徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    基礎有機化学2(Fundamental Organic Chemistry 2)

科目番号11605担当教員名江角 朋之単位1.5単位
科目群専門必修・選択必修開講期後期 対象年次24カリ1年
授業概要
我々の体はタンパク質や核酸をはじめとする有機分子で作られている、また、体を動かすために必要な糖、脂質、アミノ酸、ビタミン類や多くの医薬品も有機分子である。従って、我々の体がどのように動き、どのような原因で病気になるのか、医薬品が我々の体にどのように作用して病気を治すのか、と言ったことを理解する上で、有機化学の知識は重要なツールとなってくる。また、医薬品をいかに安く大量に供給するかという点で、有機合成の果たす役割は大きい。従って、将来薬を扱う職業を目指す薬学生にとって有機化学を学び、応用できるようになることは最も重要なことの一つである。本講義ではアルケンの基本反応、有機化合物の立体構造の基礎について学ぶ。
到達目標
炭化水素の性質と反応性を説明できる。反応性と選択性を立体化学から記述できる。炭素―炭素結合の生成と開裂について説明できる。立体配置と立体配座を透視図、ニューマン投影式、フィッシャー法などで説明できる。(知識・理解)[DP5]
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】アルケン、アルキンの構造(幾何異性体)、IUPAC命名法講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【2】シクロアルケンの構造、ポリアルケン(共役ジエン)の構造と化学的性質(電子の非局在化、共鳴構造)IUPAC命名法講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【3】反応とエネルギー、二重結合の反応性、求電子付加反応(ハロゲン化水素の付加反応、Markovnikov則、カルボカチオンの安定性、メソメリー効果/超共役)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【4】求電子付加反応(水和反応、ハロゲン付加反応、接触還元反応、Birch還元)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【5】求電子付加反応(オスミレーション(ジヒドロキシル化反応)、ヒドロホウ素化反応)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【6】求電子付加反応(エポキシ化反応、オゾン分解反応)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【7】不斉(キラリティー)、不斉中心、立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー、エピマー、メソ化合物、幾何異性体、軸不斉、面不斉、プロキラルな分子)、ラセミ体、R/S表記講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【8】身の回りのキラル化合物(アミノ酸、糖)、アルジトール、アノマー異性体、Fisher投影式、D/L表記講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【9】キラル化合物の物理的・化学的性質(融点、沸点、溶解度、酸性度、解離度、旋光性、化学反応性)、旋光度(電場と磁場、平面偏光、偏光子、右旋性、左旋性)旋光度計の仕組み、比旋光度、キラル化合物の存在比(旋光度を用いた計算)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【10】講義と演習1(軌道を用いた反応の理解、立体特異性、位置選択性:ハロゲン化水素の付加反応、水和反応、ハロゲン付加反応)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【11】講義と演習2(軌道を用いた反応の理解、立体特異性、位置選択性:ジヒドロキシル化反応、ヒドロホウ素化反応、接触還元)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【12】講義と演習3(軌道を用いた反応の理解、立体特異性、位置選択性:Birch還元、エポキシ化反応、オゾン分解反応)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【13】講義と演習4(Fisher投影式、D/L表記、絶対配置(R/S表記)等)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【14】講義と演習5(旋光度を利用したキラル化合物混合溶液の濃度計算等)講義と演習教科の該当部分を読む。(予習:30分)
講義毎に配布する復習問題。(復習:60分)
【15】講義と演習6(まとめの演習)講義と演習10-14回までの復習問題をもう一度解いてみて自分がわからない所をはっきりさせておく。(予習:
30)
講義中の演習問題で解けなかった所をもう一度解き直す。(復習:60分)
評価方法
定期試験(70%)およびノート提出(10% x 3回 = 30%)により評価する。
定期試験に対する解説・講評等は対面で行う。ノート提出に対する評価等はノートの返却によって行う。
教科書
ブラウン・プーン『基本有機化学(第3版)』、ブラウン・プーン著、池田正澄・奥山格監訳、廣川書店、2006年、ISBN-978-4-567-23491-7。
参考図書
1)マクマリー有機化学(第9版)(上・中・下)、マクマリー著、伊東椒・児玉三明・荻野敏夫・深沢義正・通元夫 訳、東京化学同人、ISBN-978-4-8079-0912-4、978-4-8079-0913-1、978-4-8079-0914-8。
2)ソロモンの新有機化学(第11版)I、II、T. W. G. Solomons 著、池田正澄ら訳、廣川書店、ISBN-978-4-5672-3506-8、978-4-5672-3507-5。
3)ボルハルト・ショアー現代有機化学(第8版)(上、下)、K. P. C. Vollhardt、N. E. Schore 著、古賀憲司ら訳、化学同人、ISBN-978-4-7598-2029-4、978-4-7598-2030-0。
4)ジョーンズ有機化学(第5版)(上、下)、M. Jones, Jr.、S. A. Fleming著、奈良坂紘一ら訳、東京化学同人、ISBN-978-4-8079-0893-6、978-4-8079-0894-3。
5)ウォーレン有機化学(第1版)(上、下)、S. Warren ら著、野依良治ら訳、東京化学同人、ISBN-978-4-8079-0568-3、978-4-8079-0569-0。
備考
本科目に関連の強い項目
C-1, C-4

対応カリキュラム学修目標
C-3-1-1), 2) C-3-2-1), 2), 3) C-3-3-1), 2)               

DP配分
DP1, DP2, DP3, DP4, DP5, DP6, DP7, DP8, DP9, DP10
0.0, 0.0, 0.0, 0.0, 1.5, 0.0, 0.0, 0.0, 0.0, 0.0
香川薬学部の10のディプロマポリシーへの寄与の度合いに基づき、当該科目の単位数を按分(DP1〜10の合計が担当科目の単位数となる)。

担当教員:江角朋之
オフィスアワー:在室で時間が空いている時はいつでも対応。薬化学講座教員室(江角)。
実務経験:なし
科目ナンバー:ADCH104L