徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    電気工学実験 - Electrical Engineering Laboratory Practicum

科目番号10814担当教員名本田　道隆単位1単位
科目群専門必修・選択必修開講期前期 対象年次2年
授業概要
医用機器を安全に取り扱い機能や構成を理解して医療に活用するには電気電子工学の基礎的な知識、換言すれば診療放射線技師の当該分野での常識を身に付けておくことが不可欠である。　そのため、講義で説明した電気工学に関する様々な物理現象やその理論背景をこの電気工学実験で確認し、目で見て触って理解することにより電気工学の基礎的な知見を深めることを目的とする。　この実験ではチームを組んで実験を行い、情報や知識を共有することによってさらなる理解を深める。また、プレゼンテーションや報告書などの基礎的な訓練も同時に行い、様々な視点から理解を深めることも意図する。
到達目標
�　｜亮院Т靄榲�な電気回路の機能や動作が説明できるとともに、電流や電圧など基本物理量の計測結果を分析してそれを回路理論に基づいて説明することができる。　
�� 態度：チームワークの重要性を理解するとともに、協力的な活動が行える。さらに、課題を解決するための方策を協力して策定できる。
�� 技能：電気回路に関連する計測器や支援ツールの基本的な使用方法を身につけ、それを使用して目的とする電気回路の機能や性能を確認することができる。　またプレゼンテーションをわかりやすくする基本手法を説明できる。
�� 思考・判断：医用機器を安全かつ効率よく医療に使うための基本機能や構成についての条件を電気工学の立場から説明でき、回路の動作や作用から正常と異常の状態をある程度判断できる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】（前半）ガイダンス、チーム形成　　(後半）マルチメータによる抵抗値測定とデータ分析の方法
・計測の基礎実習を行う。　・コンピュータ操作、特にExcelによるデータ記録とPPTによる資料作成の基礎的な実習を行う。		講義・計測実験　グループワーク　実験ガイダンスを十分読み実験目的と方法を理解する。特に安全に実験を進めるためにすべきこと・してはならないことを熟知する。
【2】直流電圧・電流計測による抵抗値測定とデータ分析
・ブレッドボードおよび直流電源の扱い方を実習する。　・抵抗の間接測定とその計測誤差推定方法について分析実習を行う。		講義・回路設計演習・計測実験　グループワーク実験ガイダンスを十分読み実験目的と方法を理解する。
【3】交流電圧・電流計測による抵抗値測定とデータ分析
・オシロスコープの使用方法（特にキャリブレーションと操作）を実習で学ぶ。　・ファンクションジェネレータを用いて交流電圧と交流電流を計測し抵抗の間接測定と結果分析を行う。		講義・回路設計演習・計測実験　グループワーク実験ガイダンスおよび補足資料（オシロスコープなどの操作方法）を十分読んで実験が円滑に進められる知見を得ること。
【4】直流回路実験検証１　
・課題で示された抵抗網の理論的な合成抵抗を計算し、それを実験で検証する。		講義・計測実験と検証　グループワーク実験ガイダンスを十分読み、直流回路計算の復習を行うこと。
【5】直流回路実験検証２　
・課題で示された電位や電流の理論計算を行い、それを実験で検証する。		実験とデータ分析演習　グループワーク実験ガイダンスを十分読み、直流回路計算の復習を行うこと。
【6】直流回路実験の総括と資料作成
・追加実験による検証データ強化、およびデータの整理と分かりやすい発表資料の作成を行う。		実験とデータ分析・説明資料作成演習　グループワーク　分かりやすい発表を想定し実践できるようにパワーポイントなどの機能を確認する。また図表の書き方ルールを確実に頭に入れる。
【7】これまでの実験結果の報告会　（全チームがPPTによるプレゼンテーションを行う）
・一人一役以上を厳守する　・質疑応答を必ず行う　・教員もしくは上級生（SAなど）がコメントを入れて評価する。		チーム発表および質疑他チームによる分かりやすかった発表や下手な発表を振り返り、なぜそうなったかを十分吟味して次の発表に備える知見をもつこと。また自チームの実験結果をレポートにまとめる。
【8】交流回路実験確認１　
・ガイダンスに記載した基準RC回路の交流周波数に応じた振幅特性と位相特性の計測を行い、理論計算と一致することを確認する。		講義・回路設計演習　グループワーク　実験ガイダンスを十分読み、交流回路計算の復習を行うこと。
【9】交流回路実験確認２　
・各チーム課題回路の交流周波数に応じた振幅特性と位相特性の理論計算を行うとともに実験で実測し理論と計測値が一致することを検証する。		実験とデータ分析演習　グループワーク　実験ガイダンスを十分読み、交流回路計算の復習を行うこと。
【10】交流回路実験確認３　
・各チーム課題回路において共振特性の理論計算を行うとともに実験で実測し理論と計測値が一致することを検証する。　・次回の発表に備えた資料作成を行う。		実験とデータ分析・説明資料作成演習　グループワーク　実験ガイダンスを十分読み、共振回路計算の復習を行う。　さらに分かりやすい発表方法を事前検討する。
【11】これまでの実験結果の報告会　（全チームがPPTによるプレゼンテーションを行う）
・一人一役以上を厳守する　・質疑応答を必ず行う　・教員もしくは上級生（SAなど）がコメントを入れて評価する。		チーム発表および質疑他チームによる分かりやすかった発表や下手な発表を振り返り、なぜそうなったかを十分吟味して次の発表に備える知見をもつこと。
また自チームの実験結果をレポートにまとめる。
【12】CR回路の過渡応答特性測定
・方形波入力に応じた出力波形の過渡特性を計測する。　・時定数を変化させたときの特性変化について理論検証を行う。		講義・計測実験　グループワーク　実験ガイダンスを十分読み、CRフィルタ回路の復習を行うこと。
【13】CR回路の正弦波周波数応答特性計測
・正弦波入力に応じた出力波形の振幅特性を計測する。　・時定数が同じならCとRの値の組み合わせを変えても特性に変化が生じないことを確認する。		実験とデータ分析演習　グループワーク　実験ガイダンスを十分読み、CRフィルタ回路の復習を行うこと。
【14】CR回路の時定数変化に応じた遮断周波数の計測
・遮断周波数と時定数の明確な関係式を実験で導き理論的にも検証する。　・発表資料の作成を行う。		実験とデータ分析・説明資料作成演習　グループワーク　実験ガイダンスを十分読み、遮断周波数の復習を行うこと。
【15】総合報告会
・一人一役以上を厳守する　・質疑応答を必ず行う　・教員もしくは上級生（SAなど）がコメントを入れて評価する。		チーム発表および質疑全実験を振り返り、実験により得られた知見を整理する。また自チームの実験結果をレポートにまとめる。
評価方法
自チームで行った回路技術や成果・考察に関する個人レポート（75％）　チームワークの取り組み姿勢（10％）　実験態様の教員総合評価（15％）で評価する。
教科書
電子工学実験ガイダンスを配布する。
さらに「電気工学」で配布したプリント等を活用すると実験内容を効率よく理解できるので毎回持参のこと。
参考図書
富永孝宏他5名，「診療放射線基礎テキストシリーズ　医用工学」共立出版
備考
授業計画の1項目につき、2コマ連続して授業を行い実験は2名(本田・西村)で担当する。
�．�フィスアワーは月曜の5講時および火曜日の5講時とします。質問があれば教員室に来て下さい。
��1980年〜2003年　株式会社東芝(画像診断機器開発部門）での研究開発・設計・臨床試験等の実務経験