徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    物理学A

科目番号12113担当教員名村崎 明子単位2単位
科目群一般必修・選択選択開講期後期 対象年次1年
授業概要
物理学は自然科学の基盤であり, 私たちの身の回りの自然現象や生命現象なども, その基礎には物理法則があります.
また, 近年の科学技術の発展において, 物理学はその根底を支える学問として非常に重要です.
本講義では, 物理学の基本である古典力学の基礎を学習します.
到達目標
【知識・理解】物理量と物理法則を理解する,古典力学の基礎的な概念を理解する
【関心・意欲】身の回りの物理現象に関心を持ち,物理学に親しむ.
【技能】変位,速度,および加速度の概念を理解し,数式を用いて簡単な運動を記述することができる.質点の簡単な運動について正しく運動方程式を立て,初期条件から解を求めることができる.仕事とエネルギー,およびその保存則を理解し,値を求めることができる.
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】講義概要,はじめに,ベクトル

講義全体の概要を理解し,講義に必要な数学の知識を確認する.
SI単位系について,基本単位と組立単位を学習する.
大きな数と小さな数の表現(SI接頭語,べき)を学ぶ.
測定の誤差と有効数字の概念を理解する.
講義・演習【予習】教科書pp.3-11, 15-16を読み理解する(30分)
【復習】講義ノートの復習および演習問題(30分)
【2】力と

ベクトルの概念を復習する.
力の性質を理解し,どのような種類の力があるか学ぶ.
講義・演習【予習】教科書pp.13-19を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【3】運動の表し方

微積分の概念を復習する.
運動の数学的な取扱いを学ぶ.
運動状態を表すベクトル量(変位,速度,加速度)の定義と,それらの間に成り立つ関係を理解する.
1次元の運動を例に,速度や加速度を計算し,等速度運動および等加速度直線運動の記述方法を学ぶ.
講義・演習【予習】教科書pp.18-26を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【4】ニュートンの運動の法則

運動の3法則(慣性の法則,運動の法則,作用反作用の法則)を理解し,簡単な質点の運動方程式の解法を学習する.
講義・演習【予習】教科書pp.29-34を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【5】等速円運動

2次元極座標表示を理解する.
等速円運動とは何か,角速度と速度の関係を理解する.
向心加速度とは何かを理解し,円運動の記述方法を学ぶ.
講義・演習【予習】教科書pp.35-39を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【6】運動方程式の解法

微分方程式とは何か理解する.
運動方程式を記述し,与えられた初期条件の下で微分方程式を解くことによって運動が決定されることを学ぶ.
講義・演習【予習】教科書pp.24-29を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分), レポート作成(30分)
【7】まとめと演習(1)

第1回から第6回の講義内容をまとめ,演習を通して理解を深める.
演習【予習】教科書pp.3-39を読み復習する(30分)
【復習】配布プリントの復習およびレポート作成(30分)
【8】放物運動

質点が一様な重力のもとに行う放物運動を理解する.
運動方程式を用いて放物運動が記述されることを学ぶ.
最高点に達する時刻と最高点の高さ,落下時刻と落下点までの距離を求める.

【発展】雨滴の落下を例に,流体中の抵抗を考慮した落下運動について学ぶ.
講義・演習【予習】教科書pp.47-51を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【9】単振動

単振動と単振り子の運動方程式を与えられた初期条件の下で解き,記述する.
振動の周期と振動数を理解する.
単振り子の運動を理解する.
講義・演習・演示実験【予習】教科書pp.51-58を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【10】仕事とエネルギー

仕事の定義を確認する.
保存力による位置エネルギーと,運動エネルギーを理解する.
仕事とエネルギーの関係およびエネルギー保存則を理解する.
講義・演習【予習】教科書pp.59-66を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【11】運動量

運動量と力積の定義およびそれらの関係を確認する.
運動量保存則を理解する.
講義・演習【予習】教科書pp.67-70を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【12】慣性力

慣性系とは何かを理解し,非慣性系における慣性力を理解する.
回転座標系での慣性力である遠心力とコリオリの力を理解する.
講義・演習【予習】教科書pp.71-75を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【13】回転運動

力のモーメントと角運動量を理解し,回転運動の記述と角運動量保存則を学ぶ.
ケプラーの法則を理解する.
講義・演習【予習】教科書pp.82-87を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【14】剛体の運動方程式とつり合い

剛体の重心の定義を理解し,剛体の運動が並進運動と回転運動の重ね合わせであることを学習する.
剛体に作用する力のつり合いを理解する.
講義・演習【予習】教科書pp.87-92を読み理解する(30分)
【復習】配布プリントの演習問題を解く(30分)
【15】まとめと演習(2)

第1回から第14回の講義内容をまとめ,演習を通して理解を深める.
演習【予習】教科書pp.47-75を読み復習する(30分)
【復習】配布プリントの復習およびレポート作成(30分)
評価方法
平常点および定期試験によって総合的に評価します(平常点:15%,レポート:15%,期末試験:70%).
レポート課題および解答例,定期試験問題および解答は,Google classroom にアップします.
教科書
原康夫「基礎物理学(第5版)」(学術図書出版社)


ほぼ毎回, 演習問題を配布する.
各回の講義資料,演習問題解答および小テスト解答のpdfファイルを Google classroom にアップするので,必ず確認すること.
参考図書
小出昭一郎「物理学」(裳華房)
ファインマン 著, 坪井忠二 訳「ファインマン物理学<1> 力学」(岩波書店)
日置善郎「物理が明かす自然の姿」(吉岡書店)
備考
【科目ナンバー】01NS103L
【オフィスアワー】火曜2限, 水曜5限(25号館10F 研究室)
【実務経験】2007年4月〜2010年3月 (株)東芝 研究開発センター

数学,特にベクトルおよび微積分の基礎的な内容を理解していることが望ましい.