徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    助産学実習

科目番号12196担当教員名岡島　真理子単位11単位
科目群専門必修・選択選択開講期後期 対象年次4年
授業概要
妊産褥婦および新生児とその家族を対象に、助産過程を通して助産や日常生活の援助を実践し、助産実践に必要な基本的理論、知識、技術、態度を習得する。
到達目標
1. 知識（理解）：助産の対象となる妊娠･分娩･産褥･育児期にある女性、子ども、パートナー、家族を身体的･心理的･社会的に統合された全体的な存在として理解できる。ハイリスク新生児とその家族を対象に、助産実践に必要な理論・知識・技術・態度を学ぶ。産科病棟の管理運営について理解できる。地域開業助産師の活動の実際を理解し、より良い助産ケア・サービス提供のための管理・運営について考察、記述できる。2. 態度（関心･意欲）：母子や家族に対する援助的人間関係を形成できる。助産実践時には専門職として必要な倫理に配慮して行動できる。助産師・医師など関連職種との連携と協働を通して、医療チームの一員として行動できる。3. 技能：対象となる妊産婦を受け持ち、妊娠･分娩･産褥･新生児期および母子訪問時のケアを安全性･快適性に配慮して実践できる。4．思考・判断：対象となる妊産褥婦および胎児･新生児の健康状態を診査し、ケアの計画･実施･評価ができる。助産過程の展開により、分娩経過の診断と予測を行うことができる。帝王切開術時の介補、新生児蘇生法、異常発生時の判断と対応など専門的技術の必要性がわかる。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】妊娠期（外来実習）/継続事例実習：継続妊婦を1例受け持ち、定期妊婦健康診査受診時の健康診査・保健指導などの実際を見学・実施する。母体・胎児の健康状態をアセスメントし、助産診断・計画を立案、実践、評価する。受け持った継続事例の分娩期・産褥期、退院後も継続して受け持ち、母子訪問、産科外来・小児科外来での1か月健診実習を行う。実習：徳島市民病院または徳島赤十字病院【予習】授業・演習で学んだ妊産褥婦・新生児のフィジカルアセスメント、ケア技術について復習し、十分な自己学習を行うこと。（90分）継続妊婦の助産診断・助産計画はすみやかに立案し、担当教員の指導のもと実習すること。妊婦健康診査日の数日前には保健指導計画を提出し、担当教員のチェックを受けること。修正箇所がある場合は修正し再チェックを受けること。反復練習を重ね実践すること。（90分）【実施後】すみやかに評価し、次回健診に役立てること。(90分）
【2】分娩期：分娩目的で入院された産婦を受け持ち、分娩時期・進行状態をアセスメントし、助産診断・助産計画を立案、実践、評価する。実習指導者の助言を受けながら、安全で安楽な分娩に向けて産婦を支援する技術を学ぶ。実習：徳島市民病院または徳島赤十字病院【予習】受け持ち産婦の助産診断・助産計画はすみやかに立案し、実習指導助産師の指導のもと実習すること。（90分）【分娩介助後】評価表をすみやかに提出し、指導助産師･教員の評価を受けること。(90分）分娩進行状態によって、昼夜問わず長時間の実習になるので体調管理に十分留意すること。
【3】産褥期：分娩介助した褥婦を退院まで継続して受け持ち、産褥期の健康状態をアセスメントし、助産診断・助産計画を立案、実践、評価する。実習：徳島市民病院または徳島赤十字病院【予習】受け持ち褥婦の助産診断・助産計画はすみやかに立案し、実習指導助産師、担当教員の指導のもと実習すること。（90分）
【4】新生児期：分娩介助した褥婦と一緒に新生児を受け持ち、出生直後から退院までの早期新生児期の胎外生活への適応や健康状態をアセスメントし、助産診断・助産計画を立案、実践、評価する。実習：徳島市民病院または徳島赤十字病院【予習】受け持ち新生児の助産診断・助産計画はすみやかに立案し、実習指導助産師、担当教員の指導のもと実習すること。（90分）
【5】ミーティング：毎日の実習を振り返り、各々の学生が経験したこと、疑問などを共有し、各期にある女性と家族への支援、助産師の役割などについて、学びを共有し深める。実習：徳島市民病院または徳島赤十字病院【予習】実習では日々の振り返りを大切にし、自己課題を明確にして取り組むこと。(60分）
【6】中間・最終カンファレンス（実習病棟・学内）：受け持ち妊産褥婦・新生児および家族への助産実践を振り返り、今後の課題を明確にする。また、学生各々の実習経験を共有し、病院における助産ケア、助産師の役割についての学びを深める。実習：徳島市民病院または徳島赤十字病院
学内カンファレンス		【予習】グループダイナミックスを生かして学びを共有し実習に役立てること。(90分）カンファレンス資料はケアの評価や学びについて簡潔明瞭にまとめ、わかりやすく発表し評価を受けること。（90分）
【7】NICU・GCU実習：実習期間中に2日間、新生児医療やハイリスク新生児のケアの実際を見学・実践をとおして学ぶ。実習：徳島市民病院【予習】実習目的を確認し、事前学習して臨むこと。（90分）【実施後】振り返りを大切にし学びをまとめること。(90分）
【8】管理実習：実習期間中に1日、看護師長またはリーダーと行動をともにし、病院における助産管理、周産期管理の実際を学ぶ。実習：徳島市民病院または徳島赤十字病院【予習】実習目的を確認し、事前学習して臨むこと。（90分）【実施後】振り返りを大切にし学びをまとめること。(90分）
【9】助産所実習：2日間の宿泊実習である。地域社会で生活する母子や家族を対象に、助産実践に必要な技術・態度、継続的な母子への援助方法を学習する。また、有床助産所における助産管理の実際を見学や実践を通して学び、望ましい援助や管理のあり方を学ぶ。実習：NPO法人いのちの応援舎　ぼっこ助産院（高松市）【予習】実習目的を確認し、事前学習して臨むこと。【実施後】振り返りを大切にし学びをまとめること。(90分）実習終了時にカンファレンスを開催し、学びを共有する。(60分）
評価方法
助産学実習評価表に基づき、助産診断・技術、実習記録、カンファファレンス資料、実習態度、自己課題への取り組み状況などを実習担当教員が総合的に評価する。
※正常分娩の直接介助10例以上、間接介助3例程度、帝王切開術事例1例、継続妊婦事例1例の経験をしていること、及び出席時間数が４/５以上であることが、単位認定に必要となる。
教科書
我部山キヨ子・武谷雄二編：助産学講座6･7･8　助産診断技術学�供憤絣惱餘　法�我部山キヨ子・武谷雄二編：助産学講座9　地域母子保健・国際母子保健（医学書院）、我部山キヨ子・武谷雄二編：助産学講座10　助産管理（医学書院）、我部山キヨ子・武谷雄二編：助産学講座2　基礎助産学[2]母子の基礎科学（医学書院）、我部山キヨ子・武谷雄二編：基礎助産学3　基礎助産学[3]　母子の健康科学（医学書院）、日本助産診断・実践研究会編：実践マタニティ診断　第4版　（医学書院）、日本助産診断・実践研究会編：マタニティ診断ガイドブック　第5版（医学書院）、北川真理子編：今日の助産　改訂第4版　（南江堂）、平澤美惠子監修：写真でわかる助産技術アドバンス（インターメディカ）、三宅馨監修：はじめての胎児心拍数モニタリング（CTG)（メディカ出版）、金井雄二朝これから始める周産期超音波の見かた（メディカ出版）、荒木勤著：最新産科学　改訂第22版　正常編・異常編（文光堂）、福井トシ子編：新版　助産師業務要覧　第3版　基礎編・実践編・アドバンス編（日本看護協会出版会）、日本助産師会編：助産業務ガイドライン2019（日本助産師会出版）、細野茂春監修：新生児蘇生法テキスト　第3版（メジカルビュー社）、石村由利子編：根拠と事故防止からみた母性看護技術　第2版（医学書院）、 医療情報科学研究所編：病気がみえるvol10　産科（メディックメディア）、 NPO法人日本ラクテーションコンサルタント編：母乳育児支援スタンダード　第2版　(医学書院）、戸田律子訳：WHOの59カ条お産のケア実践ガイド(農文協）
参考図書
日本産科婦人科学会監修：産婦人科診療ガイドライン 産科編　2017（日本産科婦人科学会）、日本助産学会：エビデンスに基づく助産ガイドライン-妊娠期・分娩期2016、厚生労働科学研究：科学的根拠に基づく快適で安全な妊娠出産のためのガイドライン　改訂版、久具宏司監修：周産期ビジュアルナーシング（学研）
その他、随時紹介する。
備考
※助産師教育課程選択する方は必修
※実習期間中に正常分娩10例以上の直接介助できない場合は追加、延長実習を行うこともある。
※詳細は助産学実習要項を参照のこと。実習時期：4年次　7月下旬〜10月上旬　　　実習期間：11週間　　
　実習場所：徳島市民病院・徳島赤十字病院・いのちの応援舎ぼっこ助産院
　指導教員：佐原玉恵・板東恭子・津川恵子・竹内百合子・岡島真理子
オフィスアワー：板東恭子；金曜日（13:00〜16:00）,岡島真理子；金曜日　13:00〜16:00　3号館11階　
板東恭子；2005年4月〜2013年3月つるぎ町立半田病院、2013年4月〜2013年6月小松島市役所、2014年4月〜2016年3月徳島文理大学 助産学専攻科非常勤
岡島真理子；1985年4月〜2016年3月徳島県立中央病院助産師（うち1991年4月〜2001年3月徳島県立看護専門学校専任教員）