徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    会計学(Accounting)

科目番号12707担当教員名田尾 公生単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次2年
授業概要
1年で学習した簿記論との継続性に配慮しつつ、記帳処理の裏付けとなる会計理論に触れることにより、会計学の基礎的知識を習得する。特に、会計理論を学ぶことにより、学部の他学科編入、会計専門職大学など、会計士・税理士を目指す学習方法や中小企業での帳簿監査能力を身に付けることを目標とする。
必ず「会計学演習」とあわせて履修すること。
到達目標
日本商工会議所主催簿記検定試験2級(商業簿記)程度の実力を養成することを目標とする。
1 知識(理解)・・・・・複式簿記の記帳方法を理解するとともに、法人企業の経営分析ができる能力を養う。
2 態度(関心・意欲)・・財務諸表を通して法人企業のCSR(社会的責任)を身に付ける態度を養う。
3 技能(表現)・・・・・利害関係者に法人企業の経営状況について、財務諸表を通して説明できる能力を取得する。
4 思考・判断(主体性)・財務諸表(特にB/S・P/L・S/S)から企業の業績を評価する考えを養う。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】総論(簿記一巡の手続きと財務諸表)一斉講義(簿記の歴史をプレゼンテーションによる説明)・複式簿記の意味と会社での帳簿記入にあたり簿記の流れをグループ討議により復習日商3級で学習した簿記一巡の手続きを復習する。30分
また、会計学の概要、日本の現代の企業会計の動向(IFRS「国際会計基準」への考察)の調査学習(レポート提出)
【2】株式会社会計(株式の発行、剰余金配当と処分)一斉講義(株式会社固有の会計処理「ストックオプションも含む」)・質疑応答(株式会社の説明など1年次の理解がどれだけあるか確認する、個別質問)株主資本と純資産の関係から資本の源泉別分類を理解し、会社法による剰余金の扱い方を仕訳を通して学んだことを復習する。(課題提出)
提出により、株式発行の容認主義、原則主義のそれぞれの処理と利益準備金(会社法による)積立額の処理の確認 1時間
【3】合併と無形固定資産一斉講義(パーテェス法と持分プーリング法によるのれんの扱い)・質疑応答、小テストM&Aと「のれん」を理解する。1時間
グーグルクラスルームにより小テストの解答の確認を行い、解説から「のれん」には「負ののれん発生益」もあることを学ぶ。
【4】法人税等と消費税一斉講義(中間申告の扱いや、繰延税金負債、繰延税金資産を中心に考える。)質疑応答・小テスト実施。損金(益金)不算入と損金(益金)算入等課税所得の理解する。
税効果会計(導入では、ユーチューブの利用10分)、特に「貸倒引当金、減価償却費、その他有価証券」の扱いを理解する。2時間
【5】商品売買等実習、コンピュータ会計を体験し、簿記の取引の流れを確認する。キャシュフローの観察からインタレスト・カバレッジ・レシオ計算により金利支払能力を見る。コンピュータ会計の体験により三分法、分記法、売上原価法それぞれの、メリット、デメリットを考える。また、役務原価や役務収益について理解する。1時間
【6】手形と電子記録債権(債務)一斉講義・質疑応答(手形割引、裏書譲渡の内容確認、偶発債務から保証債務までを考える。)小テスト。資産の会計総論。
資産分類の理解、手形裏書譲渡・不渡手形から電子記録債権への移行の考察をする。2時間
【7】銀行勘定調整表一斉講義(時間外預入、未取立小切手、未取付小切手、連絡密未通知、ご記入、未渡小切手のそれぞれの扱い方の理解)
小テスト
「銀行勘定調整表」の意義について考え、不一致となる原因を考察する。1時間
両者区分調整法・企業残高基準法・銀行残高基準法の作成・理解。1時間
【8】固定資産一斉講義(国庫補助金を資本説と利益説からそれぞれ比較し、圧縮記帳方式、積立金方式の採用を考える。)割賦金での購入、減価償却(定額法・定率法・200%定率法・生産高比例法)、売却、及び資本的支出・収益的支出、火災滅失(保険金処理)、国庫補助金(圧縮記帳)を理解する。2時間
【9】リース取引一斉講義(売買取引を考え、リース資産の取得原価、減価償却方法を2つの取引からそれぞれ比較する。)小テストファイナンス・リース取引とオペレーティングリース取引の概要、リース料の支払、決算処理を理解する。1時間
【10】有価証券一斉講義、演習(売買目的、満期保有目的、子会社・関連会社の株式、その他有価証券のそれぞれの用途により評価まで考える。特に全額純資産直入法で計算する。)小テスト有価証券に関する基本的な処理の復習と端数利息の処理、差入れ・預り、貸借などの処理について理解する。1時間
【11】引当金一斉講義(貸倒引当金の要件確認、利益留保性準備金にも触れる)、小テスト評価性引当金・負債性引当金の処理、決算時の処理の理解する。30分
【12】外貨換算会計一斉講義(換算方法「流動・非流動法、貨幣・非貨幣法、テンポラル法、決算日レート法、それぞれの比較、質疑応答)小テストドル建取引、為替差損益、為替予約を付した場合の処理を理解する。30分
【13】デリバティブとヘッジ会計一斉講義(ヘッジ会計処理を繰延ヘッジ会計、時価ヘッジ会計で計上する方法を学ぶ。演習)金融取引のリスク回避のための先物取引、オプション取引、スワップ取引、それぞれの処理を会計学の視点から理解する。1時間
【14】キャッシュ・フロー計算書一斉講義(計算書の作成を直接法、間接法それぞれの方法で演習する。)小テストこの計算書により、発生主義会計による利益の広報、資金繰りでの安全性評価情報提供が理科できる。
【15】本支店会計一斉講義(仕訳から合併B/S、P/Lの作成演習する。)
小テスト
練習問題を課題として2時間
評価方法
定期テスト(60%)、小テスト(20%)、平常点(20%、課題リポート及び説明能力等)
教科書
「スッキリわかる日商簿記2級 商業簿記」 滝澤ななみ TAC出版
参考図書
「合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記」TAC簿記検定講座 TAC出版
「財務会計講義 第22版」桜井 久勝 著 中央経済社 
備考
到達目標を達成するには、授業を休まず受講し、予習復習など課題意識をもって繰り返し練習することで知識の定着を図ることが大切である。「会計学演習」との連携による実力養成が必要である。本年は、1級日商簿記内容を入れています。
なお、財務諸表を含め、諸帳簿は、すべてプレゼンにより説明するとともに、クラスルームで小テスト等の解答を公表します。
【オフィスアワー:木曜日4限目、及び随時】              科目コード 「60OB205L」
昭和55年〜昭和60年 東京都教員
昭和61年〜平成28年 徳島県教員
令和2年〜令和3年   徳島大学総合科学部 会計学 非常勤講師    Google Classroom クラスコード[fnv4wsm]