徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    倫理学B

科目番号13565担当教員名榊原　達哉単位2単位
科目群一般必修・選択選択開講期後期 対象年次2
授業概要
【授業概要】倫理学は、哲学と同じくらい古い学問である。哲学がすべてを疑い、人間の根源、世界の根源へと思いをはせるのと同様、倫理学もまた人間とは根源、倫理との根源へと思いをめぐらす。倫理は人間には欠くべからざるものである。というのも、人間が類的存在である以上、そして社会という「共同体」に生きる以上、人間は倫理なしには生きることができない。私たちは、意識しようとしまいと、すでに何らかの「倫理」(倫理とは、第一義的には、社会の「習俗」である、要する社会の掟である)にしたがって生きているのである。さて、倫理学とは私たちが自明のものとして生きている倫理を、意識的に考えることである。しかも、私たちが生きている今の社会では、「倫理」という言葉、というよりも「倫理」の欠落、「道徳」の欠落という言葉を聞かない日はない。政治倫理、職業倫理、医療倫理、企業倫理。「倫理」という言葉、そしてその意味について考えてみるべき時は今なのではあるまいか。本講義では、「倫理」とは何か、そしてその倫理学的考察に始まり、実際の応用倫理(実際の問題にどう答えるべきかを考える倫理学の中の学問分野)について考察したい。
到達目標
以下四つの観点から到達目標を述べる。
�｜亮院瞥�解）： 倫理学の基本的な学説を学び、理解する。そして、その知識に基づいて心理士としての倫理的コンプライアンスを身につけ、日々の業務の指針となるように準備する。
��態度（関心・意欲）：ファストな思考（感情に隷従した短絡的な思考）ではなく、スローな思考（理性にのみ従う思考）をする基本的な態度を身につける。と同時に、単なる理性主義に拘泥せず、批判的な合理主義的態度（反証可能性）を体得する。
�５伺宗壁集宗法Д譽檗璽箸寮�作を通じて、自分の意見を明晰かつ判明に提起する技能を身につける。
�せ弭諭θ獣如Ь綉�の三項目の習得した上で、科学者の目を持ちながらも、将来出会うであろうクライアントの心情のうちにも寄り添える豊かな感性を身につける。そのためには、技能で培ったコミュニケーション能力の向上に努力する。
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】オリエンテーション　倫理学とは何か。　キーワード:倫理、道徳、習慣的道徳、反省的道徳講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【2】倫理学の基本的な考え方(1)デュルケームの倫理観　キーワード:訓育、規律、アノミー講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【3】倫理学の基本的な考え方(2)功利主義者の倫理観　キーワード：功利講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【4】倫理学の基本的な考え方(3)カントの倫理観1 キーワード:善意志、道徳法則講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【5】倫理学の基本的な考え方(4)カントの倫理観2 キーワード:仮言命法、定言命法講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【6】倫理学の基本的な考え方(5)ロールズの倫理観1 キーワード:正義、自由と平等講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【7】倫理学の基本的な考え方(6)ロールズの倫理観2 キーワード:社会契約、マキシミン・ルール講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【8】生命倫理学(1) 自己決定権　キーワード:インフォームド・コンセント、自己決定権講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【9】生命倫理学(2) 脳死と臓器移植１　キーワード:脳死、臓器移植講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【10】生命倫理学(2) 脳死と臓器移植２　キーワード：死講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【11】生命倫理学(3) 不妊治療をめぐる倫理　キーワード:自己決定権、人工授精講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【12】生命倫理学（４）人工妊娠中絶　キーワード:中絶講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【13】生命倫理学（５）遺伝子操作　キーワード:ES細胞、ヒトゲノム講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【14】生命倫理学（６）安楽死・尊厳死　キーワード:尊厳死講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
【15】生命倫理学（７）ケアの思想　キーワード:ケア講義形式講義で扱う用語について調べる（0.5H）
講義の復習（1H）
評価方法
中間レポートと学期末レポート(中間30%、学期末70%)とによって、成績はによって評価する。レポートの詳細は、講義期間中に指示する。講義日数の1/3を越える欠席をした者は、学則に従いレポートの提出権利を失う。その旨、特に個別に通知しないので、自分で欠席回数は管理すること。
教科書
特に指定しないが、毎回レジュメを配布する
参考図書
適時、教室で指示する。
備考
講義の進度によって若干の変更はありうる。オフィスアワー火曜日５講時　９号館９階