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	徳島文理大学短期大学部

【科目名】社会学A

科目番号	14002	担当教員名	榊原　達哉	単位	2単位

科目群	一般	必修・選択	選択	開講期	前期	対象年次	1

授業概要
社会学は、読んで字のごとく「社会」を分析する学問である。だが、この定義には曖昧なところがあり、何かよく分からない定義である。物理学、「物」の理(自然法則)を考える学問。法学、法律を考える学問。どことなく納得のいく定義である。しかし、社会学、「社会」を考える学問……。分かったようで分からない定義である。確かに私達は「社会」の中に生きている。「社会」とは、私達が生まれた家庭なのか、自分が学んだ学校のことなのか、自分の住む地域社会のことなのか、はたまた国家なのか。それは「社会」の含意する範囲があまりにも広く、曖昧だからだ。では、「社会」を考える学問である社会学の定義を二点、具体的に考えてみよう。第一に、社会学は、物理、科学、生物などの自然科学と同様、近代とともに生まれた学問である。社会の近代化は、社会の仕組み、つまり政治形態(身分制から民主制へ)や経済における生産量(封建制から資本制へ)を変えただけではなく、人間の伝統的な習俗・習慣・家族関係・倫理観・感受性など、人間の根本を劇的に変容させた。そのためこの変化を受け入れ、変化の中で生きるために、社会学は生み出されたのである。第二に、社会学は「社会」を学問するのであるから、「社会」とは何かを考えれば、少しは社会学の定義が明らかになるはずである。「社会」とは人間の集まりである。そして、人間は法的主体であったり、経済的主体であったり、性的主体であったりする。一面的な存在として分析することはできないのである。人間は公的生活、私的生活の中では多様性そのものなのである。こうした多様性たる人間が集まったものが「社会」なのである。講義では、こうした社会学的思考に慣れるために、まず幾人かの社会学者の学説を取り上げることで抽象的に社会学に考え、その後に様々な具体的な社会現象の中から社会学について、社会について考えてみたいと思っている。要するに、本講義は二つの軸によって貫かれている。第一の軸は、社会の近代化とその解読格子である社会学の成立であり、第二の軸は、社会の多様性の、多様な角度からの実際の「社会学」の分析となる。
到達目標
以下四つの観点から到達目標を述べる。 ①知識（理解）：社会の基本的な学説を学び、理解する。そして、いま社会で実際に起きている具体的な社会問題を学ぶ。 ②態度（関心・意欲）：ファストな思考（感情に支配された短絡的な思考）ではなく、スローな思考（じっくりと考える思考）をする基本的な態度を身につける。それによって、批判的な合理主義的態度を体得する。 ③技能（表現）：レポートの作成を通じて、自分の意見を明晰かつ判明に提起する技能を身につける。 ④思考・判断：上記の三項目の習得した上で、根拠なきものの一切を疑う批判的態度を習得する。

授業計画		授業形態	授業時間外学習
【1】	社会学とは何か？社会学への招待	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【2】	個人と社会との繋がり　キーワード：社会の中の個人	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【3】	社会の近代化あるいは共同性の喪失　デュルケムに沿って　キーワード：近代化、個人主義	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【4】	社会の近代化あるいは脱魔術化　ウエーバーに沿って　キーワード：資本主義の誕生	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【5】	都市の社会学　近代都市の成立史　キーワード：封建制から近代社会への転換	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【6】	家族の社会学（１）近代家族の成立　キーワード：近代家族の成立	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【7】	家族の社会学(2)現代社会における「家族」の変容　キーワード：現代の家族、LGBT	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【8】	ジェンダーの社会学　キーワード：ジェンダー、男女共同参画社会	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【9】	教育の社会学－学歴と社会　キーワード：学歴主義、学歴の属性主義	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【10】	高度先端医療と医療の倫理　キーワード：生命の改変、ES細胞	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【11】	地球環境問題と環境倫理学　キーワード：地球温暖化、未来世代への責任	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【12】	社会における「正常」と「異常」　キーワード：レッテル、ラベリング	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【13】	管理社会の社会学　キーワード：刑罰の人道化、現代の管理社会	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【14】	戦争の社会学―戦争の世紀と戦争の世界化１　キーワード：技術と戦争、戦争の変遷史	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)
【15】	戦争の社会学―戦争の世紀と戦争の世界化２　キーワード：ホロコースト、ジェノサイド	講義形式で行う。	講義のタームについて下調べをする(0.15H)。講義中に配布したレジュメおよびノートを復習すること(1,15H)

評価方法
中間レポートと学期末にレポートと(試験の代わり)を課す（中間レポート30%、学期末レポート：70％）。これによって成績を評価する。レポートの詳細は、講義期間中に指示する。尚、授業回数の三分の一以上の欠席があった場合は、試験を受ける権利を喪失することをとくに明記しておく。欠席の管理は、学習ポートフォリオなどを活用して、自己管理すること。また、レポート提出権を失った旨は告知しない。
教科書
特に指定しないが、毎回講義レジュメを配布する。
参考図書
特になし。

備考
講義の進度により、若干の変更はありうる。オフィスアワー火曜5講時。研究室９号館９F