徳島文理大学

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徳島文理大学短期大学部

【科目名】    保育内容(表現)B

科目番号75391担当教員名仁宇 暁子 単位1単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次2年
授業概要
幼児は発達段階にともない自分なりに様々な表現(遊び)をして楽しむ。このことを基本に毎日の生活の中で,子どもが,美しいもの・不思議なもの・驚きなど豊かに心を動かすような題材を実践し研究する。
到達目標
幼児の指導に必要な造形表現の知識・技能を習得する。指導法についても演習を中心に研究し,豊かな情操を養う。(幼児期の芸術教育の必要性と美的感受性を育成するための手だてを考える)
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】オリエンテーション:幼児の発達を理解したうえで,造形活動の実態に合わせた造形保育者として求められる知識や技能の獲得を目指す。クレパス、クレヨンの特徴を知る。講義・制作・鑑賞生活にあふれる身近なものから造形の美しさや創造の魅力に気付く。
【2】フロッタージュ・コラージュ:クレパスや鉛筆などのこすり取れる材料を見つけ、その特性を知り、表現し、普段の生活の中からモノの見方の可能性を広げる。フロッタージュしたものを切って貼る。講義・制作・鑑賞・討議構想を練る。準備物の確認を徹底する。常時,題材に適した材料等の収集を心がける。
【3】にじみの表現:水と絵の具や筆による遊びを体験する。水で湿らせた画面に絵の具(墨)で,にじみを生かした表現をする。東洋の独特の空気感の魅力を知る。単色(墨)から色彩へ。書道用の筆と水彩用の筆による表現。作品制作⑴講義・制作・鑑賞・討議書道用と水彩用の筆を準備、水墨画や水彩画のにじみなどの技法を調べておく。
【4】ドリッピング:絵の具と水の割合を工夫して画面上に絵の具を落として,偶然にできる形や色彩で思いを表現する。出来たカタチからの発想で題名を付ける。講義・制作・鑑賞・討議絵本や、詩から自分を表す言葉をいくつ絡んでくる。
【5】かけ絵:溶いた絵の具を画面に振りかけた効果を生かして「想像」の世界を表現した作品をつくる。前回のドリッピングとのミックス技法で作品を仕上げる。作品完成⑵講義・制作・鑑賞・討議絵の具の種類や水の量によって流れ方が変わったり、偶然出来るの形が変わったりする実験をしてくる。
【6】流し絵・吹き絵:水で溶いた絵の具を立てた画面に流し,痕跡の効果を生かしたもの、絵の具を画面において吹き、出来た偶然の効果を生かした表現を考え、発見や喜びを味わう。講義・制作・鑑賞ストローや、吹く材料を準備する。
【7】指絵:題名を決め、指による感情表現をする絵の具と水と、指での表現の気持ちよさを体験する。作品完成⑶講義・制作・鑑賞抽象表現(感情を表す色や形について)の作品を調べてくる。
【8】マスキング・スパッタリング(お話を創る):画面に様々な形や壁紙を置き,上から絵の具を吹き付けることによってできる形や色彩を考えながら画面構成をしながらお話を考える。講義・制作・鑑賞オリジナルのお話しを考えてくる。
【9】コラージュ:前回の作品の上に、紙,布,写真,自然物などを貼り込むことにより得られる世界でお話しをより強く強調する。作品完成⑷制作・鑑賞・討議コラージュ材料を準備する。
【10】スクラッチ:クレパスでいろいろの色を塗った上を黒色などで一面に被覆し,それを竹串等で引っかいてできた痕跡と色彩効果を生かした表現を考える。スクラッチの上にアクリル等でペインティングをする。作品完成⑸講義・制作・鑑賞季節の中の行事か魚か花の中からテーマを考えてくる。
【11】ローリング:転がるモノに絵の具をつけて画面上で転がすことによりできる形や色彩の痕跡を生かした表現を考える。(グループ活動)講義・制作・鑑賞・発表ビー玉や転がるものを準備する。
【12】デカルコマニー:二つ折りの紙の片面に絵の具をつけて重ねると片方の紙にも転写できる原理を生かした表現技法を理解する。版画の原型となる技法による作品づくりをする。作品制作⑹講義・制作・鑑賞・発表抽象表現やシュールレアりズムの作品を鑑賞してくる。
【13】スタンピング:いろいろな形のものに絵の具をつけて押しつけ表現する技法である。子どもに人気のある表現でお誕生カードを作る。作品制作⑺講義・制作・発表スタンピングの材料を準備する。
【14】イラストレーション:花や動物などを鉛筆、色鉛筆、クレヨン、コンテ等によるによる作品づくり。講義・制作・鑑賞出来るだけリアルな作品を制作するためにの資料を準備する。
【15】まとめ:表現を通して「想い」や「感情」を十分に表現する材料や用具を使いこなす経験ができたか、表現活動の中で発見の喜びや自分や他人の良さに気付き、指導者として、子どもたちに向き合う自信ができたか。作品制作⑻発表・鑑賞・討議まとめのレポート提出。
評価方法
平常点,作品の提出状況,作品の内容等を総合的に評価する。
教科書
描画材料その他表現用具「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」
参考図書
適宜,関係資料や図版を提示,配付する。
備考
授業時間以外にも,家庭でアイデア,構想を考えることや制作時間が必要な場合がある。