手しやすさを通して、代替できるかを議論し、設計に役立てる。次に、これらの材料の物理的および機械的性質を把握し、それらを明確に分類する。さらに、地球資源の有効な利用を可能にする最軽量材料の選択という新しい設計概念を提示し、具体的な材料を通してどの材料が有効かを示し、複合材料の重要性を認識する。最後に、金属材料の平衡状態図の概念を理解し、鉄-炭素二元系平衡状態図に重要性を、その組織や性質を通して理解する。
到達目標
①知識（理解）：工業材料は、4つに分類されることを理解する。 ②態度（関心・意欲）：分類されたこれらの材料の物理的、機械的特性を認識し、設計に応用できるようにする。 ③技能（表現）：有限な地球資源の有効な材料選択に関する設計概念を体得する。さらに、複合材料の重要性を認識する。 ④思考・判断：金属材料の各種の平衡状態図を理解し、特に重要な鉄-炭素二元系平衡状態図を覚え、生じる組織の名称やその機械的性質を理解し、設計に利用できるようにする。

授業計画		授業形態	授業時間外学習
【1】	イントロダクション：失敗に学ぶ。工業材料の宿命と役割	・必要なプリントの配布・講義形式	・材料の性質や性能に起因する失敗事例を調べてみよう。（90分）
【2】	機械設計の基本思想：[六本木回転ドア死亡事故に学ぶ」　、本質安全と制御安全の違い	・必要なプリントの配布・講義形式・小テスト	・機械設計でもっとも大切なことは何か、考える。（90分）
【3】	・材料とは、物質とは。材料と物質の違い金属の性質1:金属材料バルク材料の性質２：金属材料	・必要なプリントの配布・講義形式	・半導体材料の用途について調べる（90分）
【4】	金属の性質２：金属の分類、結晶構造	・必要なプリントの配布・講義形式	・絶縁体材料の用途について調べる（90分）（90分）
【5】	金属の性質３：合金、金属の強度	・必要なプリントの配布・講義形式	・高分子材料の性質について　を理解する。（90分）・
【6】	金属の性質４:転位と再結晶	・必要なプリントの配布・講義形式	・鉄と鋼の特徴、用途を理解する。（90分）
【7】	金属の相1:平衡状態と相律	・必要なプリントの配布・講義形式	・弾性と塑性、変形について理解する。（90分）
【8】	金属の相２:金属の状態図	・必要なプリントの配布・講義形式・	・薄膜材料の性質を理解する。（90分）
【9】	金属の相２:金属中の拡散	・必要なプリントの配布・講義形式、演習・	・薄膜の引張圧縮応力を復習する。（90分）
【10】	金属の組織：の性質と用途	・必要なプリントの配布・講義形式、まとめの演習	・金属合金の性質、用途についてを復習する。（90分）
【11】	金属の熱処理１：焼なまし、焼きならし	・教科書利用・講義形式・小テスト	・教科書 p.1-7から1-9を熟読する。（90分）
【12】	金属の熱処理２：焼入れ、焼戻し、鍛造	・教科書利用・講義形式	・教科書 p.1-9から1-10を熟読する。・全率固溶体を理解する。（90分）
【13】	鉄-炭素二元系合金の状態図	・教科書利用・講義形式	・教科書 p.1-10から1-14を熟読る。・共晶反応を理解する。（90分）
【14】	鋼の性質１：　オーステナイト鋼、強靭鋼、高張力鋼、ハイス鋼	・教科書利用・講義形式	・教科書 p.4-1から4-10を熟読する。・鉄鋼の創製を理解する。（90分）
【15】	鋼の性質２：　低温脆性破壊	・教科書利用・講義形式、まとめの演習	・教科書 p.4-10から4-14を熟読す　る。（90分）・温度による組織変化を理解する。・小テスト、演習の理解

評価方法
試験で90％で評価する。
教科書
「総説　機械材料」落合　泰著　理工学社　1700円
参考図書
「材料工学入門-正しい材料選択のために-」M.F.Ashby and D.R.H.Jones著　堀内良、金子純一、大塚正久訳　内田老鶴圃

備考
オフィスアワー：月曜日５講時実務経験：１９８２年～２００１年まで企業（日立製作所）で、２００１年～２０１２年まで大学（広島大学、東京大学）において、有機・無機材料の合成、物性解析に関する研究に従事。